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映画感想 - ミッドナイト・スペシャル(2016)

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ミッドナイト・スペシャ

★★★☆☆

 

【あらすじ】

少年アルトンは、実父のロイと彼の友人ルーカスとともに真夜中の逃避行を続けていた。超能力を持って生まれてきたアルトンは、神の啓示を授けると信じられたために宗教団体によって強引に養子を組まされ奪われてしまったのだ。ロイは数年見守っていたが、アルトンが持つ「ある目的」を果たす手助けをするために誘拐することを決意する。果たしてこの逃避行に終わりはあるのだろうか…。

 

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【感想】

愛に飢えてる少年と愛に一直線なおじさんの交流が熱い「MUD」や、世界が終わる妄想に取り憑かれたおじさんが家の貯金を全部使って地下シェルターを作ろうとする「テイク・シェルター」など、いい感じのドラマ映画を作るジェフ・ニコルズが送る昔懐かしい雰囲気の漂うSFアドベンチャー

説明を極力排してアルトンのために進んでいくんだけど、宗教団体や政府、そしてアルトン自身の体調の変化など様々な障壁が迫ってきてもちろん平坦ではないんです。それでも全てをかいくぐって何としてもアルトンの目的を果たそうとする父親ロイの決意に満ちた目。普通は自分の子どもが変なことになってたら必死に抵抗しようとするだろうに、アルトンにとってあるべきところに帰すことが最善の手だと受け入れた状態なのが良い。その状態で物語がスタートするのもなかなか出来ることではないすね。父の力強さと覚悟、親子の絆、「家族」にまつわる多くのものが詰め込まれていたかな。

 

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ロイは「テイク・シェルター」のマイケル・シャノン、無骨なルーカスは「ウォーリアー」や「ザ・ギフト」のジョエル・エドガートン、ロイ妻には初代「スパイダーマン」シリーズの陰獣MJで有名なキルスティン・ダンスト、アルトンの能力に一目置いてる国家安全保障局のポールは「フォースの覚醒」でカイロ・レンを演じたアダム・ドライバーと豪華で盤石な俳優陣を揃えていて物語に一層の説得力を持たせていましたね。子役もめちゃくちゃかわいい。

しかし、説明を省きすぎるあまり登場人物に感情移入しにくかったり状況の説明が足りなかったりする箇所はあったかな〜〜〜。↑でけっこういい感じに書いたけど。う〜ん。DVD特典映像でようやくロイ家族と宗教団体の関係性が分かるレベルの説明の無さなんで、最低限の説明は欲しかったかな〜!ジェフ・ニコルズはめちゃくちゃ好きだし、雰囲気も良かったんだけどね。「MUD」が余りにも最高だったもんで比べてしまったかもしれない…。

 

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アルトンの目がゴーグル越しにめっちゃ光る様子は非常にカッコイイ。

 

【予告】

 

ジェフ・ニコルズ関連】

オール・タイム・ベスト3に入るぐらい最高すぎる名作