にっきにっき

映画の感想ばかり書いているスーパーミラクルブログです。あなたのスターをお待ちしております

映画感想 - アントラム 史上最も呪われた映画(2018)

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アントラム 史上最も呪われた映画

★★★★☆

 

いつもお世話になっております。ブログ主まきのゆうきの母でございます。この度、「見たら死ぬ呪いの映画」という曰く付きの本作を見た息子が、帰り道に落ちていたバナナで足を滑らせ転倒、そこに東西南北4方向から同時に2000tトラックが150km/hで突撃し、上からは巨大岩石、下からは地球に攻め込もうとした地底人の鋭い爪が体を貫通する呪いがかかり、死にました。以下は母の代筆です。

 

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冒頭の15分でドキュメンタリーパートが差し込まれ、上映した映画館が火災に遭い56名が死亡しただの、そこから何年も封印されていたという恐ろしい逸話を頭に叩き込まれ、その後30秒のタイムリミット付きで「これから本編を上映しますが、観賞後に何かが起きても一切自己責任。同意できなければ今すぐ退場してください」という警告文が差し込まれて、ようやく本編。これほどまでに不安を煽ってくる構成はあったでしょうか?これを見た息子はまさにお見事…と思ったことでしょう。

 

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アントラム本編自体は、死んだ飼い犬の魂を浄化するために森の奥深くで穴を掘って魂を探すうちに様々な怪異に巻き込まれる…という流れ。ストーリー自体はかなり普通、むしろ通常のホラー映画よりもかなり劣る内容ではありますが、終始不穏で耳障りなノイズ音や一瞬差し込まれるサブリミナル効果の不気味なカットインに画面に入る謎の印、悪魔をモチーフにした恐怖描写など、この辺りの演出で恐ろしさを倍増させていた…とのこと。途中、突然脈絡なく悪魔がアップで薄ぼんやりとした闇の中でじっ…と無音で観客を見つめるシーンがありますが、ここがもう思わず目を背けてしまうほどの不気味さ。おそらく30秒程度でしたが、永遠ともいえるような長さ。そんな圧で見つめ続けられてしまえば、呪いの一つもかかりそうですね。

 

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その他、70年代には作られたとは到底思えないほどの見事な恐怖演出(しかもビックリ音で驚かせることは無いそうです)に、息子は舌を巻いておりました。最後まで目を背けずにご覧いただければと思います。ただし、帰り道にはくれぐれもお気をつけくださいませ。息子のように犠牲にならぬよう…。敬具

 

【予告】

映画感想 - エンドレス 繰り返される悪夢(2017)

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エンドレス

★★★★★

 

【あらすじ】

👨🏻‍⚕️「出張も終わったし、放ったらかして嫌われてる娘さんに会いに行こ〜」
悲鳴〜っ!>😇💥🚙💨ドーン!
👨🏻‍⚕️「娘〜〜〜〜!死んだ〜!」
⌛️→⏳時、クルクルクル〜!!!
👨🏻‍⚕️「2時間前に戻った!?娘〜!」
悲鳴〜っ!>😇💥🚙💨ドーン!
👨🏻‍⚕️「娘死〜〜!以下無限ループ〜!!」
な話

 

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【感想】

韓国のタイムループスリラー。帰りの飛行機で目が覚める→娘に会いに車で移動→交通事故の現場に居合わせ、被害者が娘だった→ガーン→飛行機で目が覚める…というこの手のジャンル、かなり擦られてて古くは「恋はデジャブ」、近年では「ミッション8ミニッツ」、「パラドクス」、そして「ハッピーデスデイ」と色々あり、今作は全く知らなかったんだけど…お、お、おも、おもろ、おもろすぎっっ!!!タイムループ、個人的に推してるジャンルとはいえハズレ無さすぎません!?!?

