にっきにっき

映画の感想ばかり書いているスーパーミラクルブログです。あなたのスターをお待ちしております

映画感想 - ラン・オールナイト(2015)

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ラン・オールナイト

★★★★☆

 

【あらすじ】

マフィアのボスに忠誠を誓う殺し屋ジミーは人を殺しすぎた罪悪感から酒に溺れていた。ある日彼は殺しの現場に偶然居合わせて消されそうになった息子マイクを助けるため、チンピラを射殺する。しかしそのチンピラは自身の唯一の味方であるボスの息子だった。修復不可能な関係になったマフィアに長年ジミーを嗅ぎ回る警察が総力を上げて二人を追い詰める。朝まで逃げ続けろ!な話

 

【感想】

ジャウム・コレット=セラ監督とリーアム・ニーソンのタッグは過去に何回もやってて大体見てたけど、これは抜けてたな。殺し屋ジミーが息子マイクとともにマフィアと警察から逃げ回るというシンプルな構成ながら、ジミーとマフィアの関係、ジミーと息子との関係をしっかりと構築することで良さを滲ませて、最後までハラハラドキドキを保ったまま見れました

 

まず、やはりジミーと息子の関係が良い…。仕事柄家族を遠ざける必要があっただけに息子からかなり嫌われている状況。それを序盤でしっかりと説明してくれるので単なる逃避行ではなく「危機的状況に陥って共に行動をせざるを得なくなった仲の悪い父子」に仕立て上げており、「だんだんこの関係性も良くなっていくのか、それとも…」と思いながら見ると泣けます。そしてジミーが人を殺しすぎて周りに誰もいなくなり孤独と罪悪感を感じている中で、そこに寄り添い優しく救済してくれてたのが他ならぬマフィアのボス!この関係性の妙!その絆が不可抗力とはいえボスの息子を殺してしまったことで崩壊してしまうのも泣ける…!この二つのこじれた関係が逃避行をさらなる面白いものにしてくれましたね

 

キャストもかなり熱く、息子のジョエル・キナマンはイケたメンだし、ボスは名優エド・ハリス、ボスが差し向けた最強の殺し屋が「ジョン・ウィック2」で強烈な存在感を放ったコモンに、チンピラのチョイ役に「マインドハンター」でテンチ捜査官を演じた人も出ており、お〜となりました。総じて、おもろい!!リーアム・ニーソンと父と子のバディものにハズレ無し…!

 

【予告】

映画感想 - サイバー・ゴースト・セキュリティ(2018)

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サイバー・ゴースト・セキュリティ

★★★★☆

 

【あらすじ】

大昔より悪魔VSネクロマンサーの戦いが続く現代では、悪魔をネット上に封印することに成功した(は?)。一方配管工のハワードは、幽霊を捕まえるARスマホゲームのカメラを向けられて突然パワーが解放(え?)!実はハワードの両親は最強ネクロマンサーで彼もその血を受け継いでいたのだ(あ?)!ネットに潜む悪魔の反撃に、ハワードは突然現れた仲間と立ち向かう…な話

 

【感想】

オーストラリア発、スーパーサイケデリックハイテンション未体験ゴーストバスターインターネットSFアクション!!!このあらすじ、マジで何なんだという感じですが全部ほんとです。かつてゾンビを燃料にして車を爆走させる斬新なサバイバルアクション「ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ」(マッドマックスをパクった挙句タイトルに2回もゾンビを使うという攻めすぎた邦題)を作ったターナー兄弟監督の新作で、ゾンビマックスがかなりテンション高くて面白くて記憶に残ってたんですよね

 

