映画感想 - アンデッド/ブラインド 不死身の少女と盲目の少年(2018)
アンデッド/ブラインド 不死身の少女と盲目の少年
★★★☆☆
【あらすじ】
人里離れた森の廃屋に不死身の少女ミーナが住んでいた。人を殺し、その肉をむさぼり食うその姿はまさにゾンビなのだが、人語を解し手斧を使うなど、意外にも知性があるようだ。そんなミーナがある日出会ったのは、盲目の少年アレックス。見た目に左右されない彼との出会いが、暗く沈んだ悲しい過去を持つ彼女の心を動かしていく…な話
【感想】
かなり風変わりで今まで全く見たことのなかった新感覚のゾンビ映画、まさに未体験ゾーン…。まず「ゾンビ少女×盲目少年」という構図と、ゾンビなのにちゃんと知性があるところですでにそそられますね。変わったゾンビ映画といえばゾンビだらけになった世界でたった一人運良く(悪く?)生き残ってしまった男を描く「リビングデッド・サバイバー」や女一人対ゾンビ一人の執念の追いかけっこが1時間続く「サンズ・オブ・ザ・デッド」、何が起きているか全くわからないけど確実に悪い方向へ進んでいってることだけが分かる「レジデント」など手法を凝らした様々なものがありますが、こちらもまあまあな部類に入るものだと思います
劇中ではゾンビになった直接的な要因やアレックスが盲目になってる原因などは深く明かされず想像に身を任せることになりますが、ミーナがそうなってしまった悲しい経緯は描写され、それはまさに原題の「THE DARK」にあるような深い闇…あまりにも不憫!そこから物理的な闇の世界にいながらもミーナをまともな人間の一人として見てくれるアレックスと出会うことで、次第に人間らしさを取り戻していく見せ方が良いです。ミーナとアレックスがぎこちなく寄り添うことでラストシーンは柔らかな光が差し込んだかのような良さに包まれることでしょう…言いすぎかもしれませんが…。たた、ジャケットに書かれたコピー「君を見たい、あなたを食べたい」という話では全くないので騙されないでください。適当なコピーをつけるな!
【予告】