 

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「はいはい、いつものタイムループね。好きよ。あたい好きなのよ。何ならこのまま普通に頑張って回避してもらってもおもろい!!ってなるけど、果たしてどうなる?」て思いながら見てたんですが、開始30分でそれはやってくる…。今まで見た中でのタイムループものの定石を覆す激アツのツイストが…!こたつに入りながらビーズクッションに肘ついてだらだら見てたんですが、思わず「えっ!?」て声出してガバッと起き上がってそのままウオオオォ!!というテンションで見ちゃいました。何が起こるかはその目でお確かめください…。そこが今作の根幹ともいえるおもろポイントなので、これ以上何も言えない…。とりいそぎ、娘さんがかなり可愛いので絶対に守らなければという気持ちになります。アマプラならタダで見れるので、最初の30分だけでも見てください…。敬具

 

【予告】

…にネタバレ要素が含まれてるので、貼りません

映画感想 - 犬鳴村(2020)

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犬鳴村

★★★☆☆

 

【あらすじ】

「夜中の2時、赤い橋のたもとの公衆電話からの着信に答えると地図から消されたと言われる犬鳴村への道が開ける…」という都市伝説を検証したカップルが村に潜入し、何かを見た彼女は精神が崩壊した。同じころ、その彼氏の妹・奏が勤める病院でも「何か」が見える子どもをカウンセリングする。犬鳴村とは一体何なのか?奏の身に起こる不可思議な現象の正体とは…?な話

 

【感想】

清水崇による何かと話題になってたホラー。やっぱりこの手のジャンルは暗くジメジメした雰囲気が良いし、「呪われた因習」と「崩れ去った集落」「日本だからこそ映える怪現象」「不気味な童歌」など抜群の相性である要素を混ぜながらホラーのワンアイデア一発勝負に留めずに、世界でも通用するような様々なクリエイティビティも散りばめてて、チャレンジングスピリッツはアッパレでした。特にカップルがスマホでPOV風に村に潜入するシーンから最初の犠牲者が出るところまでの冒頭の流れはほぼほぼ完璧に近いほどに素晴らしく、全てのジャパニーズホラーはこれをお手本にした方がいいんじゃない!?と思えるぐらいテンション上がりました。

 

…なんだけど、テンション上がったのはそこまでで何かと無駄なシーンがあったり、地図から消された村の真相と呪いの関連性が薄かったり、何故+誰によってあの登場人物は生きたまま閉じ込められてたのかなど、辻褄が合わずにちぐはぐなところはあったような…。何故…?題材やホラー描写はなかなか悪くないのに…。あと、いつも邦画を見て思うし「シライサン」の時も思ったんだけど、何で若手の俳優たちはこんなに演技下手なん!?映画やドラマの世界の中でしか聞かないようなセリフ回し、リアリティが欠けまくって全然のめり込めないんだよなぁ〜。言葉で説明したい気持ちはよくわかるけどもっと砕けた自然に近いニュアンスで演じて欲しい…。それはさておき、俳優たちの演技と多くの綻びを差し引いてホラー描写だけを見てみればかなり高得点だとは思います…いや引くとこが多い!敬具…

 

【予告】

映画感想 - ドッグマン(2018)

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ドッグマン

★★★★☆

 

【あらすじ】

寂れた町で犬のトリミングサロンを経営する卑怯で最悪なのび太とも言うべき孤独な男マルチェロは、激烈に素行が悪く町の全員から嫌われている最悪なジャイアンとも言うべきシモーネにいいように扱われ、従属関係を断ち切れないでいた。ある日、ジャイアンの悪事をのび太がやったと疑われ、住民たちの信頼を地に落としてしまう。果たしてのび太が起こす行動とは…?な話

 

【感想】

イタリアのクライム・ドラマ。変すぎる…。なんなんだこの話は…。とにかくメインとなる登場人物がどっちも見てらんないぐらい最悪な人間なのがすごい。マルチェロは性根がとにかく卑怯で愚かで腐ってて、シモーネが空き巣に入る時に渋々運転してあげたり(しかも分け前が少なくてもっともらおうとするが断られる)、ヤクを売ってあげたのに金を払ってもらえなかったりと散々なのに、シモーネとのこの関係を楽しんでるかのような素振りをする心理描写が全く理解できずにモヤモヤさせるし、シモーネはシモーネで体中の肉をケバブみたいに削がれてゆっくり苦しみながら死んでいく刑に処してやりたいほど血も涙もない地獄からやってきた下等人間。この二人のストレスが凄すぎる!なんなん!?気が狂う!!

