にっきにっき

映画の感想ばかり書いているスーパーミラクルブログです。あなたのスターをお待ちしております

映画感想 - インバージョン 転移(2015)

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インバージョン 転移

★★★★☆

 

【あらすじ】

とある小屋で目を覚ましたアダム。自分の名前すら思い出せないほどに記憶が無くなっている。ここはどこなんだ?さらに鏡を見ると、自分の顔が黒い液体を撒き散らしたゾンビのように変化していた。なんで…?さらにさらに、部屋を眺めているとめちゃめちゃに荒れ果てており、窓やドアは木の板で閉じられ密室にしつつ、壁には「思い出せ」というメッセージと似顔絵が貼られていた。何もかもが不明すぎるこの状況、しかし徐々に記憶を手繰り寄せていくのだが、そこには自分が経験したことのない知らない人の記憶も思い出してきた。一体この現象は何なのか?

 

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【感想】

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のジェームズ・ガン監督が2014年のイケてる映画12選に選ばれたスリラー映画。「メメント」のように、時系列がバラバラに展開していって「一体何が起こったのか?」を断片的に解明していく飽きさせない作りと、謎のウイルスに感染すると黒い液体まみれになり思い出せば思い出すほど知らん人の記憶まで入り込んでくるという謎が謎を呼ぶミステリアスな展開、結構よかったですよ。時系列は現在・過去・全然知らん場所の三つが複雑に絡み合うので映画見慣れてない人は結構しんどいかもしれないけど、序盤の謎すぎる状況が少しずつ明らかになっていく気持ち良さはお見事。

 

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この黒い液体に感染することで、呼称が「我々」になったりそこからある目的を達成しようとする人知を超えた存在も明らかになっていって、少しずつ世界中が侵食していくというアイデアも斬新。とはいえとりあえずアダム視点での事態はひとまず収束するものの、最終的に「我々」がどのような終着点を目指しているのかがよく分からず、なぜなぜどーしてな点がけっこう残ってしまうのはちょっとあったかな。全部解明しないと気になりすぎて低評価つけちゃう皆さまにおかれましてはモヤモヤが残るかもしれませんが、私はかなり楽しく見れました。皆様も是非。

 

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【予告】

映画感想 - ゴースト・チーム・ワン(2013)

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ゴースト・チーム・ワン

★★★☆☆

 

【あらすじ】

アメリカでよくあるホームパーティーを主催したセルジオは、2階で喘ぎ声を聞く。誰かが部屋に連れ込んでよろしくやってるのかと思いきや、調べてもコトに及んでいる人はいないどころか女の幽霊を目撃してしまう!わ~!よくよく調べてみるとセルジオが住む家はその昔売春宿だったらしく、娼婦の霊がまだここにとどまっているらしい。昨夜の喘ぎ声も幽霊ってこと…?そんなわけでセルジオはルームメイトのブラッドと霊感が強い美女フェルナンダをチームに引き込み、「ゴースト・チーム・ワン」を結成し幽霊の正体を暴くというドキュメンタリー映画を制作する…というのは建前で、これを機にセルジオもブラッドもフェルナンダの気を引きたいだけなのであった…。

 

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【感想】

NETFLIXで配信されてた劇場未公開なホラーコメディPOV。娼婦のエロ地縛霊と対峙するということで、全体的に下ネタが多めな上に、冴えない男達が幽霊そっちのけで「あの女(フェルナンダ)抱きて〜〜〜」と思いながら行動するのがバカバカし過ぎて最高。終始そういったエロと童貞ムードで進んでいくのでたまに出てくるホラー描写にも全く緊張感が無いのも見どころでした。こんな私利私欲にまみれたドキュメンタリーある?そんな楽しさが詰まっています。特に地縛霊が攻めてくる終盤シーンはめちゃくちゃ過ぎて爆笑してしまいました。今思い出しても「何だったんだあれは…」と唸らずにはいられない度を超えたバカバカしさ!見事演じきった役者たちに拍手喝采!

