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映画感想 - ウトヤ島、7月22日(2018)

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ウトヤ島、7月22日

★★★★☆

 

【あらすじ】

2011年7月22日にノルウェーウトヤ島で起きた、一人の男が若者69人をぶっ殺した実在の事件の映画化

 

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【感想】

ネトフリにある同じ題材の「7月22日」は事件の一部始終や犯人像などをしっかり描写しつつ逮捕後の犯人と一人の被害者に重めにフォーカスした骨太ドラマなのに対し、こっちは情報を極端にシャットアウトして島にいた一人の少女カヤの視界の範疇で起きたことを72分ワンカットで展開するスリラーな感じに仕上げてて、かなり差別化が図られてましたね

 

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犯人な姿はほぼ出ず、直接的な殺人描写も無く銃声と叫び声だけが響き渡る中で未来ある若者たちが怯え、逃げ、隠れ、泣き、それでも生き延びようともがく姿は演技とは思えないリアリティで、まさに自分もこの現場にいてカヤと一緒に逃げているような錯覚さえおぼえる、信じられない緊迫感がありました…。本当になにもかも分からない絶望的状況の中で口論になって別れたままの妹を探しにいったり、怯えて動けなくなった子供に逃げるよう説得したり、命が消える瞬間を目の当たりにしたりと、周りを気遣うカヤの姿はお見事で、だからこそのラスト10分の畳み掛けからの締めは完璧に近かったです。この終わり方はなかなか忘れがたいし、風化してはいけない事件であるという監督の訴えも日本にまで伝わったな〜

 

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ちなみに、ネトフリにある「7月22日」を先に見ておくと事件の背景やウトヤ島にいた若者の集まりの意味なんかも補完できてこの事件を深く知れるかと思います。キツい話ですが、オススメです。でもこの事件、当時日本でも報道されたのかな?ほぼ記憶にない…

 

【予告】

 

【関連】

先にこっち見てると良い