映画感想 - パラノーマル・エクスペリメント(2013)
★★★★☆
【あらすじ】
CIAの極秘洗脳実験「MKウルトラ計画」を調べていたジェームズは、実験に使われたという薬品「DMT-19」を極秘入手し、服用。しばらくするとラジオから謎の音声が聞こえて来たかと思ったら、何者かが近づいてくるような幻覚を見て、そのままジェームズは気が狂って失踪。一緒にビデオ撮影をしていたレニーも、クスリを飲んでいないにも関わらず姿を消した。大学時代の友人だったアンが、ジェームズ失踪の謎に迫る。
【感想】
これ、原題が「BANSHEE CHAPTER(バンシー・チャプター)」っていう名前で、結構まえから気になっていたけどDVDも何も出てないな〜って思ってたら、「パラノーマル・アクティビティ」を想起させるような駄作感バリバリの邦題付けられて去年の2月にひっそりとDVDリリースしていた…。全然気づかなかったな…。原題のまま出せよ…!
で、肝心の話についてはMKウルトラ計画とは何か?DMT-19を投与すると何が見えるのか?ラジオから聞こえてくる謎の数列を朗読する「乱数放送」とは?などという映画好きの皆様にはワクワクするような謎をドキュメンタリー形式で解き明かしていく流れは大変良かったです。政府関係者の古いアーカイブ映像からジェームズの謎の恐怖体験VTRで幕が上がる冒頭は非常に盛り上がる演出になっているし、そこからアン(かなり可愛い)がわずかなヒントからたどり着いた鍵をにぎる人物トーマス・ブラックバーンもなかなかの強キャラで飽きさせない。
さらに精神的にすり減る不気味なビックリ描写もまた素晴らしいんですよこれ。絶妙にタイミングを外して驚かしてくれるので、ホラー映画監督はぜひ参考にしていただきたいな〜と思いました。投げっぱなしで見た人の解釈に任せる系ENDと終わってる邦題のおかげで誰も手に取らないのが少し残念だが、全体を包み込む雰囲気は◎。
普通に暮らしていたら知ることは無いようなものの断片にうっかり触れてしまい、そこからどんどんと陰謀が垣間見える世界観は邦題がどうあれ、とてもスリリング。90分程度でサクッと終わるのでぜひどうぞ。
【海外版ポスター】
どう考えてもこっちの方がいいだろ。
【予告】