映画感想 - シークレット・ヴォイス(2018)
シークレット・ヴォイス
★★★★☆
【あらすじ】
表舞台から姿を消した歌手リラは10年ぶりに復帰コンサートを控えるも海で溺れて記憶喪失になり、歌と踊りを全て忘れてしまう。彼女の大ファンで全曲を完コピ可能なシングルマザーヴィオレタの存在をネットで知ったリラは、もう一度歌えるよう彼女に歌の指導を依頼。リラとヴィオレタの交流の果てに待ち受けるものは…?な話
【感想】
やばい衝撃作「マジカル・ガール」が個人的に記憶に新しいカルロス・ベルムト監督の新作。前作ほどの衝撃的な展開は無かったけど、相変わらず練りに練った脚本と情緒あふれる画作り、スペイン語曲の清流のごとき澄んだ歌声、そしてラスト15分の展開と、もはやアートの域に達してる…!!と思いました!前作のハードル越えてきてるな〜
基本的にはとある理由で10年歌うことを辞めていて折角の復帰前に記憶喪失になったリラと、シングルマザーでニートの娘(人類史上最も最悪で終わってるゲボカスうんち迷惑女キャラ)を養いながらリラの曲をカラオケで歌えるだけで満足なヴィオレタの二人が交錯するストーリーがメインだけど、話が進むごとに接点の無かった二人に愛憎入り混じった哀しい共通点が浮かび上がってきて、この辺りの話運びは実に巧妙だったな〜
ヴィオレタが「一着あげるよ」とリラに言われて偶然手に取ったドレスが冒頭にリラが着ていたものと同じだったり、「リラは生きた獣を食べる」という会話の中でチラッとでた都市伝説も信じるか信じないかはあなた次第だし、細かいヒントがどんどんそういう解釈に見えてくる演出はすごい!ちなみに、2月中にNETFLIXで配信されるらしいです。やったね!
【予告】
【カルロス・ベルムト関連】