にっきにっき

映画の感想ばかり書いているスーパーミラクルブログです。あなたのスターをお待ちしております

映画感想 - ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020)

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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY

★★★★★

 

【あらすじ】

ジョーカーと別れたハーレイ・クインは自由を謳歌していたが、ある日、ゴッサムの裏社会を牛耳るブラックマスクの恨みを買いマジで殺されそうになる。解放条件としてとあるダイヤを見つけて来いと言われるが、そのダイヤはスリの少女が隠し持っていた。他にもブラックマスクを追うおばさん刑事、巻き込まれた女運転手、謎のクロスボウ女も現れて、果たしてどうなる…?な話

 

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【感想】

映画を愛し、映画に愛されてるので試写会にて。いつもありがとう…そしてDC…やってくれたなあ!最高!!集まる方(スーサイドスクワッドやジャスティスリーグ)はサッパリなのに、単体はむちゃくちゃハネる!とにかくハーレイ・クインの可愛さとカッコ良さをこれ以上ないってぐらいたっぷり見せつけてくれる!教訓、説教、訓示、ためになること一切なし!ただただハーレイ・クインを愛でる110分!でも、それって人類が待ち望んだ「夢」じゃんね。今年の東京コミコン、確実に今作のアップデートされたハーレイ・クインのコスプレが流行る!!

 

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序盤は時系列をかなりシャッフルして行ったり来たりするんだけど自身の可愛いナレーションがスーっと頭に入ってくるし、その構成も型破りなハーレイっぽさもあるのに極限的な分かりやすさ!そしていついかなる時でもカワイイが溢れてる…!爆発に背をむけて歩く姿、エッグサンドを待ちわびるキラキラしたおめめ、バットを振り回す華奢な腕、顔面を蹴り上げるおみ足、奇抜すぎるファッションセンス、恋に破れて傷ついた心、全て、あ〜好き。全員そう思う。惚れてまう〜!!

 

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そして殴る、蹴る、折る、潰す、殺す、追いかける、スーサイドスクワッドを超える激しい大立ち回りも見どころ!さらにブラック・キャナリー、ハントレスといったバーズ・オブ・プレイのメンバーも出てくるんだけど、出会いから共闘まで理由づけとキャラ立ちが完璧なあまり、ハーレイ・クイン以外全くと言っていいほど知らなかったのに手放しで楽しめる!いや〜最高。最高最高!強い女たち!言わずもがなですが、公開されたら初日に見にいきましょう!あと2兆回は見たいな。

 

【予告】

映画感想 - ソニック・ザ・ムービー(2019)

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ソニック・ザ・ムービー

★★★★★

 

【あらすじ】

ソニックアメリカの田舎町で暮らす音速の青いハリネズミ。自分の未知の力を狙う悪者に見つからないようにと生き別れた育ての親からひっそりと暮らすように言われており、めちゃめちゃ孤独だった。そんな中ソニックの暴発したパワーを感知した政府のマッドサイエンティストソニックをつけ狙う!偶然出会った警官トムの助けを借りて、身を隠し通さなければ!な話

 

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【感想】

映画を愛し、映画に愛されてるので試写会にて。いつもありがとう…。さて、はじめて予告編がお披露目になった際、顔が不細工すぎると超絶大批判が巻き起こり顔を修正するという事件があってイメージが少し落ちてしまった今作ですが、あの〜すみません。もはや恒例ですが、めちゃめちゃ面白すぎる!!最高!!顔変えて大正解!クリエイターの血と汗と涙と魂をひしひしと感じる完成度で、本当に良かった…

 

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お調子者のソニックは前述の理由でひっそりと暮らさなければならず、誰にも気付かれないまま楽しく暮らしてるように見えて実はめちゃめちゃ孤独を抱えてるという側面があり、そこからソニックをつけ狙う悪に対して、運命的なバディを組むことになったイケメン警官とともに、「やりたいことリスト」を消化しながら心の成長を経て悪を討つ!泣ける!!お約束だらけの分かりやすい勧善懲悪だけど、そこがソニックの良いところ!!少し懐かしさもある90年代エンタメの全ての要素が詰まってる…!色んな意味で逆境を跳ね返したな…と嬉しくなり、ウルッと来てしまいました(泣いてはいない)。ありがとう…名探偵ピカチュウを超えて好評らしいのも頷ける、納得のクオリティ!