 

…と書きながらいまふと思ったんだけど、オープニングでマルチェロが荒々しく吠える獰猛な犬を何とか手懐けてシャンプーやドライヤーをかけるトリマーとしての描写と、マルチェロがトリマーである理由。これを振り返ると、もしやマルチェロはシモーネを「言うこと聞かない犬」に見立てて、主従関係を逆転させようと奮闘してたんですかね!?そう考えると、犬がやらかした粗相は飼い主が落とし前をつけるという気持ちで中盤の「◯◯を書かない」という信じがたい行動原理も少し理解できるような…。いやそういうことでもなく単純に愚か者なだけか…。ああ、ふたりを思い出すだけで腹が立つ…!

 

…みたいな感じでかなり変テコな話だったんだけど、この唯一無二の世界観と人間の弱さや愚かさ、どこで道を踏み外したんだ…と虚しくなってしまう胸糞展開を独自の切り口で表現した監督の手腕はめちゃめちゃ凄くて、心に強烈なインパクトを残してくれたなぁ。ラストシーンのマルチェロの孤独と虚無の表情と、荒みきった町を映す遠景…凄まじい表現力だったなぁ〜。オススメ…はちょっとしづらいですね。気になったら是非。敬具

 

【予告】

映画感想 - セーラ 少女覚醒(2014)

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セーラ 少女覚醒

★★★★☆

 

【あらすじ】

セーラは大女優を目指すフリーターだが、才能を認められない現実に気が狂いそうになり、周りの友人を見下すことで平静を保っていた。名声が欲しい…と思っていたところで挑戦したとある映画のオーディションで、プロデューサーに「生まれ変わりたいか?」と迫られ、受け入れる。翌日から体調が悪くなり、爪が剥がれ、ゲボを吐き続ける。一体セーラに何が起きたのか?な話

 

【感想】

成功を渇望するあまり悪魔に魂を売ってしまった女が地獄のような苦しみを味わって生まれ変わる…というシンプルな構成のホラー。生まれ変わった後にどうにかなる…ではなく、生まれ変わる過程をめちゃめちゃ緻密に描写しているのが良きポイントです。自信タップリなのに女優としての才能がついていかずに現実にキレそうになって毛を抜きまくったり、何やかんやで周りの友達や職場の上司には恵まれているのに「私はこんなところでくすぶってる場合じゃないの」と見下してしまうセーラの心理描写を細かく描き、いざ舞台が整ったところで悪魔の囁きにまんまと乗っかり、発現する体の変化がまた壮絶!

 

顔から血の気が引き、髪の毛が異常に抜けて落ち武者みたいになり、生爪が剥がれ、下半身からも出血し、奇声をあげながらのたうち回り、ウジ虫を吐き散らす…!オゲゲ〜!セーラさん、元がなかなかの美人なのによくこんなめちゃめちゃな姿になったな〜というぐらいの凄まじさ。まさにセーラの根っこに巣食う腐りきった性根をビジュアル化したような地獄絵図。そしてその姿のまま見境の無くなった行動もなかなか凄惨でホラー好きは一軒の価値あり!