で、その兄弟の新作…そして何このあらすじ!?一つも頭に入ってこない!!でも…最高にワクワクするぜ!!って感じで楽しみにしてました。結論、常識を超えた無茶苦茶な設定なのに登場人物の印象と個性を強めてハワードが戦いに飲み込まれていく過程を独創的すぎるシチュエーションで描き、低予算には見えないCGや悪魔の造形に凝ったパワードスーツや近未来ガジェット、そして登場人物の思いがけなさすぎる成長や進化といったギミック含めたマジで先の読めない展開などなど、総じて面白い!!「めちゃめちゃ変な映画見てる…けどこの清々しい気分は何!?」という気分になりますよ

 

悪魔VSネクロマンサーの戦いにインターネットを取り入れ、さらにメインの悪役が闇落ちした主人公の母親という誰も思いつかないストーリーながら、すべての事象が起こるべくして起こる無駄のない起承転結に、「エクソシスト」「ゴーストバスターズ」「メン・イン・ブラック」「キックアス」、その他悪魔の表現など、あらゆるレジェンド映画にリスペクトを込めたオマージュ描写がてんこ盛り。映画好きにはかなり楽しめる!言わずもがなのオススメ!!!あと主役の人がだんだんロバート・ダウニーJr.にめちゃめちゃ似てくるのでアイアンマンやアベンジャーズのような要素もはからずも入ってくる!!

 

【関連】

 

【予告】

映画感想 - ミッドサマー(2019)

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ミッドサマー

★★★★★★

 

【あらすじ】

👩ダニー「突然家族みんな死んだ。鬱」
🧑🏼彼ピ「民俗学研究で友達とスウェーデンの白夜の村で90年に一度開かれる祝祭みにいくんだが、気分転換兼ねて同行する?」
👩「は?初耳だけど。行くし」

🌈🌸👨‍⚕️🇸🇪🧑‍⚕️🌼☀️「熱烈歓迎〜!」
👩🧑🏼🧑🏼🧑🏼🧑🏼「この村…狂ってる!!」
…な話

 

【感想】

映画を愛し、映画に愛されてるので試写会にて。いつもありがとう…。そして、あの〜すみません、アリ・アスター監督の前作「ヘレディタリー」を超える勢いの、空前絶後の最凶・最高・狂乱・悪夢・地獄・伝説の2時間20分でした…何なの…。怖すぎるから…。目に飛び込んでくる世界があまりにも飛びすぎてて最早「絶対に笑ってはいけない祝祭24時」みたいな感じはあるんだけど、それでもダニーの精神状態と過去の強烈なトラウマ、現時点で心に感じている負の淀みを強烈なインパクトで表現しつつ、村でのヤバすぎる出来事を経て訪れる一つの結末は何一つ無駄が無く本当に恐ろしく、美しく、煌めいておりまして…いや、核心に触れないように書くのが難しすぎるんだけど、とにかく異常と狂気が濃厚に入り混じった光に溢れた強烈ビジュアルショックは本当に不気味で怖い!!!

 

白夜の村の謎すぎる風習が本当に誰も見たことが無いほど斬新で、ダニー達のツッコミも無くいきなり視神経に刻まれるその強烈な画の、情報が多いこと!ただの二人の会話のシーンなのに、その奥で村人が何人も固まって赤ちゃんを謎の歌であやしてたり、馬の模型を斧で叩き割ってたり、本筋に関係ないところで色々なことが立て続けに起きてるのにそれが全く説明されないのが怖い!とにかく不安!その他、実に耳障りなBGM、村に響く透き通る不穏な謎の歌、急な場面転換、変で嫌すぎる微妙な沈黙、ふわふわとしたカメラワークなど、全てにおいて居心地を悪くさせる演出も凄まじかったです。そして後半にいくほどエスカレートしていく展開とビジュアルが鮮烈過ぎて、私は一生忘れることはないでしょう…それくらいにすごかった…。アリ・アスター、本物の天才だ…

 

映画情報に敏感な皆さまにおかれましては私が今更オススメすることでもないですが、絶対に即見に行ってください。怖さを共有したいので…。今は一人でこの怖さを抱え込まなければならないの…。敬具…

 

【予告】

映画感想 - スケアリーストーリーズ 怖い本(2019)