 

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悪役がジム・キャリーで、吹き替えが山ちゃんというところも「本気」を感じるし、日本で生まれたキャラクターがこんなに愛されて映画化したのも嬉しい!公開されたら是非…。オープニングクレジットのパラマウントピクチャーズの山にかかる星がリングに変わってた時点で「あ、もう最高。」ともなります!

 

【予告】

映画感想 - ゾンビプーラ(2018)

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ゾンビプーラ

★★★☆☆

 

【あらすじ】

気弱で意気地なしやる気なしの予備兵カユは陸軍キャンプ地で訓練すると見せかけてあらゆるサボリテクで回避していた。そんな中救護室に運ばれてきたゾンビウイルスを持つ兵士から、他の兵士たちが次々とゾンビに感染してしまった!カユは天敵のリー軍曹、偶然居合わせた女性シャオリンとともに、このキャンプ地から生きて脱出できるのか?な、シンガポール初のゾンビ映画

 

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【感想】

規制が厳しくグロ描写はNG、映画業界としてもかなり小規模な市場であるシンガポールで7年かけて資金を集めて初めて作られた、情熱たっぷりのゾンビ映画。まず、そういうゾンビアポカリプスよりも厳しい背景があった中で誰もやったことのなかったものを初めて創り出したジェイセン・タン監督には惜しみないリスペクトを送りたいですね…。全ての映画人に勇気を与えてくれるものづくり!

 

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ストーリーとしてはゾンビ映画の教科書を隅から隅まで熟読したような基本に忠実な流れにしつつも、軍事訓練中の兵士がゾンビに感染したり、ある特定の条件下では襲いかからなくなるというオリジナリティを効かせてくれてて、その辺りは新鮮でしたね。今ここにあるもので武装していく例の高まるシーンも積極的に取り入れてくれてるし。そして目を見張るのが、序盤に詰め込んだ数々の伏線!めちゃめちゃ張る!!あ、これも!?あれも伏線!?と言わんばかりに終盤の怒涛の回収はかなり気持ちよかったな。メインの登場人物がかなり弱いのがややストレスフルではあるけど、それはまた世相を反映してるということらしい。現実的に一朝一夕で覚醒することなんかないもんな。そこも含めてアイデア溢れるシナリオを構築していたかと思います

 

【予告】

映画感想 - バトル・インフェルノ(2019)

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バトル・インフェルノ

★★★★★

 

【あらすじ】

😀「おらインチキ神父。ヤラセの除霊生配信ネット番組で一躍有名になってるけど最近頭打ちになってんな〜。さ〜て今日も生配信やるぞ…!あれ、君、台本と違うこと言わんといて〜や」
😈「マジの悪魔降臨っす」
😂「やべ〜!助けちくり〜!!」
🧑🏻‍💻スタッフ「視聴者数、爆増!!」
😂「言うてる場合か〜!」な話

 

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【感想】

ヤラセで儲けようとしてる人にリアルガチの何かが乱入して大変なことになる…このテンプレはちょっと思い出すだけで「ラスト・エクソシズム」、「スケア・キャンペーン」、「グレイブ・エンカウンターズ」、「コンジアム」などあって、それこそ何百億回見たわっ!何番煎じやっ!て感じなんで今作もまっっったくと言っていいほど期待してなかったんですが(邦題も終わってるし)…。いきますよ!せーの!

\めちゃめちゃおもろい!!!/

…ご唱和いただきありがとうございました。おもろすぎる!!期待してなかった分の反動とそもそものストーリーテリングの巧みさでめっちゃ大満足でしたね…。私の審美眼、「確か」すぎる…

 

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富と名声を求める欲深いインチキイケメン神父の除霊番組で被験者役の女性にマジの悪魔が取り憑いて大変なことになる!でもライブ配信されててどんどん視聴者数が上がっていく!でもでも神父のインチキはバレたくないしこのままSNSアカウントに公式の青マークが欲しい!でもでもでも悪魔の所業がどんどんシャレにならなくなってくる!!やがて長年連れ添った親友スタッフやその恋人(偽被験者かつ悪魔が乗り移ってしまう人)も巻き込んで暴かれる予測不可能な負のスパイラル!このワンシチュエーション+ジェットコースター的展開がめちゃめちゃ面白くて最高でした…

 

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登場人物も簡潔に説明してくれたと思ったらすぐに本題にタップリ入ってくれる親切設計に、神父がインチキに走るキッカケとなった幼少期のトラウマや親友との友情なども上手くストーリーに絡めつつ、忘れかけてた伏線も回収しながら見たいものを見せてくれるバランス感覚の良さ、視聴者数が1000万人を超えてしまうほどの注目度からの驚天動地の結末など、最後まで一切抜かり無し!構成の華麗さに加えてギャグのセンスもバッチリで、このジャンルでは敵無しのクオリティな気がしました。言い過ぎか?唯一、邦題が終わってることを除けば本当に最高!2/28から2週間ぐらいオンライン上映されるので、必見ですよ!