 

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二人がフェルナンダと仲良くなってくると娼婦の地縛霊もその気になって、パラノーマル・アクティビティっぽく夜中に現れて下半身をまさぐってそういったプレイを始めるという奇想天外すぎる描写以降、ブラッドの肩書きが「パラノーマルセックスサバイバー(超常セックス生存者)」になるのもアホすぎ。全編こういったゆるい雰囲気で進みつつ、童貞のセルジオ、さかりのついたブラッド、美しいがちょっとクレイジーなフェルナンダ、そして3人目のルームメイトのチャックなどなど、濃いキャラクターでストーリーを盛り上げてくれて楽しく見れますよ。まあ他のPOVに比べると見劣りはするけど、コメディホラーに振り切ったPOVは割と珍しいですね。

 

【予告】

 

【コメディPOV関連】

映画感想 - バスケット・ケース(1982)

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バスケット・ケース

★★★★☆

 

【あらすじ】

大きなバスケット・ケースを担いで旅をするドウェイン。このバスケットの中には、世にも奇妙な形相をした肉の塊が潜んでいた。この生命体は、幼いころからドウェインの右脇腹に奇形としてへばりついていた双子の兄なのである。二人の仲は良かったが親から忌み嫌われた彼らは医者によって無理矢理引き剥がされたという過去があり、医者たちをひどく憎む兄は弟の補助のもと、一人一人ぶっ殺そうとしていたのである。果たしてこの復讐劇の行方は…?

 

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【感想】

私が生まれた年に公開されたクラシカルなスプラッターホラー映画。奇形児として醜い体で生まれてきてしまった怪力の兄が健常者の弟を引き連れて医者を殺す旅に出る、というストーリーはなかなか味がありましたね。ストップモーションや着ぐるみを駆使した奇形児のアクションはなかなかエキサイティングかつアナログ的な愛らしさにあふれていて素晴らしかった。女医の死に様はマジで爆笑。中盤までかなり兄の造形を制限して、いざバスケットの中身が放たれた時の爆発力もお見事で、この手法は現代でも普通に使われてるなと思いました。

 

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奇形児の復讐劇にとどまらず、障害者の性というかなり踏み込んだところまで描いているのも良かったです。こんな体だけどしっかり性欲はある兄、振り回されて荒んだ人生の中でようやく愛する人と出会えた弟、そしてその恋仲を嫉妬心で引き裂く兄…、というかなり何とも言えない胸糞展開。兄のビジュアルが面白すぎるのでどうしても笑っちゃうけど。あと回想シーンがやけに畳み掛けるように急ぎ足になったのと二人を引き剥がす手術シーンがめちゃくちゃ適当だったのが少し気になったけど、ぜひ現代の技術でリメイクして欲しい逸品だなと思いました。続編はあるけど見る価値はあるのかな。

 

【予告】

映画感想 - グースバンプス モンスターと秘密の書(2016)

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グースバンプス モンスターと秘密の書

★★★★★

 

【あらすじ】

教頭である母親の転勤で、ニューヨークから田舎町に引っ越してきた少年ザック。父親の死を引きずりながらも、隣人のハンナとふれあい少しいい感じになる。しかし彼女の父親は気難しいおじさんで「娘に近づくな」と高圧的に迫るのだった。

そんなある日の夜、ザックはハンナの家で言い争う声を聞く。心配になり忍び込んでみると、書斎にたどりついた。そこには有名作家R・L・スタインのホラー小説シリーズ「グースバンプス」が多数置かれていたのだが、鍵がかかって読むことが出来なかった。何故錠前が…?と思い、近くにあった鍵で「パサデナの雪男編」を開けてみると、なんと雪男が飛び出してきた!!何で〜!

 

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なんとこの屋敷に住むのは小説家R・L・スタイン本人で、彼の創作したモンスターが現実にあらわれてしまうので本に鍵を掛けて閉じ込めていたのである。そんなアホな〜!そして雪男が暴れまわったドサクサに紛れて、狡猾な「腹話術人形スラッピー編」の本も開き、そして今まで閉じ込められていた恨みを晴らすかのように、スラッピーが全ての本の鍵を開けてしまった!飛び出すモンスター達!一体どうすればいいの〜!

