にっきにっき

映画の感想ばかり書いているスーパーミラクルブログです。あなたのスターをお待ちしております

映画感想 - マーラ(2018)

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マーラ

★★★☆☆

 

【あらすじ】

心理学者のケイトは睡眠中に夫を殺した妻の精神鑑定にあたるが、「眠りの悪霊マーラが殺した!眠ると死ぬ!」と強く主張する。無能な刑事は信じずにその妻は精神病院にぶち込まれるが、ケイトは調査を進めるうちに眠ってる時にやってくる悪霊の存在が多くの人の間で信じられていることを知る。やがてその呪いはケイトにもやって来る…!眠るな!な話

 

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【感想】

「悪霊に目をつけられると、寝たら死ぬ」という直球なホラー。いわゆる金縛りモノで、その辺のメカニズムは科学的に解明されてはいるものの夢と現実の狭間ということで何かを見てもほとんど幻覚として片付けられてしまうという好条件、悪霊側からしてみたらこれほどまでに有利な物件は無いですね。オープニングから不穏で、常に画面の端に何かが佇んでいるような違和感(でもそっちに目をやると何でもないインテリア)の作り方がけっこう好みでした。眠気に耐えるけど本能が眠りに落としてしまうという悪霊とはまた別の「人間の本能」がトリガーになってしまうのも抗えない感じがして良いですよね。寝てる時以外ずっと「寝たい」と思ってるのでこいつにだけは来て欲しくない…20分ごとに爆裂音量の目覚まし時計で起きたくなんかない!

 

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悪霊マーラは乱暴ではなく「金縛り」→「目に印がつく」→「現実でも見えるようになる」→「次に寝ると満を持して殺す」というステージを踏んでくれる律儀さもあって、ここから取り憑かれる法則性や原因をケイトが推理していくという構成もなかなかスリリング。ホラーにおなじみの全く無能な刑事もいい味出してます。全体としては小粒な印象でオチもまあ完全に読めるし、マーラが取り憑く原因もう〜んって感じではありますが、個人的には嫌いでは無かったです!

 

【予告】

映画感想 - パッドマン 5億人の女性を救った男(2018)

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パッドマン 5億人の女性を救った男

★★★★★

 

【あらすじ】

インドの小さな村に住む勤勉な男ラクシュミは、愛する妻がアノ日の時にボロ布で処置しているのを見て「これ病気になるで!?」と心配する。市販のナプキンは高いので何とか試行錯誤して自作してみるがなかなか上手くいかない上に村じゅうで「狂人」と軽蔑されてしまう…。果たしてラクシュミは妻のため女性のために格安ナプキンを作ることはできるのか?な話

 

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【感想】

公開時気になってはいたもののスルーしてたやつ。お、お、おもろすぎる!!!もっと早く見れば良かった!こんなに最高の男います!?!?起承転結すべてのシーンでずっと涙を浮かべながら見てしまいましたね…

 

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そもそもインドでは生理は最も恥ずべきことで、誰にも知られたくなく(特に男には)、5日間外で無駄に過ごし、不衛生な布で処置するのが常識という現代の日本ではなかなか考えられないほどに価値観が違うのが衝撃的。その姿を見て感染症になっちゃうよ!と誰よりも妻を心配して守ろうとするラクシュミがあまりにも健気でめちゃくちゃ泣ける!妻のため、初心を忘れることなく突き進むけど、村中の人に全く理解されず変態だ狂人だとボコボコに非難されてしまうのも泣ける!!でもまずはその価値観から変えていこう…とはならずにとにかく格安ナプキンを作ることに情熱を注ぐ!真っ直ぐすぎる!!初志貫徹、女性の味方!スーパーヒーローはこうあるべき!!!

 

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活動が受け入れてもらえないラクシュミの運命を大きく変える理解者のパリーもまた最高&最高のキャラクター!そもそもめちゃめちゃ美人!!パリーとの偶然の出会いのおかげで嘘みたいに事態が好転していくのも見てて気持ちが良かったですね。そして終盤、拙い英語で披露するユーモアを交えたプレゼンはマジで泣けすぎる…。ここまでボロッカスに叩かれた男がついに報われるその瞬間、実話だし展開が最初から分かってても「良かったねぇ…」と拍手を送りたくなりました。このアッパレ男!!も〜最高!

