映画感想 - 孤独なふりした世界で(2018)
孤独なふりした世界で
★★★☆☆
【あらすじ】
終末世界。ちっちゃいおっさんのデルは、昼は家を捜索して死体があれば墓地に埋葬して釣りで食料を確保し、夜はPCで映画を見るというお一人様ルーティーンを繰り返していた。そんな中、車で事故って気絶していた少女グレースと出会う。彼女は身寄りがなく、デルの仕事を手伝うと志願する。孤独を愛する男が孤独を嫌う女との出会いにより、心境が変化する…な話
【感想】
何度となく題材にされてきた終末世界をテーマにした孤独大好きおじさんと孤独イヤイヤ女とのエモい心の交流を描いたやつ。ここでの終末はゾンビとかではなく、原因不明だけどみんな死滅して何故かデルが生き残ってるという状況。なので今にも死ぬかもみたいな危機感はなく、まるで最初からデルの生活はこうだったかのように穏やかで、それを描写するカメラワークや色使い、光の差し込み方なども実にアーティスティックで良いです
そんな中、デルのルーティンをかき乱す可能性を秘めた女と出会って、最初は拒絶するも徐々にお互いの距離が縮まっていく心の交流と、そこから二転三転する終盤の展開含めてなかなか見応えはありましたね。主演のピーター・ディンクレイジは言葉が少ないながらもその表情でエモーショナルに見せてくれるし、女はエル・ファニングという良さの極北…。というか終末世界でエル・ファニングと出会ったら、「あがり」でしょ。拒絶するなんて贅沢!欲を言えばもうちょっと補足説明は欲しかったけど、色々想像を膨らませておきます。敬具
【予告】
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