映画感想 - 鬘(2005)
★★★☆☆
【あらすじ】
交通事故で声を失ってしまったジヒョンには、余命幾ばくもない妹のミヒョンがいた。化学療法の副作用で髪が抜け落ち、生きる気力も無くなってしまった妹を見るに見かねて美しい黒髪のカツラをプレゼントする。めっちゃ嬉しかったので四六時中つけていたら、何だか見違えるように元気になっていった。しかしだんだんカツラに異常な執着を見せ始め、様子もおかしくなってしまった。このヅラのせいなの…何なの…な話
【感想】
日本映画のジワジワ怖い感を踏襲しつつ、全体的に嫌〜〜〜〜な空気感と後味の悪さを全面を出すことでおなじみの韓国ホラーなんですが、こちらはまさにその要素をギュッと濃縮したかのような気味の悪い雰囲気に包まれておりました。妹のミヒョンはデフォルトで死にかけている上に髪の毛が無いし、姉のジヒョンは声帯やられて声が出ない、恋人のギソクはなんか見た目がきもい(偏見)、という魅力的ではない三人がメインになっているのも嫌だし、そもそも人毛で作られたカツラというのも怨念がこもってそうという人々が抱く先入観を巧みに使って効果的にきもい演出を出しておったのがよかったな。
ただこの怨念の宿ったカツラの正体が、「そんなことある!?」っていうぐらい突拍子もないものだったな〜。奇をてらいすぎというか、ただでさえ非現実的なことが起きてるのでもうちょっといきさつはリアルに組み立ててほしかったところはある。ただ人毛の気持ち悪さと雰囲気作りはかなり記憶に残るものでした。敬具
【海外版の予告は良い】