 

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【感想】

久々の映画鑑賞がこれで良かった!!と思うぐらいにめちゃめちゃ面白かった痛快ドタバタアクションコメディ!!雪男に狼男、100人の小人に巨大カマキリ、ゾンビにミイラに殺人ピエロ、透明人間に巨大スライムと、これでもかと畳み掛けるモンスター達の大行進は、まさに現代版「ジュマンジ」を彷彿とさせるクオリティ!!こんなに楽しくて面白いのに何で全国区じゃなくて「未体験ゾーンの映画たち2017」の限定公開だったんだ〜〜!

 

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CGはかなり気合いが入っている方で違和感は全くないし、ストーリーもかなりベタながらも見せ方が巧い+中だるみの無い展開で目は釘付けになることは確実。子どもは食い入るように見ちゃうんじゃないかな。そして登場人物も主人公のザック(ドント・ブリーズに出てましたね)、いい感じの女の子ハンナ、100%おとぼけフェイスのチャンプ、そしてR・L・スタイン役がジャック・ブラックと、問題を解決する4人がもう鮮烈なキャラ造形で物語を魅力的なものにしてくれるし、全員に見せ場があるところも最高潮。嫌なところが一つも無く見終わったあとも清々しい気分になるので今すぐ見てほしい!

 

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ちなみに「グースバンプス」はR・L・スタインの代表作である小説シリーズが原作で一つ一つの話が独立してるんだけど、映画化ということでこういう形式で展開されたらしいです。素晴らしいアイデアだね。ちなみに続編の公開が決定しているそ〜ですが、日本ではDVDスルーだろうな…是非ご覧ください。

 

【予告】

映画感想 - クリーピー 偽りの隣人(2016)

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クリーピー 偽りの殺人

★★★★☆

 

【あらすじ】

元刑事で犯罪心理学者の高倉は、元後輩の野上に頼まれてとある一家失踪未解決事件の分析をすることになった。唯一の生き残りである少女から話を聞こうとするが、非協力的な上に記憶が曖昧で時間を要するようだ。同じころ、高倉は妻とともに引っ越しをしていた。挨拶をしようと隣人を訪ねるものの、何かきめえ。そして、少しずつ距離が近くなっていったある日、隣人の娘から、「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です」と告げられる。高倉が追う未解決事件と隣人の不穏さが静かにつながるとき、果てしない闇が広がるのであった…。

 

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【感想】

黒沢清監督の不気味〜なサスペンスホラー。高倉が野上とともに追う一家失踪事件と、きめえお隣さん。確実につながることは分かりきっているのに真相が近づいてくると胸騒ぎが止まらなくなる演出力はお見事。お隣さん(香川照之)はもう問答無用で不気味で気持ち悪くて、高倉妻の康子との最初の会話も、一見普通なのによくよく噛みしめると

 

妻(犬を連れながら)「犬飼ってるんですが、ちゃんとしつけてあるんで(無駄に吠えないです)」

隣人「犬、しつけてるんですかあ…??へ〜〜………良い〜〜ですねえ…」

 

しつけてることにそこまで食いつく!?みたいな感じがきもかったな〜。いや〜とにかく香川照之が素晴らしすぎるので一見の価値ありですね。

 

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こわいって

 

ただ、お隣の家の構造が割と謎過ぎるのと、打たれると全く抵抗ができなくなる注射の成分がよく分からなかったな…。なんやあれ。あと、最後に車で爆走する時のあのチープ感。ここでこうなる!?と言いたくなるような、すごすぎる演出でした。

 

【予告】

謎の日本語リミックス!音楽ジャンル「Future Funk」のオススメ楽曲

私は「いかに気取った音楽を聞くか」というところに人生の9割を注いでいるのですが、最近「Future Funk」という謎の音楽ジャンルがあるということを知ってからというもの、その楽曲をあさっている日々を過ごしています。

 