 

【予告】

映画感想 - 9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019)

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9人の翻訳家 囚われたベストセラー

★★★★☆

 

【あらすじ】

出版社の社長「大ヒット小説第3弾、君らに翻訳してもらうけど情報漏洩厳禁!持ち出し厳禁!シェルターにこもって完成するまで帰れ10!」
9人の翻訳家「「「は〜い」」」
メール「最初の10ページ流出させました。次の100ページ流出させたくなければお金くださぁ〜い」
社長「誰がやったの〜!?」な話

 

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【感想】

電子機器は全て没収、ネット接続無し、原稿は1日に20ページしか配られない、警備員が常駐、原本も鍵のかかったバッグを常にボスが持ち歩く、外界と連絡が取れない地下シェルター、という絶対不可能な状況で、原稿がどんどんインターネットに流出していく…!やめちくり〜!お前らの中に犯人おるんか〜!!というミステリアスなお話。おもろい!私は低脳でほとんど予想が当たらない(そもそも予想しない)ので、中盤以降の逆転につぐ大逆転でウオオオオッ!!気持ちいい〜〜!!痛快〜!!スカッとジャパン〜!!となりました

 

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9人の翻訳家も、小説の主人公を心酔してるイタイ女や丸坊主のロックなポルトガル女、気弱なスペイン人に皮肉屋のギリシャ人などなどめちゃめちゃ個性的。尺の都合で全員をガッチリ深掘りする時間は無かったけどみんなそれぞれ魅力的な見せ場を持たせつつ、各言語でまくしたてる怒涛の異文化コミュニケーションなど、エンタメ的な要素も盛りだくさん。もちろんネタバレ厳禁なのであんまり深いことは言えませんが、満足度はなかなかです。とにかくスカッとする!!!敬具

 

【予告】

映画感想 - プライス 戦慄の報酬(2019)

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プライス 戦慄の報酬

★★★☆☆

 

【あらすじ】

音信不通だった父親から「会いにこい」という手紙を受け取ったノーヴァルは、人里離れた海岸線の邸宅を訪れた。30年ぶりに再会を果たしたが、特に感動や喜びは無く、何か理由がありそうなのに話そうとしないし、要領を得ない。何やそれ…と思って帰ろうとしたら、突然父親が包丁を持って襲いかかってきた…と思ったら、さらに予期せぬ事態が巻き起こる〜!!な話

 

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【感想】

ダニエル・ラドクリフと張り合うかのように尖ったインディー映画によく出てくれるイライジャ・ウッドのファンなので、見ました。最初の30分はしょうもない男ノーヴァルとさらにしょうもない父親のフワフワした掛け合いがかなりだり〜って感じだしストーリー自体はかなり小粒ではあるんだけど、中盤の急展開からの全員の全ての行動が裏目裏目に出てしまう訳の分からない狂った展開がやけにツボにハマってしまって、トントン拍子に面白く感じてしまいました。劇場内から笑い声も上がるぐらいツッコミ不在のシュールな大喜利の回答を見せられてるかのような雰囲気。でも、ずーっと「何だったんだ…」と言わざるを得ない空気の中であれだけ成立させられたのは、画面に収まるイライジャ・ウッドの醸し出す安定感&狂気のおかげかもしれません…

 

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登場人物のほぼ全員がバカかつ悪人で救いようが無い展開ながら、絆を築くことができなかった父と子の一瞬の心の邂逅があって、何となく上手く締まった感はありました。終わり方も良い。それにしても、原題が「Come to Daddy」で、クライマックス付近の一番いいところで「April 14th」が流れて、「Aphex Twinつながりかいっ!!!」となってしまいました。そんな感じで、トータルなかなか面白かったです。あと2/27で上映が終わるので、気になった方はお早めに…

 

【予告】

映画感想 - カット/オフ(2018)

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カット/オフ

★★★★★

 

