映画感想 - クリード 炎の宿敵(2018)
クリード 炎の宿敵
★★★★☆
【あらすじ】
ロッキーのかつての友、アポロの息子アドニスはロッキーをトレーナーにつけ、ボクシング頑張り街道を驀進していた。ある日、何やかんやでいきなり王者になったのだが、なんとなく実感が無い。そんな中、ロッキーの最大のライバルにしてアポロを試合中に死なせたドラゴが息子ヴィクターとともに現れ、アドニスのベルトを賭けて試合を表明した。果たして…?な話
【感想】
「クリード」の続編(前作見てます)。今回の対戦相手は「自分の父親を試合で死なせた男の息子」。そして各コーナーのセコンドには30年前に熱戦・烈戦・超激戦を繰り広げたロッキーとドラゴ。親世代の因縁が子へ受け継がれるという宿命…。恥ずかしながらロッキーシリーズは一作たりとも見てないにわか野郎ですが、この整うべくして整った舞台は前シリーズを見てなくとも伝わる熱量…!展開としてはもちろん「何やかんやで結局アドニスが勝つんだろうな…」というのは映画好きの皆さんにおかれましては分かると思うんですが、そこに行き着くまでの「何やかんや」の間に感情をめちゃくちゃ揺さぶってきてドラマ性を高めてくれたのが最高に良かったですね…
ドラゴ&ヴィクターを「倒すべき絶対悪」として描かず、ドラゴがロッキーに負けた後に歩んだ苦悩やヴィクターが抱く親への複雑な葛藤をしっかり見せることで相手側にも肩入れしてしまうという構成…、いやむしろ個人的にはドラゴ親子の方に気持ちは向いてたかもしれません。悲哀があったから…。アドニスもアドニスでロッキーに投げかけられた「自分が戦う理由」を深く自問しながら苦悩し続ける姿と、そこから一つの答えを持ってドラゴに挑む姿も熱い!事前にしっかりと両者の戦う理由を描いて盛り上げまくってからの因縁の対決は演技とは思えない圧倒的爆発力とリアリティ!そしてめちゃめちゃ良いタイミングでロッキーのあのテーマが流れる!血湧き肉躍る!!最高でした…3作目も作ってほしい
【予告】