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映画感想 - バスケット・ケース(1982)

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バスケット・ケース

★★★★☆

 

【あらすじ】

大きなバスケット・ケースを担いで旅をするドウェイン。このバスケットの中には、世にも奇妙な形相をした肉の塊が潜んでいた。この生命体は、幼いころからドウェインの右脇腹に奇形としてへばりついていた双子の兄なのである。二人の仲は良かったが親から忌み嫌われた彼らは医者によって無理矢理引き剥がされたという過去があり、医者たちをひどく憎む兄は弟の補助のもと、一人一人ぶっ殺そうとしていたのである。果たしてこの復讐劇の行方は…?

 

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【感想】

私が生まれた年に公開されたクラシカルなスプラッターホラー映画。奇形児として醜い体で生まれてきてしまった怪力の兄が健常者の弟を引き連れて医者を殺す旅に出る、というストーリーはなかなか味がありましたね。ストップモーションや着ぐるみを駆使した奇形児のアクションはなかなかエキサイティングかつアナログ的な愛らしさにあふれていて素晴らしかった。女医の死に様はマジで爆笑。中盤までかなり兄の造形を制限して、いざバスケットの中身が放たれた時の爆発力もお見事で、この手法は現代でも普通に使われてるなと思いました。

 

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奇形児の復讐劇にとどまらず、障害者の性というかなり踏み込んだところまで描いているのも良かったです。こんな体だけどしっかり性欲はある兄、振り回されて荒んだ人生の中でようやく愛する人と出会えた弟、そしてその恋仲を嫉妬心で引き裂く兄…、というかなり何とも言えない胸糞展開。兄のビジュアルが面白すぎるのでどうしても笑っちゃうけど。あと回想シーンがやけに畳み掛けるように急ぎ足になったのと二人を引き剥がす手術シーンがめちゃくちゃ適当だったのが少し気になったけど、ぜひ現代の技術でリメイクして欲しい逸品だなと思いました。続編はあるけど見る価値はあるのかな。

 

【予告】