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映画感想 - へレディタリー/継承(2018)

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へレディタリー/継承

★★★★★★

 

【あらすじ】

母エレンを亡くしたグラハム家のアニー。夫スティーブン、高校生の息子ピーター、そして自閉症気味な娘チャーリーの4人でエレンの喪失を乗り越えようとするが、次から次へと不幸なことが起こる。人の声がする、謎の光が見える、物音が聞こえる…。小さな違和感が膨れ上がり、やがてマトモな家族が修復不可能なほど狂気に叩き落とされていく…!この家族に何が待ち構えているのか…?

 

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【感想】

あの〜すいません、今まで見てきた全てのホラー映画の中で、暫定1位と言わざるを得ないほど怖かったです…。目を背けることすら出来ない完全なる悪夢が2時間繰り広げられて、疲れすぎた…喉もカラカラになった…お水をちょうだい、だれか…

 

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ホラーにありがちなビックリ音を一切使わずにここまで怖がらせ震え上がらせてくれる恐怖演出は最早アッパレとしか言いようがないし、むしろ静謐感すら感じられる画作りが不安感を募らせる!さらに、キューブリックを感じさせる遠目からの室内の構図や、アニーのアトリエにある家族の出来事を模したミニチュア造形作品群、不穏すぎる旋律などなど、あらゆる細部にスキの無いこだわりが感じられました。監督のアリ・アスターはこれがデビュー作らしく、一体どれほどの天才なんだ…。そして全編に張り巡らせた伏線を大胆に回収して突き進む驚天動地の結末を含めて、この映画のことは当分忘れることはできないでしょう…一つ一つの画を思い出すだけで不気味過ぎて怖い…

 

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ホラー演出もさることながら、主人公アニーを務めたトニ・コレットさんによる、徐々に精神が崩壊していく鬼気迫る演技もまた恐ろしい…!怖い顔のおばさんといえば「屋敷女」のベアトリス・ダルなどがおりますが、叫び、狂い、泣き、喚き、あらゆる負の感情を爆発させたトニさんの演技は脳裏に焼き付き数年は離れないこと請け合いです。あと、娘のチャーリー役のミリー・シャピロさんもデフォルトでめちゃくちゃ怖い顔です。これが長編映画デビューとなるのですが、静かな無表情+堂々とした演技で、もうドアップになるだけで見るものを不安にさせる強烈なインパクトを残してくれます。自閉症気味でほぼ誰にも心を開かないのと、何故女なのにチャーリーという男っぽい名前なのか、というのも重要な意味が込められています

 

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さて、つまるところ何も言ってないに等しいのによくここまでダラダラ書けるなって感じですが、無粋なネタバレを避けて書くにはこれしかないんです…!予備知識を入れずにただただ見て欲しいので、「やばい」という情報一つとお水を携えて、グラハム家に降りかかる不幸過ぎる運命を見届けましょう。11/30公開!

 

【予告】