映画感想 - キング・オブ・エジプト(2015)
キング・オブ・エジプト
★★★★☆
【あらすじ】
人間と神がともに暮らす古代エジプトを統べる王オシリスは、その王座を息子の天空の神ホルスに継承させようと戴冠式を執り行おうとしていた。滞りなく終わるかと思ったが、途中で弟セトが乗り込んできてオシリスをぶっ殺し、逆上して襲いかかったホルスの両目も奪った挙句、エジプト全土を乗っ取ってしまった。
セトは人々に奴隷のような生活を強いても〜大変。ホルスも行方知れずだし。でもこのピンチを救ってくれるのはホルスだけ…!そう思ったコソ泥のベックは警備の厳しい宝物庫からホルスの右目を奪い返すことに成功。ワンチャン巡ってきた神ホルスは人間ベックとともに行動し、困難を極めるエジプト奪還計画をスタートさせる。一体どうなるの〜!
【感想】
神と人間が共存しているエジプトで繰り広げられる神々のドンチャン騒ぎなんだけど、いや〜〜〜「ディス・イズ・エンタメ」って感じで良かったですね…。何も考えずに見れるし、バトルモードに変身した時の神々のキンキラキンのビジュアルがとにかくカッコイイんですよ。他の神も、分身が何人もいて知識を共有したり、めちゃめちゃでっかい蛇を乗り回したり、森羅万象全てに愛され過ぎるあまり死後の世界の魔物にも好かれた挙句に魔封じの腕輪をつけていないと冥界に引きずり込まれて即死する愛の女神や、死ぬほどでっかい砂のスフィンクスが出てきてクイズを出してきたりと、皆がどこかで見たことのある神様が出てくるのが熱い。
さらに「太陽を引っ張って昼と夜の概念を作ってるジジイ」が「燃えながら巨大化」して「杖から爆発火球を放って」「世界の裏側にいるデカイ冥界の魔物と日常的に戦う」…といった余りにも壮大すぎる世界観が最高。死ぬほど風呂敷広げまくって全ての常識が通用しない神々の生態を描ききった監督はすごい。映像ももちろんド迫力で言うことなし。さらに神々は人間より若干デカく、↑みたいな腐女子が喜びそうな凸凹コンビ珍道中も楽しい。悪役のセト神は「300」のジェラルド・バトラーだし圧倒的インパクト!世間的には評判悪いけどそういうの忘れて見るとかなり楽しいよ!
ちなみに吹替えで見たところ、神々の方は中村悠一、沢城みゆき、小山力也と盤石なる体制だったのに対し、人間側の主人公ベックを玉森裕太(キスマイ)、ヒロインのザラを若手女優が担当していたんだけど、公開処刑や…としか言えないぐらいやばい吹替えでした。さらに言うとそのザラどのはめちゃめちゃおっぱいを強調している衣装で、「出てきてくれ〜ウッヒョ〜」という願望と、吹替えがマジで終わりすぎてる故の「出てこないでくれ…」という本音がぶつかり合うジレンマに悩まされてしまいました。おい!映画見ながらそんなことで悩みたくないんだよ!タレントを使って集客して話題を作りたい気持ちは分かるけど、だからって素人同然の奴に吹替えやらせるなって!何度人は同じ過ちを繰り返す!スタッフも「これやべえな」って思ってただろ!砂の魔神スフィンクスも大砂嵐というお相撲さんがやってて、絶対名前だけで選んだだろと思った。おい。ふざけんなよ。まあ最後に熱くなっちゃってめちゃめちゃ言ったけど、映画自体はかなり壮大でめちゃくちゃ過ぎて笑っちゃうので皆さん見ましょう。歴史考証は多分してないと思いますが。
【予告】