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映画感想 - 運び屋(2018)

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運び屋

★★★★☆

 

【あらすじ】

仕事に没頭して家族に愛想を尽かされた80代のじいさん。時は流れ人生を注いでやってきた仕事も廃業してしまったが、行くあてもない。そんな中偶然知り合った男から「町から町へ荷物を運ぶだけの簡単なお仕事」を紹介される。無事故無違反安全運転で何度かその仕事をこなして大金を手に入れるが、その荷物とは麻薬だった。運び屋やらされとる!な話

 

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【感想】

クリント・イーストウッドの年齢を重ねた渋過ぎる演技が光る監督&主演作。この年で兼任できるのもすごすぎる。パワージジイだな。仕事仕事で家族を全部無視して絶縁されたじいさんが麻薬組織の運び屋の仕事を経て、人生において何よりも優先すべきは何かを痛感する…という忘れがちだけど実は当たり前の話でしたね。そんなもんが大事なんて…常識でしょぉ〜が!私にとっては本当に「呼吸を止めると死ぬ」と同じくらい分かりきったことなのに!おばか!バカジジイ!でもこういうことは逆に当たり前すぎて見落としがちになってるということでもありますよね

 

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でもそれを痛感するに至るプロセスも去ることながら、命令に従わずに自由に運び屋として動くことで逆に捜査の足がつきにくくなるという強心臓、運び屋として知らぬ間にキャリアを積んで登りめていく成長過程、どんなトラブルが起こっても朝鮮戦争に比べたら大したことないという超骨太危機回避など、運び屋としてのスキルが高過ぎるのが面白くてグイグイ引き込まれていきました。開始10分でじいさんのキャラクターや立ち位置、人付き合い関係を全て説明してその3分後にもう1件目の仕事をこなすという電光石火の高速展開も凄まじかったです。作中の時間はゆったり流れてるのに飽きることを認識すらさせない巧みな構成はさすが過ぎる…面白かったな〜!