「Future Funk」とはインターネット上で生まれた新たな音楽ジャンルで、ハウスやクラブミュージックをベースに、日本のアニソンや懐メロを大胆にサンプリングしてホットで聞き心地の良いイケイケな楽曲に仕上げる大変「良い」音楽ジャンルです。解説するサイトは少ないのですが、どうやら制作者はだいたい外国人で、「支離滅裂な日本語名」や「ループするアニメのワンシーン」を楽曲動画に盛り込んでいるのが特徴です。

 

けっこう著作権的にグレーなところがあるのですが、これぞインターネット音楽と言ったような成り立ちと派生の仕方が気になって曲を探す日々が続いています。そんな感じで本日はFuture Funkのオススメアーティストとオススメ楽曲をいくつかご紹介したいと思います。

 

 

 

Night Tempo「しましょう!Do it」

 

韓国のアーティスト、Night Tempoさんの楽曲。こちらは香坂みゆきさんの「ニュアンスしましょ」という1984年の曲を大胆にアレンジしているんですが、めっちゃ良いです。原曲もいいけどより現代風なアレンジが施されて、こっちも良い…というクオリティ。

 

 

 

Night Tempo – Reversible Love

 

同じくNight Tempoさんの、彩恵津子さんの「リバーシブルに恋してる」をサンプリングした楽曲(原曲)。このリミックスはもうハチャメチャにカッコイイので絶対に聞いてみてください。

 

 

 

スーパーセックス永遠にSUPERSEX420 – セクシーなバウンスBOOTYBOUNCE

 

めちゃめちゃな名前なんですが、「スーパーセックス永遠にSUPERSEX420」さん(外国人)のイケてる曲です。こちらは中原めいこさんの1988年の楽曲「ココナッツの片思い」を一部サンプリングしています(原曲はこちら)。動画も「そこループさせる?」というようなセーラームーンのシーンも注目です。

 

 

 

悲しい ANDROID – APARTMENT¶ – 涙と恐怖 [Wipe away your tears], to the unknow.

 

続いてはロンドンのDJ「悲しいANDROID-APARTMENT」さんの楽曲。こちらのサンプリングは八神純子さんの「みずいろの雨」(原曲)。前に紹介した二組もそうですが、共通して「なんでそんな曲知ってるの!?」という日本語曲のチョイスも抜群に素晴らしいですね。

 

 

 

マクロスMACROSS 82-99 – 葛城 ミサトYEBISU (YUNG BAE EDIT)

 

それでいいの???なんなの???と言いたくなるような、マクロスMACROSS82-99さん(外国人)の「葛城ミサト」という曲。短いながら印象的なメロディラインはクセになること請け合いです。

 

 

 

ことなるWay – As Days Go By


こちらは南野陽子さんの「昼休みの憂鬱」をサンプリング…というかほとんど変えずに自分の曲としている、ことなるWayさんの楽曲。この動画で初めてこの原曲を知ったのですが、めちゃめちゃ良いですねほんとに…。ちなみにことなるWayさんのtwitterfacebooksoundcloudのアカウントは現在完全に削除されているので、「パクるな」という天罰が下ったのかもしれません。

 

 

 

コンピュータサイバー魂PC’86 – OPEN UP YOUR HEART


コンピューターサイバー魂PC’86さんというすごい名前の人のオススメ楽曲はこちら。最初にキランキラーンと輝く音が心地よくそのまま、透き通るようなボーカルが魅力的です。これも原曲から完全にパクってたらどうしよう…。

   

 

 

コンシャスTHOUGHTS – Miracle

 

コンシャスTHOUGHTSさんの「Miracle」は80’sな感じのクラブミュージックを彷彿とさせるノリノリでイケイケな楽曲です。

 

 

 

Prelude 88 – I'll Never Grow Up,No!