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スケアリーストーリーズ 怖い本

★★★★☆

 

【あらすじ】

ステラ、チャック、オギーの3人はハロウィンの夜に町外れの幽霊屋敷に忍び込み、一冊の古い本を手に入れる。そこにはたくさんの怖い話が書かれていたのだが、何と空きページに自分たちが主人公となる新たな怖い話が血文字で浮かび上がっていき、名前を書かれた子どもはお話通りの恐ろしい運命を辿り、消息不明となる。次は誰〜!?怖いよ〜!助けちくり〜!!な話

 

【感想】

映画を愛し、映画に愛されているので試写会にて。いっつもありがとう…。ギレルモ・デル・トロ原案に、「ジェーン・ドゥの解剖」「トロールハンター」でその手腕を発揮したホラー界の新星アンドレ・ウーヴレダル監督とくりゃ最強の布陣やな!!かなり前から楽しみにしてたけど、怖さと面白さが上手く重なり合って満足度の高いホラーでした。あらすじを読んでオムニバス的な感じなのかなと思ったら各怖エピソードのおいしいところをかいつまんでビビらせつつ一本の話にまとめてくれており、緊張や温度感が途切れることなくどんどんノッていける構成でした。削るところは削り、見せるところは思いっきり見せる!この勇気とバランス感覚!アッパレ!

 

各エピソードも、カカシお化けや青白でっけ〜巨大女などなど、かなりパンチの効いた見た目をもったお化けたちが登場して盛り上げてくれるし、具体的なビジュアルでガッカリすることも少ないのも良かったです。特にポスターなどに使われてる恐怖青白巨大女は本当に最高!廊下の先に佇むそのビジュアル一本勝負で終わらせない追い詰め方に、フィニッシュムーブ…!ウーヴレダル監督の真髄を見せてもらった感じで素晴らしかったです。そこで盛り上げを一気に爆発させつつ、その後のテンションを保ったまま走り抜けてくれました

 

あと、最後にこれだけは言わせて欲しいんですが、主演のゾーイ・マーガレット・コレッティさん、可愛すぎる!!!!メガネが似合う典型的なオタク少女って感じなのにその目、その肌、その声などに生来からくる可愛さが滲み出まくっておりました。終了後に即刻Instagramアカウントを調べたら、めちゃめちゃリア充のイケイケインスタ女!っていうギャップもすごかった!女は怖い!敬具!

 

【予告】

映画感想 - リチャード・ジュエル(2019)

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リチャード・ジュエル

★★★★☆

 

【あらすじ】

😙リチャード「公園でやってる野外ライブの警備についてる時に爆弾を発見!!みんな逃げて!迅速対応!被害は最小限になった!正しいことをした!えっへん!えらい!」
👮‍♀️FBI「君の事件当時の挙動、怪しいな」
🕵️‍♀️記者「英雄が犯人!?大スクープ!」
😭「びえ〜ん!違うよ〜!助けて〜!」
👨‍💼顔馴染みの弁護士「助けたる」…な話

 

【感想】

テロ被害を最小限に抑えた英雄警備員が一転して容疑者として疑われてしまうという、'96年にあった実在の事件を映画化したノンフィクションのやつで、クリント・イーストウッド89歳の監督作。パワーじいさん…。彼の映画は大体おそろしくテンポが良く、出来事を簡潔に分かりやすく展開してく手腕が素晴らしくて好きなんですが、こちらもあれよあれよという間にリチャードと母親の平和が乱されていく展開はかなりスリリングかつ胸糞でしたね

 

