映画感想 - ナーヴ 世界で一番危険なゲーム(2016)
ナーヴ 世界で一番危険なゲーム
★★★★☆
【あらすじ】
好きな人に好意を伝えられない程度には奥手の高校生ヴィーナス(ヴィー)は、最近流行りの裏オンラインゲーム「ナーヴ」に挑戦する。
「ナーヴ」とは、挑戦者が視聴者から送られてくる様々なミッション(ネット上ではなく街なかでやらなければならないもの)をクリアすることができれば賞金を獲得、無茶なミッションをやればやるほどフォロワーがついて人気者になっていくというゲーム。はじめは「知らない人と5秒キスせよ」という簡単なミッションをさくっと終わらせたヴィーだったが、その挑戦の中で知り合ったイアンというイケメンとひょんなことからコンビを組んで、どんどん危険なミッションに踏み込んでいくようになる。一回きりでやめるつもりだったのに〜!果たしてこのナーヴの終着点とは…?
【感想】
これ、良いですよ…。内気な女の子がナーヴを通して自分の殻を破って本当の自分に成長していく物語でありながら、全然説教臭くなくとにかくエンタメに振り切った仕上がりで、最高にちょうどいいデートムービーだな〜と思いました。「目隠しでバイクにのって90km以上出せ」というミッションで、イアンが目隠ししてヴィーが目となってスリリングに疾走する…これ完全に吊り橋効果やんけ!そして達成できた時の安堵感はものすごいし、案の定二人もいい感じになるし…というとても分かりやすいやつです。
↑下着姿で店を抜け出さざるをえなくなった二人。このシーンも良い
視聴者はミッションをコントロールできるので、別の人が挑戦するミッションが自分に影響したり、という多重構造になりつつ最終的な優勝者を決めるというシステムもなかなか楽しい。ストーリー自体はまあ大きなどんでん返しは無いものの最後まで上手くまとまっているし、流血・グロ無しなので安心して見れますね。よくロシアのバカがやってる高層クレーンにぶら下がる…みたいなミッションではいきなりPOV視点になるのでスリル満点。
あと、挑戦者は時には犯罪レベルのミッションも課せられて、完遂したい思いが先立ってやらかしてしまったり、視聴者も自分たちが課したにもかかわらず全く罪悪感なく傍観してしまっているのも、現代のインターネットの闇を象徴していたかな。
そんな闇はありつつも、挿入される曲も全曲めちゃめちゃセンスが良くて「この曲よくな〜い?」ってなるうえに、美しいネオンが光るサイバーな色彩感覚や、PCやスマホ画面をうまくスクリーンに融合させた映像センスも抜群。さらに主演のエマ・ロバーツどのも、むっちゃ可愛いです…それはもう最高に…。そんな感じでどこまでもポップに目、耳、脳を刺激してくれる素晴らしいエンタメムービーとなっておりますので、ちょっと気になる女の子がいる男子諸君におかれましては、今すぐ「女どの、ナ、ナーヴという映画をご存知でござるか…?ちょ、ちょ、ちょうどチケットが余っておりまして…」と誘ってみてはいかがでしょうか。きっとその恋は成就することでしょう…(無責任なことを言いました)。
【予告】