映画感想 - ババドック 〜暗闇の魔物〜(2014)
★★★★★
【あらすじ】
一人息子のサミュエルに死ぬほど手がかかって心身ともにボロボロになってるシングルマザーのアメリアさん。「この本読んで」って息子が持ってきた絵本がどこにあったか分からない「ミスターババドック」ていうやつ。内容も「その名前と姿を見たものは逃れることはできない」って書いてあってめちゃめちゃ不気味なんだけど、その本を読んで以降息子の様子がおかしくなって、だんだんババドックとかいうやつの呪いが降りかかってくる…的な話
【感想】
特に下調べもせずにNETFLIXで見かけたから見てみたんだけど、メッチャ完成度高いやん…???怖さの煽りが半端ではなく、序盤にでとにかくお母さんの心身をズタボロのボロ雑巾にすることで恐ろしさを何倍にも増幅させておった。
夫に先立たれて看護師として薄給激務で働く、妹に煙たがられる、息子がめちゃくちゃうっとうしくて勝手に武器作ったりして学校で問題児扱いされる、お母さんがちょっとムラムラしてシコってる途中で息子が部屋に突撃してくる(これが一番うっとうしい)、見えないものが見えるとかいう、従姉妹を怪我させる、などなど、とにかく髪型もボッサボサになるぐらい精神的にすり減らしたところでさらにババドックという魔物の呪いがかかるという本当にふんだり蹴ったりな展開が実によかったな。
さらにこういう「何か」が出てくるホラー映画って、姿をなかなか表さずに終盤ようやくお披露目…でその姿に拍子抜け、みたいなパターンがよくあるんですが(「仄暗い水の底から」がそのジャンルのトップ)、これはババドックのビジュアルを極端に制限して、最後までその姿を出さなかったところがえらいっ!!と思いました。具体的なビジュアルを出さないことで見るものが自由にババドック像を想像させる感じに仕上げてるの、結構勇気いるよね〜。
終盤の展開、そんなふうにしちゃう!?!?って思ったりもしたけど、何の期待もしてなかっただけにすごい面白く見れました。主演のお母さんの鬼気迫る演技にも注目じゃい。
↑夜中に見るTV番組も、めちゃめちゃ怖いです。見なきゃいいのに…。
【予告】