【あらすじ】

検死官ポールは、女性の遺体の頭部から紙切れを発見する。そこには娘の名前と電話番号が書かれていた。え…。電話すると「指示に従わないと殺される!エリックの指示を待って!」と娘。再度かけ直すと、今度は娘ではなくリンダという女性が応答した。「エリック?ここで死んでますけど!?」とのこと。どういうこと〜!?!?果たしてポールは娘を救えるのか?な話

 

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【感想】

ドイツ産のミステリー&サスペンス&サイコスリラー。あの〜すみません、いつものことなんですが、めちゃめちゃおもろい!!!!「特捜部Q」シリーズに引けを取らないシナリオに、ミステリー要素を特盛で詰め込んで様々な人物の思惑を交錯させる構成がスリル満点で素晴らしかった!!

 

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ドイツの中心地にいる検死官のポール&ポンコツインターンのインゴルフ組、嵐吹き荒れる離れ小島の安置所にいてポールの娘誘拐の手がかりを探せるリンダ&用務員エンダー組、2組の即席バディが遠隔で連絡を取りながら真相に近づいていく…というのが基本の流れ。そこからポールがリンダに電話で死体を解剖させてヒントを探させるという最悪なとばっちりや、そのヒントから次の手がかりを探して進んでいく謎解き、一方そのころ外道の犯人の所業を差し込むなど、片時も目を離せないスリルショックサスペンス!さらに二転三転するツイストや初見ではほぼ気付けないかなり剛力なミスリード、事件の発端となった司法の穴を突く衝撃的な真相と、最後まで手に汗握らせる隠れた逸品でした…アッパレ!解剖された人間の死体も惜しみなくバンバン出る!

 

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後半はけっこう詰め込んで真相を説明するのでかなりややこしいところはあるものの、時系列を整理して状況を思い出しながら考えてくと理解できたかな。善人も悪人も共通して「孤独」と「協力」の二つの相対する関係を上手く表現してたり、司法で裁かれた結果に必ずしも遺族は満足しないという社会問題もテーマにしてたり、総合的にほんと〜におもろかった!グロ描写がてんこ盛りだけどマジのオススメ!

 

【予告】

映画感想 - 2分の1の魔法(2020)

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2分の1の魔法

★★★★★

 

【あらすじ】

エルフのイアンは16歳の誕生日に、死んだ父がこの日に渡すように指示していた贈り物を受け取る。それは対象者を1日だけ復活させられる魔法の杖だった。魔法は使ったことがなかったが杖を振りかざすと眩い光とともに父の姿が…と思いきや、父は下半身しか復活せずズコー!もう一度魔法を唱えるには不死鳥の石が必要で、期限はあと24時間。兄とともに大冒険が始まる!な話

 

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【感想】

映画を愛し、映画に愛されてるので試写会にお呼ばれしました。いつもありがとう…。そして、ピクサーに条件反射で最高と思ってしまう私として、やはりおもろすぎる…。エルフ、ケンタウロス、人魚、魔法使い、様々な種族が暮らす魔法世界に文明の波が入ってきて今の現代のような暮らしぶりになって誰も魔法が使えなくなってるというギャップのきいた世界観がまず斬新で良い。その絶妙にミックスされた魅惑の世界で魔法が使えない気弱なイアンが、ゲーム大好きで夢見がちな兄と下半身の父とともに世界を大冒険するんだから〜面白くないわけがない!

 

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元魔法世界という下地があるだけにその道のりも知恵と勇気で乗り越えていく謎解き要素あり、家族でしか築けない強固な絆あり、少しずつだけど確実に魔法が使えるようになっていくイアンの心の成長と、まさにRPGのようにのめり込める!そして現代のティーンエイジャーのあるあるや悩み・葛藤と言ったリアルな面と、剣と魔法のファンタジーのあるあるが見事に融合してこれ以上無い美味しいとこどりが成功してましたね

 

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そして下半身父の行く末や終盤の盛り上げ展開ももちろんのこと、前半の何気ないシーンが伏線となって終盤に活きてくるのも本当に見てて気持ちが良い!クゥ〜!!染み渡る!イアンとバーリーの絆、永遠であれ…。あと、声優のトムホとクリプラ、超一流過ぎ…元々俳優なのにここまで声優も完璧にこなせるなんて、大スターのレベルの違いを見せつけられました。言わずもがなですが、公開されたら絶対に見ましょうね

 

【予告】

映画感想 - アルカディア(2017)

