映画感想 - 都市伝説:長身の怪人(2015)
都市伝説:長身の怪人(スレンダー:長身の怪人)
★★★★☆
【あらすじ】
リポーターのサラとマイロは、空き家から残置物を回収する業者の取材をしている最中、立ち寄ったウィトロック家の倉庫からビデオテープを発見した。普通の家族の日常を記録したホームビデオと思いきや、見ていくと何かカメラの端に常に映る謎の長身の男が映っていた。この家族の消息と、長身の男の関連性を調べていくうちに、マイロの元にも長身の男がやってくる…。
【感想】
アメリカで2009年頃に生み出されたインターネットの架空キャラクター「スレンダーマン」を元にしたPOVホラー。いや〜〜〜。良い。おなじみPOV手法で長身スーツのっぺらぼうの謎の男スレンダーマンに取り憑かれてしまった登場人物達の行く末を臨場感たっぷりに描いてくれていて、良い。開始2分のツカミもバッチリ。
スレンダーマンは終始アップでは映さずに、森の奥にチラッ…、窓の向こうからスッ…、木の陰からボヤ〜〜〜…と、起源になった画像・そこから構築された各種設定を裏切らずに極限まで映さないという勇気も拍手。私のようなPOV好きからしてみると「これ直接映すとめっちゃ興ざめするからやめてや〜」という心の中で願ってしまうもんなんですが、それを汲み取ってくれたかのように超絶チラリズムで恐怖を増幅させていきました。
スレンダーマンは自分から攻撃することはせず、ただただじっ〜と対象を遠くから眺めるだけで何もすることは無いものの、常に見られている、肉眼では見えずカメラでしか捉えられないということでじわじわと心を蝕んで人を狂わせるという特徴も良い。じゃあビデオ止めりゃいいじゃんって思うだろうけど、そうするとまた恐ろしいことになるのでビデオが手放せなくなる…というPOVのために作られたかのような設定ももう許せるよ。スレンダーマンの雰囲気がやはり凄い上にPOVとの相性もバッチリ。派手なクリーチャーがバリバリ人を殺しまくるのが好きな人は物足りないと思うけど、じっとりとした気味悪さを体験したい方はオススメです。
【予告】
公開時には「スレンダー:長身の怪人」だったけどソフト化する際に「都市伝説:長身の怪人」に変わったの、なんで?