映画感想 - ベルベット・バズソー 血塗られたギャラリー(2019)
ベルベット・バズソー 血塗られたギャラリー
★★★☆☆
【あらすじ】
アートディーラーのジョセフィーヌはある日自宅アパートの廊下で死んでるジジイを発見する。そのジジイは無名の画家で数々の作品を遺しており、その作風に魅力を感じた彼女は勝手に持ち出してしまう。画商ロドラや批評家モーフによって世間に公表され絶賛されるが、その絵に関わった人が次々と不審な死を遂げていく…な話
【あらすじ】
「ナイトクローラー」、みんな好きだね。その監督ダン・ギルロイと主演ジェイク・ギレンホール(みんな大好きだね?)が再びタッグを組んだアート業界にまつわる変な話。ナイトクローラーほど強烈な話ではなかったものの、「自分の言葉やレビューひとつで芸術作品の価値を0にも100にも動かしてしまう批評家、全員死ね〜!」という監督のメッセージがめちゃめちゃ伝わってきて良かったです。その死に方も「芸術作品に腕を引きちぎられて死ぬ→その死体も含めてアートとして勘違いされて展示場で客に見られる」などなど、皮肉たっぷり+バラエティに富んでてかなり見応えがありました
でもこの批評で価値が左右される感じ、ブログでレビュー書くことにも通ずるような気がしますよね。何万フォロワーいる人が「この映画おもんねっ!」って言っちゃうことでそういうレッテルが貼られて見る気無くなっちゃったり(本当はその人にとって最高に面白いと感じるかもしれないのに)、その逆も然りで。わたくしも良かった探しをしつつ公平な気持ちでレビューしたいもんですね。まあ見るからに地雷のやばい映画はそもそも見ないようにしてますがね…ハリウッド版ドラゴンボールとか…
その他、キャストはかなり豪華で曲者だらけで良かったですよね。ジェイク・ギレンホールは言わずもがなカメレオン俳優でややオネエ入った批評家キャラがすごい(グレッチェンが独立する旨を聞いた時の喜びのリアクション最高だった)し、ヘレディタリーのトニ・コレット、マルコビッチなど名優を出しつつ、「ストレンジャーシングス」の姉ナンシー役のナタリア・ダイアーさんも…。レンズのでかいメガネが可愛いし、ほぼ全ての死体を見て叫んじゃうスクリームガールとして100点の仕事ぶりでした。敬具