 

セーラを誘惑する人間たちの素性はあまり明かされないけどミステリアスな見せ方も魅力的だし、堕ちていくセーラにほぼ焦点を絞った構成なのであまり気にはならなかったです。セーラの堕ち具合がとにかく強烈なインパクトを放ちながら、そこの一発勝負で終わらせない丁寧な作りはアッパレ!個人的にはオススメ

 

【予告】

映画感想 - バーニング・オーシャン(2016)

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バーニング・オーシャン

★★★★☆

 

【あらすじ】

😂「海に浮かぶ石油掘削施設、あちこちガタが来ててそろそろやべ〜んだが」
👴🏻「予定より遅れてんだからとっととやれ。不具合?知らん知らん」
🏭「……限界っす、すんません」
🔥「ドカーーーン!!!!!」
😂「だから言ったでしょお〜が!!」
👨🏾🔥👱🏻‍♂️🔥👴🏻🔥「助けて〜!」
な話

 

【感想】

実話を基にしたパニックもの。2010年に起きた石油掘削施設の大爆発からの石油が流出しまくったやべ〜事件なんだけど、とにかくスケール、火薬量、死と隣り合わせ感が凄まじすぎる!どんな撮影!?人死んでない!?NG出しちゃったらどうすんの!?!?と思ってしまうほどにとんでもなさすぎる爆発でさすがに笑ってしまったな。CGであってくれと願わずにはいられない…。実際に海に浮かぶこの施設をまるまる完全再現して撮影に臨んだらしく、その規模感も超壮大かつまるでそこにいるかのような臨場感もすごすぎる。それがとんでもない大爆発から火の海に飲まれるとあっちゃビビらない方がやばいでしょう…

 

超絶爆発の原因は「施設の老朽化」に加えて「お偉方が納期を気にして安全テスト無しに作業指示を出してしまう」というこの手の話にありがちなホワイトカラー対ブルーカラーの軋轢もかなりじっくり積み重ねて緊迫感を高めるのもGOODでしたね。正直施設の仕組みや専門的な知見からの爆発原因描写が素人にはよく分からなかったところがあったので、「あ〜お偉いさんの無茶な指示のせいかい…」とシンプルに認識できました。それにしてもそのお偉いさんがジョン・マルコビッチというベスト人選……誰も逆らえない…!

 

そんな感じで引っ張りに引っ張ってお見舞いする超ド級大爆発のインパクトがあまりにも凄すぎなのと、その後の懸命な脱出がかなり見応えありでしたね(石油の流出が描かれることはないけど)。監督のピーター・バーグはしょっちゅうマーク・ウォールバーグと組んでアクション映画撮ってるみたいだし、これを機にまたいくつか見てみようかな。敬具

 

【予告】

映画感想 - 黒い司法 0%からの奇跡(2019)

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黒い司法 0%からの奇跡

★★★★☆

 

【あらすじ】

👨🏾木こり「木ぃ切るの楽し〜」
👮‍♂️警察「きみ殺人犯やろ。逮捕や!」
👨🏾「違う!まあすぐ誤解とけるよね」
🕵️‍♂️検事「こいつ犯人っす絶対」
👨‍🎓裁判官「分かりました。死刑!」
👨🏾「びえ〜ん!やってないよ〜!!」
🕵🏾‍♂️新人弁護士「いやいや証拠一切無いじゃん!絶対無罪!断固戦うぞ!」
な話

 

【感想】

映画を愛し、映画に愛されてるので試写会にて。いつもありがとう…。実話ベースの法廷サスペンスで、あらすじだけ見ると「リチャード・ジュエル」に近いですね。でもこっちは警察も検事も全てがムチャクチャで、あまりにも不当な黒人差別により真実の味方であるはずの司法が立ち塞がり、無罪である証拠を全て却下し訳のわからん奴の証言一つで死刑まで確定してしまうというほぼ勝ち目の無い戦いに、新人弁護士がどう立ち向かっていくか…!というかなりシリアスな流れ

 

クリード」や「ブラックパンサー」で惜しみなく筋肉を見せつけてきたマイケル・B・ジョーダンさんがPOWERを封印し、スーツを着込んで知性と勇気で真実を照らし出す!彼は「クロニクル」の時から応援してましたが、まさかここまで成長するとは…素晴らしいアッパレ演技男でした。無実を勝ち取るためとはいえ、日本人には理解できないほど理不尽すぎる差別の障壁にぶち当たり、「これ無理ゲーすぎんか…?」と思ってしまう絶望感が何度となく訪れるけど、それでもめげずに真実を追い求める弁護士ブライアンとその助手エバ、二人の行動は映画的には地味だけど魂を揺さぶられる!