 

開始1秒でめちゃめちゃカッコいいことがわかる、Prelude88さんの楽曲。他の曲も抜けるような爽快感のあるものが多く、平たくいえばサイコーです

 

 

 

ミカヅキBIGWAVE - Idolstep夢見

レーベル「ピンクネオン東京」を運営している日本人ミカヅキBIGWAVEさん。石川秀美さんの「めざめ」をサンプリング。昔のヒット曲を現代によみがえらせる彼のスキルはめちゃめちゃ最高だし、さらにオリジナル曲も素晴らしいものばかり。future funkのジャンルで一番好きかもしれません。他の曲も聞いてみてください→

 

 

 

 

あとはオススメ垂れ流し

Future Funkの楽曲は「Artzie Music」というレーベルのyoutubeアカウントが毎日1曲精力的にアップしており、シーンを盛り上げております。明日には全て消されている危うさもありつつ、非常にクオリティの高い楽曲が毎日追加されるので、暇な時にいろいろ探してみてはいかがでしょうか。あとは他のオススメ曲を貼っておくので暇なときに聞いてください。

 

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>>Artzie Music<<

 

 

 

ことなるWay – Dreaming of You

※耳で聞いた歌詞で検索しても全く引っかからなかったのですが、原曲知ってたら誰か教えてください

(7/12追記)麻倉未稀さんの「49%の関係」が原曲でした(やっぱりほぼ一緒)

 

 

ΛDRIΛNWΛVE – it’s good to see you again!!

 

 

 

ミカヅキBIGWAVE – 超時空GROOVE (September Delta)

 

 

 

 

AnTgry – Palm Road

 

 

 

Aritus – Winter Dance

 

 

 

Desired - Wake Up

山口美央子さんの「いつか揺られて遠い国」のサンプリング。原曲もめちゃめちゃ良いんだけど、なんでこんなマイナーな曲知ってんだろ

 

 

 

作業用BGMにピッタリ、Future Funk入門編・1時間リミックス

映画感想 - パッセンジャー(2016)

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パッセンジャー

★★★★☆

 

※ややネタバレありです

 

【あらすじ】

地球よりも良い環境である理想の惑星「ホームステッドII」に移住するために出発した宇宙船アヴァロンの航行期間は120年で、5000人以上の乗客はみんな冷凍睡眠でその時が来るのを静かに待っていた。しかし30年しか経ってない状態で、エンジニアのジムだけがいきなり起こされてしまった。嘘でしょ…。地球にSOSの連絡を送るも、届くの19年後だし、一般客だから制限されたエリアにしか入れず、再び冷凍睡眠することも出来ない。このままじゃ目的地に着く前に寿命で死んじゃう〜!たすけてくれ〜!な、話

 

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【感想】

全く前情報も何も入れてなかったんだけど、題材が気になったので見てみた。最近はゼロ・グラビティみたいな凝りまくったやつや、インターステラーみたいな哲学的なテーマの宇宙モノが話題になっている中で、こちらはおやつ感覚でさくっと楽しめるデート向け恋愛SFものであった。キャストが超絶少ない中でクリス・プラットジェニファー・ローレンスの二人はさすがとしか言えない素晴らしい演技でした。

 

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★ここからちょネタバレ

当初の予告やポスターを見ていると、「二人が起こされたのは理由があるー」という見え方になってるけど実際のところジムが起こされた理由は単純に機械の不調だし、ジェニファー・ローレンス演じるオーロラが起きるに至ってはジムが人恋しすぎてわざと冷凍睡眠ポッドをぶっ壊して起こすというとんでもないものなので「何じゃそりゃ」とは思ったかな…。これ絶対バレるなと思いつつ見ていたら案の定バレて死ぬほど嫌なムードになるのは最悪過ぎて良かった。それでも頑張る姿に涙…。

★ネタバレ終わり

 

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しかしこの宇宙船、120年の航行のうち、30年ぐらいでそこら辺にダメージを負ってガタが来まくるんだけど、もしこの二人が起きてなかったら普通に大爆発して終わるな…とは思った。そこがちょっと気になったけど全体的にはなかなか良かったです。でも今見るなら完全にキングコング見に行った方がいい。

 

【予告】

映画感想 - キングコング 髑髏島の巨神(2017)

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キングコング 髑髏島の巨神

★★★★★

 

【あらすじ】

1977年、南太平洋のあるところに常に嵐に包まれた人類未開の島があることを発見したランダ博士は、民間人の調査隊、カメラマン、そして腕利きの傭兵や軍人部隊を率いて調査に乗り出すが、そこにめちゃめちゃでっかいゴリラのばけもんが現れた!!!なんやこいつ〜〜〜!!さらにそこら中からどでかいモンスターがボコボコ出て来る〜!なんやこのやばすぎる島〜!たすけて〜〜〜!!!