FBI自身が無理やり犯人にしてあげようとしたり、特大スクープで他社を出し抜くことしか考えずリチャードの人権を踏みにじる新聞社によるリーク、連日連夜リチャードに迫るマスコミやTV…良い人おらんのかいっっ!!!という様相はまさに地獄絵図で、ここまで不当に追及されたら、やってなくてもやったと言って終わらせてしまいたくなりそうなほど、人を叩き落とす描写がえげつなかったな〜。それでもリチャードが前を向いていられたのは、サム・ロックウェル演じるラフな弁護士ワトソンのおかげでしたね。このワトソン、めちゃめちゃカッコイイ!!キャラ造形最高!こいつがいなかったら今ごろリチャードは打首獄門さらし首にまっしぐらでしたね。あと最後までもちろん息子を信じ続けた母親も最高!この二人だけが「希望」だったな…

 

で、こういう実話ベースの話だから最終的には無罪を勝ち取ることは見ながら分かってはいるんだけど、それでもかなり胸糞だし、何ならもっともっともっとスカッとさせて欲しかったところはあったかな。特にあの淫乱女記者なんなん!?お前が全ての元凶だろ!!新聞社とはその後の裁判で和解したみたいだけど、もっとその辺も本編に織り交ぜてスカッと度をさらに高めて欲しかった…!とはいえトータルでドラマとして相当クオリティの高い逸品でしたね。さすがクリント・イーストウッド

 

【予告】

映画感想 - ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018)

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ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!

★★★★★

 

【あらすじ】

北欧の田舎で幼なじみ3人とメタルバンドを組んでいるトゥロは本業の傍らこの活動を12年続けているが、歌うのは既存曲のカバーばかり。一念発起してフェスに出るためオリジナル曲を制作し、偶然出会ったフェスのプロモーターにデモテープを渡す。経験を積むために地元のバーで前座として舞台に立つが、極度の緊張から盛大にゲボを吐いてアンチが急増する!果たして彼らの運命は?な話

 

【感想】

上映時間が早朝か昼のど真ん中か夜遅くの三択しか無くてなかなか見れなかったけどようやく超早起きして参戦!いや〜笑ったな〜!公式サイトに書いてあるあらすじを読むだけで神映画確定と分かっていたけど、やはり最高の出来としか言いようがなかった…!ボーカルトゥロの苦悩を描写して仲間との絆を深め合い、諦めかけた夢を叶えるために紆余曲折を経て警察に追われながらフィンランドからノルウェーをバンで爆走し、最後のライブでドカーンと大爆発する…!もうお分かりですね?これ完全に構成が「ボヘミアン・ラプソディ」と一緒なんです!!つまり万人が見て最高と思える、ということなんですねぇ!本当に!

 

「終末シンフォニックトナカイ粉砕反キリスト戦争推進メタル」という訳の分からんジャンルを掲げる「インペイルド・レクタム」のメンバーのトゥロ、ロットヴォネン、ユンキ、パシの4人はどいつも個性的で最高に愛すべき存在なんだけど、やっぱり一番はパシでしょう!こんな奴います?ギャグ漫画に育てられたのか?あと、フェスに出ることが決まってからトゥロ達が村のみんなから期待の眼差しを向けられる辺りもめちゃめちゃ微笑ましくていいし、サブキャラも全員曲者で好きすぎる!無茶苦茶過ぎるけど笑って泣けて熱くなれる、最高の映画です。それにしても「トロールハンター」の時にも思ったけど、北欧の映画はとにかく大自然が美しくて最高最高最高!切り立った崖、澄んだ湖、薄くかかる霧…ファンタジーの世界かい!これだけでも見る価値はありますよ。敬具

 

【予告】

映画感想 - フォードVSフェラーリ(2019)

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フォードVSフェラーリ

★★★★★

 

【あらすじ】

👹フェラーリ「俺最強〜敗北を知りて〜」
😭フォード「びえ〜ん!勝ちたいよ〜!」
🔧カーデザイナー「最強性能の車作るわ」
🕶破天荒ドライバー「俺運転するわ」
🤗フォード「H-A-P-P-Y!わぁ〜い!」
🚙車「ブオオォーーーン!!!!!」
な話

 

