映画感想 - キリング・グラウンド(2017)
キリング・グラウンド
★★★★☆
【あらすじ】
ラブラブカップルのイアンとサムは、湖畔のキャンプ場へやってきた。ここで年を越そうとイチャイチャしていたのだが、現場には二人のとは別に無人のテントが一つ立っていた。このテントの主はいないのだろうか?一晩明けても全く帰ってくる様子が無いどころか、薄汚れた赤ちゃんが道に倒れていたのを発見する。何故!?そして、めちゃめちゃ素性の怪しい男が二人現れた。イアンとサムは助けを求めようとするが、もう見るからに怪しい。そう、こいつらは凶悪過ぎるハンターで人を殺すことを一切厭わない狂人であった。助けてくれ〜!
【感想】
オーストラリア産の、めちゃめちゃ悲惨過ぎる胸糞バイオレンススリラー。こんなことある?っていうぐらい凄惨な画のオンパレードで、見る時に気合を入れなければならない程度には心を削られるやつです。こういうジャンルの映画、毎週見たくはないけど数年に一度、見たくなりますよね…?ならないですか?そうですか。
「ヒルズ・ハブ・アイズ」、「マーターズ」、「アフターショック」など最悪な気分にしかならず「なんでこんな映画存在するん?」というひどいやつは多々あれど、こちらもなかなか負けてなかったです。ここまで読んでると、さては暴力描写がひどいのかしらと思いがちですが意外とそんなことはなく、間接的に見せて「結果」だけをそこにポンっと置いてくれる手法を多々使っているのが逆に最悪。そこから遡って色々推察するだけでもう泣けてくるという演出が実に巧妙でしたよね。この最悪さは実際に見てもらいたいものです…。
また、「イアンとサムがキャンプ場を訪れて狂人と出会ってしまう」「数日前に同じキャンプ場に訪れていた4人の家族が狂人にめちゃめちゃにされて殺される」「狂ったハンターがキャンプ場に向かう」という3つの時系列が細かく交錯して全体像が浮かび上がっていく演出も良い。これが緊張感をめちゃめちゃ煽ってくれる…。イアンがすでに殺された家族にどんどん近づいていくのがもう〜たまらん。逃げてくれ〜!!みたいな。
観客には結果だけを見せる間接的な容赦ない虐殺、時間軸の交錯、そして最後の最後まで一切妥協を許さない後味の悪すぎる終わり方が合わさって、とても印象的な仕上がりになっています。超胸糞なのでオススメはしませんが、気が向いたらどうぞ…。ちなみに、舞台はオーストラリアなので日にちは大晦日〜新年にも関わらず季節が夏っていうのが何か見慣れない感じで良かったです。
【予告】
【胸糞関連】