映画感想 - トマホーク ガンマンVS食人族(2015)

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トマホーク ガンマンVS食人族

★★★★☆

 

【あらすじ】

1890年代のアメリカ、野盗がとある町に逃げ込んでくる。町の女医サマンサはハント保安官の要請で野盗の治療にあたるが、その夜忽然と姿を消し、厩舎に町民の惨殺死体があった。やべすぎる食人族が野盗を追って町へ来て、サマンサ達を誘拐したのである!ハント保安官、サマンサの夫オドワイヤーなど4人の精鋭が救助に向かうが、その道程は険しいものだった…な話

  

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【感想】

mojo japan(映画紹介YouTubeチャンネル)で「あなたが見たことないであろうホラー映画」というくくりでかなり上位に入っていて、「なにくそ!ほんなら見たろやないかい!」という気分で鑑賞。こんなB級なタイトルと設定なんて確かに見たことなかったな。結論からいうと「後半の急展開やべすぎ…」って感じで、かなり面白かったです。このランキングは正しいな…

 

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流れとしては「食人族に攫われた妻を夫含む4人の男が救助に行く」という構成。2時間10分の長尺の中、1時間ぐらいずっと追跡シーンが続く!なげっ!でもその過酷な道程が凄まじく、まさに生きるか死ぬかの選択を常に迫られるスリリングな旅でした(でもたまに「風呂で本を読むと濡れるんだけどどうしたらいい?」みたいな間抜けな会話も入る)。しかも最愛の妻を誘拐されて激情にかられるオドワイヤーが最初から足を骨折してて全く機動力が無く常に満身創痍というポンコツ具合も「こんなんで勝てるんか?」と不安にさせてくれる…。感情に対して体が全くついて来ずに空回りする姿が涙を誘う!ガンバレ!ただここはマジで長かったので30分は削ってもよかったかな

 

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で、たっぷりと追跡劇を見せておきながら、ふと気付いたら何のBGMも効果音も無く目の前に突然、本当に突然食人族が出てきてあっという間に地獄の底に叩き込まれた挙句に超残酷サバイバルホラーに様変わりするという強気の構成も凄かったです。今まで見た中でトップクラスにグロテスクな殺し方をするのに、食人族にとってはそれが日常とばかりに遠目の画でかなり淡々と見せてくるのが余りにもヤバすぎて「とんでもない奴らの相手をしている…」という絶望感!ここから誰が死に誰が生き残るか全く予想がつかずに転がっていく地獄の旅の終わりはどうなるのか、是非体感してみてください。食人族の生態系も全くみたことなく斬新なのにかなり説明を省いてて、余計に謎めきとヤバさが高まってて良いですよ!

 

 【予告】

映画感想 - レディ・ガイ(2016)

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レディ・ガイ

★★★☆☆

 

【あらすじ】

殺し屋フランクは無骨に殺しの依頼を続ける男だったが、敵を作りすぎたためとあるギャングのボスの手に落ちてしまう。長い眠りから覚めると、オラのチンチンがねえ!おっぱいがある!無理やり性転換手術をさせられたその姿を見たフランクは愕然。首謀者の女医は過去にフランクに弟を殺されており、その復讐で…とのことだった。おいおい馬鹿野郎!チンチン返せ!な話

 

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【感想】

ミシェル・ロドリゲスが女に性転換させられた殺し屋を演じたバイオレンスアクション。この設定ならコメディかな?と思いきや意外にもみんな真面目にやってましたね。話も女医と精神科医が対話する現在のシーンと、フランクが一人ずつ復讐をしていく過去が互いに交錯しながら展開してく構成。とにかく見た目は女で心が男のミシェル・ロドリゲスがめちゃめちゃカッコ良かったですね…。完全に「性転換させられた男」にしか見えなくて、二丁拳銃でなぎ倒したり、低い声で女を口説いたり、男としての大車輪の活躍は見てておもろかったです。女医役のシガニー・ウィーバーは何を演じさせても貫禄のある感じですごい

 

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ただ個人的にはこの設定を活かしたガンアクションをもっと見たかったかな〜!最初からこの設定を目当てに見るからもったいつけないでいきなり女状態でバリバリ無双してくれても良かったのに…割と冗長なシーンが多く敵との戦いの前に眠気との戦いになってしまいました。特殊メイクで男状態のシーンも序盤に差し込まれるけど、元がミシェル・ロドリゲスなぶん顔が不自然に可愛くてヒゲもじゃが似合わないし、殺し屋の男にしては腕も細すぎるし、かなり無理があったような…。コメディに振り切った方が良かったな!

