映画感想 - 死霊高校(2015)
★★★★☆
【あらすじ】
高校の演劇「絞首台」の主役に急遽代役で出演することになったラグビー部のリース。しかしめっちゃ下手クソ。このままじゃ明日の本番うまくいかねーしヒロイン役のファイファーちゃんにも嫌われるんじゃね?って思った親友でお調子者のライアンは「よ〜し、ほんなら前日の夜に学校に忍び込んで、セット壊して上演できないようにしよっ!それがあいつのためだわ!」ってなって、リースを連れ出し、彼女のキャシディ(バカ)とともに学校へ忍びこむ。しかし彼らが深夜の学校で見たものは、演劇「絞首台」にまつわる恐ろしい過去と、学校に潜む首吊りお化けであった…!助けちくり〜!ってなる話
【感想】
「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」でおなじみのジェイソン・ブラム製作の学園系POVホラー。全年齢対象のような安定したビックリ描写(グロほとんどなし)、お化けの実体をほとんど見せない「何かが潜んでる」雰囲気をうまく醸しだしてて巧いな〜と思いました。夜の学校=怖いものという先入観が日本人には刷り込まれているけど、この意識は世界共通なのかな。やっぱりいくつになっても夜の学校は怖いものですね…。
代役出演することになったリース、20年前にも上演された「絞首台」に隠された真実といった脚本の面でも丁寧に作りこんでいてよかったな〜。終盤ようやく閉じ込められた学校から出れる…!?と思ってからの展開、前半のフリが活きてて非常に良かったです。最後の最後エピローグ的な数分はむちゃくちゃ蛇足で学校の中だけのシーンで終わらせてくれ…とは思ったけど全体的にはなかなか良かったです。ビデオカメラとスマホのカメラの二軸を使って場面転換していくPOVの緊迫感もいい感じ。
で、ビデオカメラをずっと持ってるライアンなんですが「こんなうっとうしい奴いる?」っていうぐらいウザいので序盤はちょっとつらいかもしれません。みんな頑張ってる演劇を茶化したり、こうと決めたら一直線に周りの迷惑一切考えずに突き進む無鉄砲さ、演劇部のオタクをおちょくった後にドッキリで逆襲されて笑いものにされたら逆上して殴りかかろうとしたりして全く感情移入は出来ずに「早く殺されろ!」と叫びそうになりました。でもこのウザさを散々蓄積させて殺された時にスッと腹落ちさせる手法、「グリーン・インフェルノ」と似てたな…。
コアなホラー好きにはやや物足りないという意見はあるけど、彼女と一緒に見る分にはめっちゃちょうど良い温度感です。家に連れ込んだ時は毛布にくるまって鑑賞し、そのままのテンションで乳繰り合ってください。
【予告】