 

そして無実の罪で何年も無駄に投獄される被告役はジェイミー・フォックス!隣の独房の奴らとの熱い友情やこらえきれない感情の爆発など、何かしら受賞してもいいんじゃね?ってぐらいエモーショナルで素晴らしかった…。コップガンガンガンガン!これ最高。それにしてもアメリカの人種差別問題、ここまだ根深いんかい…となってしまうな。この映画を教科書にした方がいい…。そしてよくよく考えると「ブラックパンサー」の悪役キルモンガー、キャプテン・マーベル、「アメスパ2」のエレクトロと、マーベル俳優揃い踏みなのも盤石な体制で素晴らしいですね。エバ役のブリー・ラーソンさんの80〜90年代のファッションもかなり可愛くて見ものです。少し重い話ですがオススメ!

 

【予告】

映画感想 - ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019)

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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密

★★★★☆

 

【あらすじ】

おじいちゃん作家「死〜」

名探偵「匿名で捜査の依頼があったんだが…犯人はこの中にいます!」

一癖も二癖もある家族たち「「え〜!?!?」」

名探偵「こいつら…調べれば調べるほど証言にウソばっかりだ!」な話

 

【感想】

金田一やコナンのような分かりやすい形式のミステリー&コメディ。原作も特にないのは珍しく、ダニエル・クレイグ、クリエヴァ、ジェミー・リー・カーティス、マイケル・シャノンなど、異常に豪華なキャスト。特に前情報なく見てみましたが、お、お、おもろい…おもろのまさかのミステリー…。シナリオについては一切何も言えませんが、こういう本当に今時珍しいほど真っ正面な推理ものでここまで面白く仕上げて、状況が二転三転しつつ散りばめまくった伏線をシッカリ回収してバチーンと解決する気持ちよさ、久々に味わった気がするな〜

 

ミステリー小説で一時代を築いた富豪のおじいちゃんが死んでる状況から始まって、そこからお気楽警察と名探偵が家族を事情聴取し、事件前夜以降は回想で展開するという構成。過去と現在、そして殺害後の出来事が時系列をバラバラにしつつも今どういう状況で誰が怪しいのか手に取るように見える分かりやすさは、ミステリーものをあんまり見ない人でも楽しめそうでしたね。それぞれの証言と実際の行動がかなり食い違って疑問が積み重なっていくのも犯人像がぼやけていって良かったな。そしてウソをつくとゲボを吐いてしまう特異体質の看護師役のアナ・デ・アルマスさん、かわいい…。その他、豪華なセットにグイグイのめり込んでいける名優たちの演技に、コミカルな演出も交えた大胆なトリックはかなり見ものです。おすすめ!

 

【予告】

映画感想 - トゥループ・ゼロ~夜空に恋したガールスカウト~(2019)

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トゥループ・ゼロ~夜空に恋したガールスカウト

★★★★☆

 

【あらすじ】

宇宙と地球外生命体に思いを馳せる少女クリスマスは、ガールスカウトの大会で優勝するとNASAの協力の元、自分のメッセージをレコードに録音して宇宙に飛ばしてもらえる権利を得られると知り、絶対優勝宣言をする。大会に出るにはメンバーが必要なのだが、集まったのはナヨナヨ少年に暴れん坊女、太っちょ女に内気なクリスチャンとザコばかり。果たして優勝できるのか?な話

 

【感想】

Amazonプライムビデオのオリジナル作品で、このあらすじとポスタービジュアル、そして未来が約束された伝説の超美少女天才子役マッケンナ・グレイスさんが主演ということで見てみました。これは掘り出し物ですよ!ストーリーはかなり既視感はあるベタなところはあったけど逆にそれが安心で、バラバラだった子どもたちが「宇宙人に自分の声を届けたい」というクリスマスの夢のために皆で頑張る姿…、そして人にどう思われようと自分が自分であることの誇りを持つことの素晴らしさを描いており、老人の私が心を打たれないわけがない!!