映画感想 - SPL 狼たちの処刑台(2017)

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SPL 狼たちの処刑台

★★★★☆

 

【あらすじ】

タイのパタヤを訪れていた少女ウィンチーは、超極悪犯罪組織の手の者によりいきなり誘拐されてしまう。父親であり香港の警察官であるリーは、現地警察のチュイに捜査への参加を志願する。組織がウィンチーを誘拐した目的は?リーとチュイ、そして同僚のタクも加えた3人はタイを駆け巡り、組織を追う!果たしてリーは娘を救うことが出来るのか?な話

 

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【感想】

香港の格闘アクションノワール。く、く、く、く、暗〜!!!!かなし〜!!主人公のリー、踏んだり蹴ったりでか、か、かわいそ〜!!!と、叫びたくなるほどに暗い話でしたね…。何故だ!何故ここまでする!!リーが何をした!!こういう悲しくて重い話は韓国が得意だけど、香港も負けてないねぇ…。悲し…

 

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これも先日の戦狼と同様、アクションがすごい映画おすすめ記事に載っていたやつで、たしかにルイス・クー、ウー・ユエ、そしてトニー・ジャーの爆裂格闘はめちゃめちゃに凄過ぎて、一発ずつ爆発的な攻撃が決まるごとに笑っちゃうほど!まさに超高速×超爆弾的肉弾戦!そこはアッパレ!クンフームエタイ、鉈、狭い部屋、精肉工場などなど、憎しみと怒りから生み出される凄まじい格闘シーンはほんとに一見の価値ありでしたね。中盤でエッ!?と声でちゃうほど完全に予想を裏切る展開もあったりして、そのあたり含めたストーリーが派手なアクションに相対して重過ぎるあまり、感情の置きどころにすごく迷ってしまったな〜。暗さと格闘がどっちも突き抜け過ぎてる!どういう気持ちで見ればいいんだ!的な。でもかなり面白い!オススメです

 

【予告】

映画感想 - ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019)

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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー
★★☆☆☆

 

【あらすじ】

ドラクエV

 

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【感想】

当方、VはSFC版を発売日に買いました。VIIとX以外はやりました。XIに至ってはシナリオが良すぎるあまり全員レベル99にしてトロフィーコンプしてから裏ボスを倒したし、スマホ版のテリーのワンダーランドもモンスター収集率100%いった程度には嗜んでます。で、初のSFC版で天空シリーズの中でも親子三代に渡る壮大なストーリーであるところのVをベースにしつつも、どうやら酷評が多いらしい…果たして…?と思いながら怖いもの見たさで見てみました

 

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既に見た知人の感想から察してある程度予防線は張ってて「こういうオチだったらかなり嫌だな…」と予想してて、端々のセリフや目配せから「やばい」と思いつつ、でもビアンカとフローラの可愛さは最高だし(有村架純の声は下手だけど)、息子との再会や勇者の登場からのラストバトルはドラクエファンから見てもかなり熱く「いや、このままイケるか?」と思ったら結局予想してた一番嫌な終わり方に近い形になって、ア〜〜〜〜〜〜〜…となってしまいました。そりゃないぜ…。今さらそんなこと言わないでよね…理解(わか)ってるんだからさ…。ドラクエという堀井雄二鳥山明すぎやまこういちが長年作り上げた世界観をこういう剛力で見せてしまうなんて、この3人がよく許したな…という感じでしたね。う〜ん。ドラクエ好きなのにな〜…

 

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単体の映画として見ても、Vのストーリーを100分で収めるのはかなり無理があったよな〜という印象もあったかな。幼少期の電光石火の展開も思い出補正でついていけるものの、本当に知らない人は全てが唐突すぎて感情移入できない気もしたな…幼少期のビアンカとの深い交流があるから青年期での再会がさらに映えるのに…。あと…、いや、もうよそう…こんなことを書くのは…気分転換にジャッキー・チェン見よう…

 

