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映画感想 - オクジャ(2017)

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オクジャ

★★★★☆

 

【あらすじ】

世界の食糧難を防ぐべく、アメリカの企業ミランドを経営するルーシーは、チリで偶然見つけためちゃめちゃおいしいスーパーピッグを繁殖させ、増やした16匹を世界各国の農家に送って10年飼育させる計画をたてた。こうすることで誰が最高においしく育てあげられるかを競わせるのである。

10年後、その候補として韓国の山奥のある農家のじいさんに送られたピッグは、「オクジャ」と名付けられ孫のミジャととともに楽しく暮らしていた。

 

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ミジャはずっとオクジャとともに暮らしていく気だったが、ミランドの手先である動物博士がじいさんの元を訪れ、オクジャの仕上がりを褒めちぎりつつ、ミジャがいない間にオクジャ引き取ってしまった。アメリカに持って帰って食料にするのである。それを知ったミジャはも〜大変。親友オクジャを取り返すために走る!走る!走る!果たしてオクジャは生きて帰れるのか?

 

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【感想】

NETFLIXオリジナル映画で「スノーピアサー」とかのポン・ジュノ監督のやつ。カンヌ映画祭で上映されたんだと。前半のオクジャとミジャの交流はジブリのようなファンタジーさとハートフルさでほっこりさせ、オクジャが連れて行かれてからミジャが追いかけるくだりは冒険譚、都市部でオクジャが走り回って物を壊しまくるシーンはコミカルな音楽で楽しめるコメディタッチな仕上がりで子どもでも楽しめつつ、動物愛護団体ALFが登場してからは食肉に関する強烈なメッセージを投げかけてくるなど、様々なジャンルを詰め込みながらもグイグイ引きつける展開がお見事で、飽きずに楽しめます。おもろい!

 

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企業であるミランド社側としては食糧難を救うという大義名分はありつつも、ALF的には動物愛護という視点でのお互いの主張があるので、善悪の二元論では語れない難しいテーマではあるよな〜。生きていく上で食べることは必要不可欠な要素だし家畜が日々人間に食われるための屠殺されているのは当たり前のように行われている上に、オクジャ一頭たすけたところで事態はほとんど変わってないというのもあって、改めてこんにち食卓に並んでいる肉はただの肉ではないってことを思わねばなりませんね。終盤、ピッグが一斉に泣き出すところはうおお〜と揺さぶられました。おすすめです。

 

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そして、キャストもめちゃめちゃ豪華。↑がALFのメンバーなんですけど、左!左〜!ウォーキング・デッドのグレン〜〜〜!!見た目そのまんま。シーズン7が終わってしばらく経つので、久々に見れて嬉しかったぞ…。そして真ん中はポール・ダノだし、ミランド側にはティルダ・スウィントンドクター・ストレンジの師範)、ジェイク・ギレンホール(カメレオン俳優で今回はキレッキレのハイテンションおじさん)、ジャンカルロ・エスポジートブレイキング・バッドのガス)と、すごい布陣。これが配信で見れるって本当にすごい時代になったよな…。来月はアダム・ウィンガード監督の「デス・ノート」も配信されるし、NETFLIX強すぎるって。

 

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しかしオクジャ、こんな見た目ながらも話がすすむごとにどんどんかわいく見えてくるのが良い。不思議だ。

 

【予告】