映画感想 - ゾンビ・サファリパーク(2015)
ゾンビ・サファリパーク
★★★★☆
【あらすじ】
ゾンビウイルスが蔓延し20億人が犠牲になった人間VSゾンビの戦争から7年。人間たちは徐々に復興に向けて動き出していた。そんな中、人里離れた海の孤島を高級リゾート地にし、そこでゾンビをライフルで撃ちまくれるハンティングアミューズメント施設が誕生した。ゾンビ戦争にトラウマを抱えるメラニーは恋人のルイスとともにそこに出向き、ゾンビと対峙することで克服しようとしていた。他にも娯楽のためにやってきた少年二人組、やけにライフルの腕前がすごい謎の男や前夜にスタッフ専用施設へ忍び込んだ女などとチームを組んでハンティングを楽しんでいたが、大方の予想通りセキュリティシステムがシャットダウン。少しずつ安全地帯にゾンビが入り込んできてしまった。一体どうなる!?
【感想】
「未体験ゾーンの映画たち2017」にて(今月7本)。原題は「THE REZORT」で、ポスタービジュアルもそれらしい感じなのに対し、日本版は邦題とキービジュアルがこんなんなので、てっきりコメディ要素満載なのかなと思ったら意外にもかなりシリアスに作られていて「さあ笑わせてもらいましょ!」的な意気込みで見始めたもんだからかなり温度差を感じてしまいました。事前知識無かったらギャグと思うだろ!そういうのやめてくれよな!とはいえ、バカバカしい設定にも関わらずひたすら真面目に作り込んで救いの無い展開と完成度だったのでそれはそれで楽しむことができました。今回だけは許すぞ。
ゾンビの性質が、「新米ゾンビは足が速く、時間がたてばたつほどスローになっていく」というのが基本的なロメロゾンビと「ドーン・オブ・ザ・デッド」や「28日後…」に代表されるダッシュゾンビの両方がいるのがちょっと新しくてよかったですね。中盤以降はリゾート客が大量にくわれてほとんど猛ダッシュゾンビばっかりになってたけど、それもまた緊迫感があってよし。メインキャストに対してもけっこう非情で、バッタバッタと死んでいくのも潔かったなあ。セキュリティスタッフも「何かコンピュータのバグあるけど、昼までに直すからボスには黙ってて」と言う感じで「あーあー絶対これフラグだ!」とつっこみたくなる分かりやすい展開もグッド。そして何故こんだけゾンビがわんさかこの島にいるんだという謎も人間の強欲と結びついて「真に滅されるは人間」というメッセージも込められていました。有名俳優は出てないけどみんな迫真の演技で盛り上げてくれるし、割と良いところ多いです、こんな邦題だけど…。ちなみに日本版ビジュアルみたいに海まで襲ってくることはありません。
【予告】