 

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【感想】

まだ見てない皆さん…逆に聞きますけど、何故初日に見なかったんですか!?こんな最強で最高にテンションあがる爆裂ハイテンション巨大ゴリラモンスターバトル映画、面白くないわけないでしょう!!キングコングと謎のモンスターが暴れまわり、走り回り、殴り合い蹴り合い締め合いするスーパーバトル、最高すぎっっっ…!こんなことある…?

 

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最早人間はもうキングコングとモンスターの戦いを引き立てるだけの超絶脇役であるものの、しっかりと戦地から逃げおおせようとする人々の人間ドラマはしっかり描けてたかな。傭兵のトムヒもキャラ薄かったけどガスマスクつけて毒霧が撒き散らされる中で日本刀を振り回しながら切り刻んでいく姿は最高にカッコイイ。軍人のリーダーであるサミュエル・L・ジャクソン(映画出過ぎ)も「ゴリラぶっ殺す」という目的のために軍人としての誇りを捨てずに立ち向かおうとするのも良い。、人間たちのあがきもかなり見どころがいっぱいにしつつ、美女に心を開くという旧シリーズへのリスペクトも忘れない監督の気遣いも素晴らしい…、けどやっぱりキングコングのスーパーバトルの前にはもう歯が立たない…最高だ〜〜〜!ぶっ殺せ〜〜〜〜!!

 

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スーパーゴリラダンク!!!!!!! 

 

バトル・アクションものではマジの最高峰と言えるぐらいのレベルなので、未見の人(何故初日に見ないのか?)は是非とも今すぐ見に行ってください。絶対後悔しません。

 

【予告】

 

ちなみに、ちょっとナヨっとした赤ハチマキの軍人スリフコを演じたトーマス・マン、どこかで見たな〜と思ったら「ぼくとアールと彼女のさよなら」に出てましたね。こちらは巨大モンスターはおろか銃撃や爆発は一切ないんだけど、ラブコメとしてめちゃめちゃ最高なのでこちらもあわせてどうぞ。

 

トーマス・マン関連】

映画感想 - ミッドナイト・スペシャル(2016)

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ミッドナイト・スペシャ

★★★☆☆

 

【あらすじ】

少年アルトンは、実父のロイと彼の友人ルーカスとともに真夜中の逃避行を続けていた。超能力を持って生まれてきたアルトンは、神の啓示を授けると信じられたために宗教団体によって強引に養子を組まされ奪われてしまったのだ。ロイは数年見守っていたが、アルトンが持つ「ある目的」を果たす手助けをするために誘拐することを決意する。果たしてこの逃避行に終わりはあるのだろうか…。

 

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【感想】

愛に飢えてる少年と愛に一直線なおじさんの交流が熱い「MUD」や、世界が終わる妄想に取り憑かれたおじさんが家の貯金を全部使って地下シェルターを作ろうとする「テイク・シェルター」など、いい感じのドラマ映画を作るジェフ・ニコルズが送る昔懐かしい雰囲気の漂うSFアドベンチャー

説明を極力排してアルトンのために進んでいくんだけど、宗教団体や政府、そしてアルトン自身の体調の変化など様々な障壁が迫ってきてもちろん平坦ではないんです。それでも全てをかいくぐって何としてもアルトンの目的を果たそうとする父親ロイの決意に満ちた目。普通は自分の子どもが変なことになってたら必死に抵抗しようとするだろうに、アルトンにとってあるべきところに帰すことが最善の手だと受け入れた状態なのが良い。その状態で物語がスタートするのもなかなか出来ることではないすね。父の力強さと覚悟、親子の絆、「家族」にまつわる多くのものが詰め込まれていたかな。

