映画感想 - シー・ユー・イエスタデイ(2019)
シー・ユー・イエスタデイ
★★★☆☆
【あらすじ】
CJとセバスチャンは天才高校生でタイムマシンを発明してしまったのだが、そんなある日CJの兄カルヴィン(黒人)が白人警官に強盗と理不尽に間違われた挙句射殺されてしまう。失意のどん底のCJだったが、タイムマシンで過去に戻って殺される前に助けることを決意。二人は満を持して当日に戻るが、やはり一筋縄ではいかないのであった…な話
【感想】
スパイク・リー製作のタイムトラベルもの。基本的な構造は「好きな映画で挙げると最早浅いと思われそうな超おもしろ映画1位」ことバタフライ・エフェクトとほぼ同じで、殺された兄を助けようと思ったら様々なトラブルが起こって、あっちを助けりゃこっちに不都合が…という分かりやすい王道パターン。しかも序盤にカメオ出演でマイケル・J・フォックスがCJたちの高校の先生として出た上に「タイムトラベルか…なんてこった」と言ってくれる遊び心が嬉しい…!
で、もう一つの要素としてブルックリンの黒人街を舞台とし、登場人物も9割以上が黒人。てことで人種問題に深く切り込んだ描写がかなり多く含まれていて興味深さがありました。いまだに現地では黒人はこんな感じで理不尽な待遇を受ける社会的弱者とされてるの…?なかなか遠くに感じてしまう話だけど、これが実状なのかしらね。そんな感じでタイムトラベル×重めの人種問題というほぼ交わらなさそうな要素が加わってスリリングかつ考えさせられるお話に仕上がってました。タイムトラベルものにしては終わり方も斬新!
と言いつつ、過去に戻ったCJの行動が過去に干渉しまくる無計画さとアホ過ぎなところは気になったかな…。お前がもっと思慮深く落ち着いて動いてりゃ全てがスムーズにいったのに!みたいなストレスはかなりあり…。まあ山あり谷ありで映画っちゅうもんは面白くなりますが、それにしても天才高校生っていう設定が吹き飛ぶほどにトンチンカンだったな〜
【予告】