【予告】

映画感想 - ゴーストランドの惨劇(2018)

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ゴーストランドの惨劇

★★★★☆

 

【あらすじ】

人里離れた屋敷に引っ越してきたイケイケなヴェラとオタクなベスの姉妹。母親とともに新たな生活を始めようとするが、突然訪問してきたメチャクチャやべ〜やつに襲われて心身ともにボコボコにされてしまう。それから数十年後、ベスはその経験をもとにした小説が大ヒットする作家になっていたが、姉ヴェラは今もトラウマを背負い統合失調症みたいになっていた…な話

 

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【感想】

超絶胸糞なんでこんな映画作ったんやオブザイヤーがあったら余裕で優秀賞を受賞してるであろう「マーターズ」のパスカル・ロジェ監督の新作。この監督のことだから「ま〜た胸糞展開なんだろうな!」て思ってみたら、案の定「何で俺は罰ゲームでもないのにこんなの自主的に見てるんだ!?」という気分になりました。最悪すぎるだろ!!

 

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とにかく一切の希望の芽を摘み取って絶望に叩き込む嫌すぎる展開は今作でも健在で、動機なし理由なし説明なし!ほかのレビューでも言及がありますがまさに「ハロウィン」や「悪魔のいけにえ」のオマージュ的な要素が多く取り込まれてましたね。ほんとのヤバイ奴に理由なんか存在しないと言わんばかりの戦慄のシーン目白押しでした…。と見せかけて伏線は割と緻密に仕込んでいて、ただでさえ過去の出来事を背負って姉が統合失調症みたいになってる現在ですら辛いのに、そこからさらにもう一つ下のレイヤーにブチ落とすミスリード展開はなかなか巧みだな…とも。見てるこっちは「もっともっと最悪になってくれ!」という期待からある程度予想は出来てしまいますが、この予想が当たっても特に期待ハズレにはならないですね。最悪な展開だから…

 

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オススメはしませんが、定期的にこういう嫌すぎる話を見たくなるのが人間の性(さが)。ということで、そういう気分になったら是非見てみてください。敬具

 

【予告】

映画感想 - 戦狼 ウルフ・オブ・ウォー(2017)

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戦狼 ウルフ・オブ・ウォー

★★★★☆

 

【あらすじ】

アフリカに滞在し住民と仲良く暮らしている特殊部隊「戦狼」の元隊員レンは、妻の命を奪った反政府勢力を追っていた。手かがりになるのは特殊なデザインの銃弾。ある日レンが仲間と過ごしていると突然内乱が発生し、街は大パニックに。何とか中国行きの船に乗れたが、民間人の多くが捕らわれているという状況を無視できないレンは単身救出に向かう!な話

 

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【感想】

アクション映画のオススメみたいな記事で高ランクに位置してたので見てみた。トニー・ジャーと「ドラゴンマッハ!」で共演したウー・ジンの監督・脚本・主演作。こちら、格闘、銃撃、戦車、カーチェイス、全てが規格外!すごすぎる!!まずビックリするのが開始2秒後に始まるワンカット長回しでの水中大バトル!何だこれは!?その後、ひとときの平和な雰囲気を見せてから、あとは一気に地獄に叩き込むかのような内戦!!修羅の国かい!!!そこから息つくヒマも無く壮絶な戦禍が降り注ぐ展開はかなり気分は暗くなるけど、ウー・ジンの大車輪の活躍が圧倒的過ぎましたね…。とにかく強すぎる!全ての動きがカッコイイ!なんでもアベンジャーズルッソ兄弟が監修に入ってたりハリウッドの製作陣が多く関わってるらしく、そら派手になりますわな…。

 

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あと、アフリカに駐在する中国人の立ち位置や、避難する際に中国人を優先したりするなど、政治的な立ち振る舞いもけっこう描写されてなかなかその辺も興味深かったです。政府軍と反乱軍に対しての中国政府との関係はいまいち説明不足なところはあったけど、まあ戦闘になれば「善=ウー・ジン陣営」、「悪=フランク・グリロ陣営」でかなり分かりやすかったので細かいところはいいかな。しかしフランク・グリロ…主役をやらせても悪役になってもスクリーン映えする男臭いビジュアルはやっぱ最高だな〜。そんな感じでいかつい骨太アクションが見たい方はオススメです