 

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ロイは「テイク・シェルター」のマイケル・シャノン、無骨なルーカスは「ウォーリアー」や「ザ・ギフト」のジョエル・エドガートン、ロイ妻には初代「スパイダーマン」シリーズの陰獣MJで有名なキルスティン・ダンスト、アルトンの能力に一目置いてる国家安全保障局のポールは「フォースの覚醒」でカイロ・レンを演じたアダム・ドライバーと豪華で盤石な俳優陣を揃えていて物語に一層の説得力を持たせていましたね。子役もめちゃくちゃかわいい。

しかし、説明を省きすぎるあまり登場人物に感情移入しにくかったり状況の説明が足りなかったりする箇所はあったかな〜〜〜。↑でけっこういい感じに書いたけど。う〜ん。DVD特典映像でようやくロイ家族と宗教団体の関係性が分かるレベルの説明の無さなんで、最低限の説明は欲しかったかな〜!ジェフ・ニコルズはめちゃくちゃ好きだし、雰囲気も良かったんだけどね。「MUD」が余りにも最高だったもんで比べてしまったかもしれない…。

 

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アルトンの目がゴーグル越しにめっちゃ光る様子は非常にカッコイイ。

 

【予告】

 

ジェフ・ニコルズ関連】

オール・タイム・ベスト3に入るぐらい最高すぎる名作

映画感想 - 哭声/コクソン(2016)

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哭声/コクソン

★★★★★

 

【あらすじ】

韓国の人里離れた田舎町で殺人事件が発生。とある青年が狂いだし身内を惨殺、しかもその青年は謎の発疹でブツブツになって白目をひんむいて、心ここにあらずな感じで呆然と現場に佇んでいたのである。さらにこのような殺人事件が立て続けに連続で起こっており村人たちは不安を募らせる。警官のジョングは捜査を行うが、やがてこのような異常事態になったのはいつからかこの村に滞在している日本人のおじさんが来てからなのでは…と疑いをかける。果たしてこの日本人のおじさんの正体とは?やがてジョングの娘にも、謎の発疹が現れる…。

 

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【感想】

話題になっていた國村隼出演の韓国映画。やばすぎる156分だった…。凶々しい瘴気に包まれた予測不可能すぎるストーリーに、悪魔祓い、悪霊取り憑き、祈祷、サスペンス、ホラー、閉鎖的な村、人間怖い、そしてゾンビ!全ての「狂気」が詰まったパンドラの箱みたいな映画で見るだけでかなりヘトヘトになったな…。とにかく國村隼が圧倒的に怖い!何も語らず、じっと見つめるその視線のパワー!怖いよ〜!

 

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序盤から國村隼がふんどし一丁で森の中で鹿の死体をついばむシーンがぶち込まれて完全にやばいと思わせるにも関わらず、目的が何も分からないのが不気味すぎるんですよね。日本人で韓国語も話せないのに何故こんな人里離れた村に…?そして部屋の中にも謎の儀式の後があるし、完全にやべえ奴!しかし人々も狂いだしているのに具体的な証拠は無い、一体何なんだ…みたいな國村隼の圧倒的インパクトが全面に押し出されています。そして中盤に現れた祈祷師が娘にとり憑いた悪霊と祓おうと狂った儀式でドンチャン騒ぎするシーンがあるんだけど、これがすごい。同時に國村隼も儀式を始めて、二つの祈祷が交錯する凄まじい呪いバトル!!最高に盛り上がるポイントでした。鮮烈すぎ!

 

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さらにその勢いとは打って変わって終盤は何が真実で何が虚構か、誰を信じて誰を疑えばいいのか全くわからなくなる緊張感で包み込んでくれるクライマックス。どう転んでも嫌だ…と思ってしまう脚本作りはさすが韓国といったところ。昨今90〜100分の上映時間が流行る中で強気の156分なのに飽きさせずにグイグイ入り込ませる見せ方は素晴らしかったです。ともかく呆気に取られるほど超面白いので是非。

 

【予告】