映画感想 - 食人族(1980)
★★★☆☆
【あらすじ】
ドキュメンタリー映画制作のためにアマゾン川上流の密林、通称「グリーンインフェルノ」に潜入した4人のクルーが消息を絶つ。ニューヨーク大学のモンロー教授が捜査に向かい、何とかヤマモモ族に取り入ってフィルムを回収してきたが、その内容は4人のクルーの悲惨な末路が写っていた…。
【感想】
元祖POVといえばこれ、みたいな感じで伝説的に語り継がれているやつで、再来週公開されるイーライ・ロス監督の「グリーンインフェルノ」に先駆けて見ておいた。まあいま見たら粗さしか目立たないけど、当時は「実話」という触れ込みで宣伝して、信じた人々がこぞって映画館に足を運んだからめちゃくちゃ人々の興味をひいたんだよな〜今では考えられないPR手法だけど当時はそういうのがまかり通っていたからそれはそれで面白い。
とはいえ食人描写や強姦描写、串刺しはなかなかいま見ても残酷度はあったかな。で、結局のところ全編ヤラセ映画なんだけど、その中に「行方不明になったクルーが作ったヤラセ映像作品」で本物の銃殺刑の映像を使っていたり、森のなかで動物を食べる描写はマジで猿をぶっ殺していたりと、虚構の中にリアルをスッと入れ込むことでヤラセ部分が「こマ?」と思わせるような錯覚さえ覚えたな〜。さすが30年前の映画…という印象。現代技術で食人族を描く「グリーンインフェルノ」も楽しみや!