 

ガールスカウトの大会に出るために「メンバー集め」→「大人の団長をスカウト」→「一人最低一つの個性を見つけてバッジをゲットする」というステップを踏んでいくんだけど、全ての過程に可愛さが溢れており、孫の成長を眺めるがごとき優しい眼差しで見てしまいました。そしてエリートチーム(スカウトの風上にも置けない性格の悪さ)やその団長によるさまざまな嫌がらせと対立構造を経て終盤への期待感が高まっていく…!

 

肝心の大会では結局何をするかの練習シーンが全く描写されなかったんだけど、他のチームの出し物がめちゃめちゃつまらないのも素晴らしかったな。そもそもこのガールスカウトの大会そのものが全く知らない文化の世界でピンと来なさはありつつも、逆にそのつまらない出し物の薄っぺらさがあるからこそ、果たして我々はどんな出し物を…!?という感じにさせてくれます。案の定ここがクリスマスちゃんの全面プロデュースによる友情と努力の集大成とも言うシーンでエモーショナルかつ大胆に描き、熱く強く正しい気持ちになれました。意外なことが起こらない安定感と安心感…。それにしてもマッケンナ・グレイスさん、1から100まで仕草や服装に髪型に表情の細部にいたる全て可愛すぎる上に演技も素晴らしい…本物の天才だ…。ギフテッドも未見なので見ようかな。というわけで、ハートフルな気分になりたい時は是非!

 

【予告】

映画感想 - フリークス 能力者たち(2018)

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FREAKS フリークス 能力者たち

★★★★☆

 

【あらすじ】

7歳のクロエは父親と二人暮らしなのだが、生まれてからこの家を出たことが無い。外の世界は危険だと父は言うが、窓から見える風景は鳥が空中で完全に停止していることを除けば危険な様子は一切ない。家の中の生活はうんざりとばかりに父が寝てるスキに家を出たクロエは、そこで出会ったアイスクリーム屋のじじいにとんでもない話を聞かされる…この世界は一体何なのか?な話

 

【感想】

「未体験ゾーンの映画たち2020」の中でも結構推されてたやつ。確かに推されるだけあって、おもろい…。タイトルからわかるように生まれながらに超能力が備わった人間たちを取り巻く話なんだけど、序盤から謎をめちゃくちゃ散りばめているのがワクワクさせてくれて良いです。何故、クロエは父親と二人暮らしなのか?何故、クロエは家に閉じ込められているのか?何故、鳥が空中で停止しているのか?何故、アイスクリーム屋のじじいがクロエを気にかけるのか?何故、部屋の中に手錠で繋がれた女が現れるのか…???

 

などなど挙げればキリがなく、少し分からなさすぎてモヤっとしそうなところでシッカリと一つずつ解き明かしてくれる構成がお見事でした。そして待ってましたとばかりの能力者たちのスキル解放!!あ、熱い!!!!お前、そんな力あったんか!!!と少年漫画でよく見るあの能力この能力が目白押し!特に7歳のクロエはほぼ最強に近い能力を持ち合わせていながら画面上での見せ方もかなり凝っていてGOODでした。使い過ぎると目から血の涙が流れるところもそれっぽくて良い!

 

そして7歳のクロエを演じたレクシー・コルカーさん、喜怒哀楽の演技がめちゃめちゃ上手い!!子役にして大人たちに引けを取らない力強い表現力!ここで演技がカスだとかなり冷めてしまうところでこの天才っぷり…未来への希望じゃん…。物語の鍵を握るアイスクリーム屋のじじいも「ネブラスカ」で気難しいジジイを演じたブルース・ダーンなのも良い…。そんな感じで中盤からかなり燃える展開と、能力者たちの活躍を是非楽しんでいただければ…。

 

【予告】