【感想】

車にまったく興味が無いまま生きてきて、こちらも見る予定が一切無いまま私は死んでいく…と思ってたんだけど、かなり評判良かったので見てみました。せっかくなのでIMAXで。気になったらすぐ確かめる、そうです私がすぐやる課の係長。結果、無骨だけど熱すぎる男たちのドラマ&成長物語で、最高の気分になりました。ありがとう、オススメしてくれたみんな…

 

「さいきょうのくるまで勝つ!」というシンプルな内容で、結末もだいたいこうなるだろってのは分かってるけど(実話だし)、そこに至るまでの現場の男たちの「やってやる!!!!」感が全ての人間の胸に火を灯してくれる熱さですね!!いつの時代も入ってくるうぜ〜権力者の横槍に対しても腐らずにひたむきに一つの目標に突き進む…これに惜しみない拍手送らない人います!?そしてドラマ部分も十分熱いのに、それを超えてくる凄まじいレースシーンのオーバーヒート大爆熱!IMAXで体感できるダイレクトに腹に響くエンジン音と、圧倒的なスピード感で爆走する車を正確無比に捉えるカメラワーク!一粒で二度おいしい、最高のドラマでした(シェルビーの行動がややズル賢い悪役にしか見えないところはあったけど)

 

クリスチャン・ベイルマット・デイモンという二人の演技も喜怒哀楽全てを巧みに表現してくれて最高の最高で、権力者の嫌〜さでチクチクやられながらも頑張るその姿は応援したくなる!クリスチャン・ベイル、やはり演技お化けだな。そして凄腕ドライバーマイルズの奥さんも「男たちが妄想する最強の理想の妻!!」の100%擬人化って感じなのももはや良かったな。ドライバーとしてまっすぐに生きるマイルズを全肯定してくれる強き女…。攻守全て揃った万能のウルトラスーパー激アツお車ドラマ、車に興味無くても満足できる!

 

【予告】

映画感想 - ペット・セメタリー(2019)

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ペット・セメタリー

★★★★☆

 

【あらすじ】

郊外の一軒家に引っ越した医師ルイスは、家の裏にペット用墓地とその奥に死者を蘇らせる土地があることを知る。ある日ねこちゃんがトラックに轢かれて死んでしまうのだが、件の土地に埋めてみるとねこちゃん生き返った!でも性格が何か違う…。そうこうしてるうちに今度は最愛の娘が轢かれて死ぬ!絶望に打ちひしがれるが、ルイスはもちろん生き返らせようとする…な話

 

【感想】

リメイク版ペッセメ、公開後即ぶちかましてきました。良い…。中盤までの展開はほぼ同じで、トラックに轢かれて死ぬのが弟から姉に変わったところから枝分かれする本作は、1989年公開のオリジナル版でちょっとムムムッだったところを巧く現代風にアップデートして、最愛の娘の死を受け入れられない葛藤の描写を高め、そこに結びつくホラー演出にかなりの見応えを感じました。そしてそろそろ死についてしっかり教えなければ…という年頃になっていた娘が蘇ったことで死の概念を痛感し、その後の行動原理にうまく絡められていた点に匠の技を感じましたね。奥さんが幼少期に亡くした姉のトラウマとそのフラッシュバックの見せ方もマイク・フラナガンぽさもあって素晴らしい…!直球ストレートながらどでか音でビビらせをしない真面目なホラーで好感は持てますよ

 

で、オリジナル版は物悲しい結末ながらエンディングテーマで原作者スティーブン・キング本人の趣味でラモーンズの「ペットセメタリーに埋められたくね〜♪」っていう歌詞のゴキゲンなナンバーがいきなり流れてヒンシュクを買って見事ゴールデンラズベリー賞(いわゆる逆アカデミー賞)を受賞したといういわれがあるんですが、そのエピソードを頭に入れておいたうえで今回のエンディングを見ると「う〜ん、最高!!」という気分になれるのでそちらもオススメです。豆知識があると違った側面で楽しめる!

