映画感想 - ホテル・ムンバイ(2018)
ホテル・ムンバイ
★★★★★
【あらすじ】
2008年11月26日にムンバイで実際に起こった同時多発テロ事件の、テロリストが制圧したタージマハルホテルを舞台にして、取り残された従業員や客達が生き延びるために団結する話
【感想】
実話ベースのテロの話ではノルウェーの「ウトヤ島、7月22日」と一、二を争うほどに恐ろしさを感じたな…。人の命がまるでゴミのように無慈悲に殺されていき、重く暗く苦しく展開が続く中、生存する客を守ろうともがいた従業員達、勇者過ぎる…
筆舌に尽くしがたい地獄のような環境で自分も恐怖のどん底にいるはずなのに錯乱した客に優しく語りかけて勇気づけるアルジュンを筆頭に、冷静な状況判断で人々を的確に誘導していった料理長、最愛の赤ちゃんとはぐれてしまったVIPの家族、そして口は悪いが頼りになる巨漢のロシア人、全てが気高く、美しい…。テロリストにも割と焦点が当たってて、鬼畜のように人を殺していきながら少し人間らしい面も見えてしまうさまは凄惨の極みだったな
ただ、やはり見ながら思ったのは、この場にジョン・マクレーンがいてくれたら…、ブライアン・ミルズがいてくれたら…、ロバート・マッコールが、マイク・バニングが、そしてジョン・ウィックがいてくれたら…と思わずにはいられませんでしたよね。何故誰もいないんだ!!映画のスーパーヒーロー不在で非力な一般人だけだと本物の恐怖に突き落とされるわ…。ともかく、緊迫感とスリリングさでは他の追随を許さないほど凄まじいのでオススメです