映画感想 - パージ:大統領令(2016)
★★★☆☆
【あらすじ】
人々の荒ぶる精神を解放して犯罪を抑制するための「1年に1回、12時間だけ全ての犯罪が許される」というめちゃくちゃな法律「パージ法」が制定されて数年。パージ法の裏の目的として「貧困層や社会的弱者の効率的な抹殺」が明るみになる中、この法により家族を皆殺しにされた過去を持つローン上院議員がパージ法廃止のために大統領選挙に出馬する。しかしパージ賛成派の魔の手がパージの夜に襲いかかる!シークレットサービスのレオはローンを守りながらこの地獄の一夜を過ごすことができるのか?
【感想】
前提がめちゃくちゃ過ぎる「パージ」シリーズの第三弾。今回はパージ反対派の上院議員を生かすために二作目で頑張った傭兵レオ(名前が無かったのに今作では与えられた)がまたしても頑張る話。やはりパージの夜を彩る狂った暴徒のビジュアルが余りにもカッコイイのがしびれまくります。
電飾まみれの狂った車から出てくる黒人女
首吊りの木の前で踊り狂う女
様々な仮面…
いいですね…このビジュアル。そしてレオ&ローンとともに、とある商店のおやじと行きつけの客たち、さらにパージ反対派の勢力とも合流して危機を脱出してくという流れなんだけど、やっぱりアレですね…。3作目ともなると設定に慣れてしまい、かつ「レオとローンは絶対に殺されないだろうな」というお約束が強まってるせいで、いまいち危機感が薄れてしまうなと思いました。もっともっとピンチになって「ほんまにやばいかも…」ぐらいめちゃくちゃにやってくれると見てる側としてはハラハラするかな〜。あと今回はパージ法を作った極右政党NFFAを根源的な悪の枢軸として描くことに時間を割いてるため、どうしても街中で出てくる悪人達があまり深掘りされなかったような。もうちょっとその辺の細かいところを私は見たい。そう思うと前作と比べると割とアッサリしていたような気はする。まあ狂った夜のビジュアルはかなり鮮烈なのでそこは良かったな。
ちなみに、4作目も作るらしい…。もういいけどやっぱり見ちゃう、「ソウ」的な流れになってきた。
【予告】
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