映画感想 - ナイトクローラー(2015)
★★★★★
【あらすじ】
しょっぱいコソ泥が「交通事故のスクープ映像をいち早く撮影してTV局に持ってくと高値で売れる」ということを知り、パパラッチとなって警察無線を傍受して事故現場に駆けつけて「いい画」を取っていくが、だんだん内に潜むサイコパスとしての異常性がめきめきと頭角を表していき、衝撃映像のためにモラルが欠落していく・・・という話
【感想】
主役ルーを演じたジェイク・ギレンホールの演技がやばすぎる〜〜!!!最高〜〜!!「複製された男」よりかなりげっそりして、輝きを失ったギョロ目で見つめられると寒気がするぞ〜。全ては「いい画」を撮るために、バイト君をこき使い、被害者宅に不法侵入し、死体の位置を勝手に動かして調整したり、警察への情報を制限したりと、わかりやすくエスカレートしていく過程が最高。ルーの狡猾さと・冷酷さ・サイコパス性を最高の演技で表現しておるのでより一層面白く見れました。
やや極端ではあるけど、TV局側は「事故の生々しい映像を放送して注意喚起を促す」と表向きには言いつつ、実は「朝のニュースの熾烈な視聴率争いを勝ち取るために、他のどの局よりも刺激の強い映像で視聴者を引きつけなければならない」という欲にまみれた裏の事情があり、どんだけ人が殺されてもそれが「素材」や「のし上がっていくための武器」として軽く扱われるという社会情勢も皮肉がたっぷりきいてて面白かったな〜〜。事件や事故が多く描写されるけどどれもかなり臨場感に溢れて凄惨、そして終盤のカーチェイスも手に汗握る!そして「いい画」を撮ることに固執した結果、超えてはいけない一線を超える・・・!くぅ〜〜!ジェイクギレンホール〜〜〜!!!!!!!!
基本的に8割以上が夜のシーンなんだけど、あまり陰鬱とせずにかなり綺麗で居心地よく感じられるのが不思議。でもそういう風に映し出すことで、逆にルーの底知れぬ欲望やどす黒さが際立ってたのでうまいな〜〜と思いました。
【死ぬほど分かりやすい予告編】