 

【予告】

 

ウー・ジン関連】

映画感想 - スケルトン・キー(2005)

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ケルトン・キー

★★★☆☆

 

【あらすじ】

看護師キャロラインは長年働いた病院を辞め、とある森の奥の邸宅でひっそりと暮らす老夫婦のもとに住み込みで働くことになった。夫のベンは脳卒中による全身不随で話すことも出来ないのだが、働いてく内にアメリカ南部地方に伝わる呪術を妻にかけられているのでは?という疑いを持つ。果たしてその疑惑は本当なのか?そして開かずの屋根裏部屋と何なのか…?な話

 

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【感想】

twitterでオススメされたやつを、「すぐやる課の係長」である私がすぐ見てみました。えらい。全く存在を知らなかったから興味をそそられた、というのもあります。で、こちらは割と平々凡々に進んでいってホラー描写もそこまで…な感じで退屈ね…と思って途切れ途切れに見ていたら、最後の最後でおおお〜!とひっくり返るオチが用意されていてそこは結構好みでした。読めそうで読めない、でも察しやすい人は察する、そんくらいの規模感。私はバカなので前者でした

 

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脳卒中で動けなくなって話すこともできないベンが必要以上に怯える様子や、動けないのに魂を削って窓から逃げ出そうとするとか、そういったシーンがシッカリとした伏線&ミスリードになっていて、トータルで考えるとよく出来てたかもしれません。ただ地味なだけで…。あと、近年ヒットしたスリラー映画もこういう感じのネタがあって、そっちも思い出しました。名前を言っちゃうと一発で今作のオチが分かってしまうので言いませんが、アレです

 

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で、今作の土台になってるのがアメリカ南部地方の黒人文化や土着の呪術信仰で、これが結構独特で好奇心が刺激されるんだよな〜。魔法陣書いて粉まいて血を捧げたりといったよく見る描写以外にも信じる力が強ければ強いほど呪術の成功率が上がるとか、レンガくずを撒くと信仰が強い者はまたげない、など、真偽はともかくとして面白い設定だな〜と感心しました。地味ですが大オチはけっこう良いので是非ご覧ください。敬具

映画感想 - ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(2017)

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ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談

★★★★☆

 

【あらすじ】

心理学者のグッドマン教授は降霊術や心霊に関する嘘を暴いてきたが、リスペクトしていたキャメロン博士から「ワイにはどうしても見破れない3つの幽霊の話があるんやが、これが真実だとこの世の全ての怪談がマジになってまう…調べてくれ」という依頼を受ける。そして夜間警備員、森で迷った少年、妻の出産を控えた投資家に話を聞きにいくのだが…な話

 

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【感想】

イギリス産の怪談オムニバス。夜間警備員が夜中に怪異に襲われる話、少年が森の中で説明できない「何か」に遭遇して頭がおかしくなった話、そして投資家が自宅でポルターガイストのような幽霊に遭遇してしまう話の三編の話を聞くグッドマン教授が基本の構造になってます。各話はかなり小粒で、単体で見るとどこにでもあるようなしょうもない仕上がりながら、散りばめた伏線を回収してラストのどんでん返しに繋げる構成はなかなか好みでした。何と言っても細部にまでこだわって散りばめた何気ない要素が「あれも!これも!これに繋がる!」と後から気づかせてくれるこの計算された構成、上品!!かつ丁寧!!さすが英国!かなり急転直下で全然予想できなかったぐらいに強引なのに、それを感じさせない良さがありましたね

 

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で、少し調べると、これ元々は演劇だったらしいですね。そう言えば終盤の場面転換の方法や早着替えなんかは舞台上でも同じような感じなんだろうなって想像できて、原作へのリスペクトも感じられてかなり好感度は高かったです。配役も、マーティン・フリーマンは言わずもがなとして、2話目に出てきた頭のおかしい少年、君…ブラックミラーS3-3話「秘密」で本当に散々な目に遭った可哀想すぎる少年としても出てましたよね!?あの時は怯える演技が最高だったけど、今作では精神に異常をきたして常に不安定なヤバい奴を完璧に演じてて、「こいつ、俳優界の"希望"だ…」と思いました。そんな感じで構造を理解してから2回目が見たくなるような個人的良作でした。敬具

 

【予告】