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映画感想 - 7月22日(2018)

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7月22日

★★★★★

 

【あらすじ】

2011年7月22日、ノルウェーウトヤ島でたった一人の男が島に滞在していた子供達を無差別に77人ぶち殺した、実際に起きた屈指の大事件の映画化

 

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【感想】

これはキツイね〜〜!!移民を大量に受け入れてノルウェー本来の文化が壊れてしまうことを危惧したネトウヨがひきおこしたやばすぎる大事件を描いてるんだけど、その事件の様子があまりにも凄惨で凄惨で、最初の30分でかなり陰鬱な気分にさせてくれました。監督は「ユナイテッド93」や「キャプテン・フィリップス」などを撮った人でドキュメンタリータッチの圧倒的リアリズムで描いており、迫り来るテロリストから身を隠す子供たちの恐怖はマジの映像なんじゃないか?と思ってしまうほどのヤバさ…。余りにもヤバすぎる事件だから「映画化するな!」という署名もノルウェーであがったそうです

 

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事件は序盤で片付いて犯人はすぐに逮捕されるんだけど、そこから容疑者が弁護士を呼び寄せて裁判で立ち向かおうとするシークエンスへ。この弁護士は過去に人権を守る裁判をしたことで容疑者から目をつけられており「人権を脅かす奇人の人権も守るのか?」という制度の死角を突く課題を提示しながら、ここからも全く目が離せない展開に

 

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そして被害者かつ生存者の一人で、5発の銃弾を受け、左腕や下半身が動かせず目も吹き飛び脳幹に銃弾の破片が取り除けずに残ってしまいいつ死ぬか分からない少年ビリヤルの生き地獄を、容疑者の裁判と交互に見せていく構成もお見事。人生をこいつに潰されて全てが変わり親友も殺されて絶望の果てで苦しみ抜く姿を余すところなく痛々しく描くのもまた泣けてくる…。そしてその後に下す決断もまた壮絶!ビリヤル〜!2時間20分と長丁場で精神もすり減ってしまいそうになるし考えさせられるけど、とんでもなく面白いので必見です

 

【予告】