 

【予告】

映画感想 - デッド・シャック ~僕たちゾンビ・バスターズ!~(2017)

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デッド・シャック 〜僕たちゾンビ・バスターズ!〜

★★★☆☆

 

【あらすじ】

ごく普通の少年ジェイソンは、友人のコリン、その姉のサマー、コリン達の父ロジャー、その父親の恋人のアジア人女リサという謎のメンツで人里離れた山小屋でキャンプをしに行ったが、周囲を探検して見つけた山小屋で、謎の女が生身の人間を眠らせてゾンビの餌にしていた現場に遭遇!大変だ!父親に報告すると泥酔状態で「マジ!?よっしゃ見に行こ!」とのこと。やめて〜!な話

 

【感想】

90分以内でサクッとそれなりに楽しめるお手軽お手頃なゾンビコメディって感じでした。血の量やゾンビの造形、人体破壊描写もこの規模感ではかなり頑張ってる方だと思うし、無力すぎる人間側がかなりアタフタするさまがコミカルかつバカバカしくて個人的には好みなんだよな

 

登場人物は特に目立った設定はなくキャラもあんまり立ってない中、父親のロジャーだけがかなり個性的で良かったな。泥酔状態でゾンビがいた家に忍び込んでうっかりそこにあったワイン(睡眠薬入)を飲んで深い眠りについてしまいジェイソン達も運べないからいったん倉庫の中に詰め込まれるなどポンコツなところはあるけど、サマー姉弟やジェイソンのことを第一に考えてくれる懐の広いおっさんだったな。その他、ゾンビが迫ってきてるのに全然おしっこが止まらなかったり、レストランで「卵とウンコください」と店員の目を見てしっかり注文するなど、本当にくだらね〜描写が多いけど、気張らず見れるスナック感覚のゾンビコメディですよ

 

【予告】

映画感想 - アサシネーション・ネーション(2018)

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アサシネーション・ネーション

★★★★☆

 

【あらすじ】

リリーとその親友のJK4人組は自撮りやガールズトークに明け暮れていたが、ある日街全体が大規模なハッキングに遭い、市長が女装しているやばい姿や校長のロリコン趣味などの様々な秘密がSNSを通じて暴露されていった。住民は暴徒化しその魔の手はリリーにも広がり、さらに情報を漏洩させた犯人であるという濡れ衣まで。キレたリリー達は男どもに復讐の牙を向ける!な話

 

【感想】

まずタイトルが韻を踏んでて良い。「アサシネーションネーション(暗殺国家)」。そして何より全編にわたって妥協を許さぬ圧倒的な映像センスが素晴らしく、開幕2秒ぐらいで一気に引き込まれて行きました。本作のようにSNSやネットを介して秘密が暴露されることが他人事ではない昨今の情勢。それがデマか真実か誰も判断せずに提示された事象を盲信的に鵜呑みにし、身体的・精神的・社会的に対象者を抹殺してしまう…というストーリーはまさに今の日本にもありえそうな話でしたね。さすがに暴徒化するまではいかないし、かなり誇張してはいるけど、その辺は映画的な面白さとして、街が崩壊していく過程は十分見応えがありました

 

で、キービジュアルに使われているメイン4人の女子高生がまたかっけえんですよ!!序盤は普段着もかなりえちえちで自撮りやガールズトークに華を咲かせ、誰とヤッたヤリたいだの下世話な話やホームパーティーアメリカでよくやるやつ)で盛り上がってるごく普通の女子ながら、終盤では赤いコートに身を包み二丁拳銃、二刀流、ショットガンなど装備して「パージ」みたいな仮面を付けてやりたい放題する暴徒どもをぶち殺しまくる!!この対比!気持ちいい〜!監督のサム・レヴィンソンはそこまでキャリアが無いものの、かなりのセンスが発揮されてました。リリーがたむろしている家に暴徒が忍び込む長回しのシーンも緊迫感があってよい!センスあふれる逸品でした。敬具

 

【予告】