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アルカディア

★★★☆☆

 

【あらすじ】

10年前にカルト教団と噂される集落から逃げた兄弟。しかし世間に馴染めず今も友達も恋人もいない。ある日彼らの元に届いた教団員からのビデオレターを見て、弟は今一度集落に戻って様子を見たいと兄に懇願する。仕方なく車を走らせて戻った集落は10年前と変わらず穏やかだ。いや、その人々の姿は10年前から全く老いていない…。果たしてこの村に何が起きているのか?な話

 

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【感想】

先日レビューした「キャビン・イン・ザ・ウッズ」の続編という立ち位置。前作で「?」だった点が別視点から描かれて解消されたり、様々なピースがつながって一つのおぼろげな答えが出てくる実に不思議で面白い構成でしたね。ストーリー自体は可もなく不可もなくで、なぜ?と思うようなところはあったりもするけど、前作含めて醸し出される空気感と演出はなかなか独特!屋外で暗闇から垂れ下がったロープを引っ張る謎の儀式、自分の首吊り死体の前にたたずんで見つめる人、小屋の中で永遠に5秒間の無限ループから抜け出せない人…説明しすぎない不可思議な怪現象が素晴らしい!

 

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中でも今作の主役ジャスティンが、前作のマイクとクリスに会いにあの小屋に出向くという場面も差し込まれてて良かったですね…。前作の結末のあとの、やはりこうなってたか…という形でその場にとどまり悪戦苦闘する姿もあり、さらに前作同様自分たちをどこからか映し出して写真やビデオで啓示するスーパーナチュラルな存在もありで、世界観を共有しつつさらに拡張させてくれる良さに満ち溢れてました。クライマックスもなかなかCGが頑張ってる!どうか「キャビン・イン・ザ・ウッズ」とセットで見てください。主演+監督&脚本を務めた二人、この調子でもっと良いものを作って欲しい…!敬具

 

【前作】

 

【予告】

映画感想 - キャビン・イン・ザ・ウッズ(2012)

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キャビン・イン・ザ・ウッズ

★★★☆☆

 

【あらすじ】

マイクのもとに1本の映像データが送られてきた。中身は親友のクリスが薬物依存になってる映像と、居場所が記された地図。マイクはクリスがいる森の小屋に行き、彼と滞在してヤク抜きを手伝ってあげることに。手錠で拘束して様々な話をしていたのだが、実はクリスはあの映像を送った記憶も手段も一切無いという。一体誰があの映像を撮ったのか?そして怪現象も巻き起こる…な話

 

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【感想】

かなりややこしいんですが、あの一躍話題になったメタホラーコメディ「キャビン」の原題が「CABIN IN THE WOODS」で、本作の原題は「RESOLUTION」で邦題が「キャビン・イン・ザ・ウッズ」。こんなことあります?駄作の先入観を貼られてしまうものすごい便乗タイトルですね。確かに舞台は「森の中の小屋」ではあるけども…。そんな出発点から失敗してる今作、個人的にはこれ単品で見ても好きな部類に入るんですが、世界観を共有する続編と言った立ち位置の「アルカディア」とワンセットで見るとさらに良さが増しますね。みんなの評価は軒並み低いですが…(このレビューもアルカディアを見たあとに書いてます)

 

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キャストもほぼ二人、小屋の中の会話が大半、全然予算のなさそうな感じもありながら、小屋の周りで偶然拾ったビデオテープを再生すると自分たちの少し前の様子が映像として収められている!なぜ!?と気づき、どんどん見つかる映像媒体を再生していくとその差が徐々に縮まっていき、挙句の果てにリアルタイムと映像が追いついてくる!という大いなる怪異が薄ら怖くて良い…。そして「映像で謎の啓示が送られてくる」というギミックが、マイクの後ろについていくようなPOVっぽいカメラワークとリンクしたり、映像の繋ぎ目で入るノイズにもそれらしき意味を見いだせたりして、低予算ながらこの辺りの構成はなかなか匠の技が光るな〜と思いました。予算のない中で発揮するクリエイティビティほど良いものはない。投げっぱなしと思われてるラストも、前述のギミックからある程度一つの結論は出せるし「アルカディア」とあわせるとさらにワーっとさせてくれるしねそんな感じで総合的な評価は低いですが、表面的なところだけじゃなくもっと入り込んで見るとけっこう良いと思いますよ。敬具

 

【予告】