えいが456 - V/H/Sネクストレベル
V/H/Sネクストレベル
★★★★★
私立探偵の男女が人探しのためにとある館に入ったらノイズを放つTVと、ビデオテープが置かれていて、一個ずつ見ていく話。は~~最高!POVホラーオムニバス「V/H/Sシンドローム」の続編で、前回よりエピソードは1話少なくてちょっと不安だったけど、ちょうどいい長さにまとまっててしかも全編最高過ぎたので初日に見た甲斐があった!映画の続編はすべることが多いけど、不満点を全部払拭してまさに邦題のとおりネクストレベルいったな~って感じでした。ホラー好きはぜひ見ましょう。
◆「TAPE49」
今回のメイン。基本的に各エピソードをつなぐブリッジ的な話ではあるんだけど、これもちゃんと面白いです。唯一VHS画質。
短編1:「Phase I Clinical Trials」
失明した男が代わりに埋め込まれたのは録画機能をもった義眼。しかしそれ以降見えてはいけないものが見えてしまう…。ジャンルは「幽霊」。クラシカルなビックリ戦法の応酬ではあるけど、一つ目のエピソードとしては申し分ないクオリティ。途中女がなぜ迫ってきたのかよくわからないけど…。
短編2:「A Ride in the Park」
自転車で山をぶっ飛ばしてたら、急にゾンビが溢れかえってしまい、自分もあえなくゾンビに。しかしヘルメットの上につけたビデオカメラは回り続けていて…。ジャンルは「ゾンビ」。これは「ブレアウィッチプロジェクト」の監督なんだけど、これもいいグロさがあってよかった。ゾンビPOVになるところがこの話の肝でしたね(アイデア自体はABCオブデスにもあったけど)。ゾンビになって初めて遭遇した人に噛み付いて、伝染して起き上がってくるシーンはけっこうマヌケで劇場内でもクスクス笑い声があがっていました。でもそれ以降の展開はもう最高。わたしの予想ですが、このロケはめちゃくちゃ楽しかっただろうなって見てて思いました。
短編3:「Safe Haven」
インドネシアのカルト教団が作った施設にインタビューしにいったら、とんでもない事態に巻き込まれる話。ジャンルは「狂信者」。一番最高のエピソード!とにかく全てがメチャクチャになっていくスリル満点のジェットコースターみたいな怒涛の勢いで最後まで突っ走っていったな~~。メチャクチャすぎて気持ちいい!あらゆる要素が詰まりまくって、評判通り「エビデンス 第6地区」みたいな疾走感がありました。
短編4:「Slumber Party Alien Abduction」
親が出て行った瞬間に夜通し遊ぶ悪ガキたち。だけどいきなり宇宙人の襲来にあう!ジャンルは「宇宙人」。犬にビデオカメラがついているのでかなり不自然ではあったけど、これも宇宙人が笑いゼロで力づくでガチ誘拐しにくるところがかなりのインパクトでした。UFOが時々放つ大音量が不安を煽る煽る。
それぞれ違ったジャンル、斬新なアイデア、R18も納得のゴア描写、ぶっ飛びまくった映像、前作を余裕で上回って超絶大満足な一品でした。とにかく最高なんだけど、ただ一点気になるところがあるとすれば、前回は各エピソードが「事実っぽい描き方(フィクションの世界で起こった実話)」をしているのに対して、今回は前回以上に現実離れしまくった表現が多いため、「そういう映像作品(フィクションの世界の中のフィクション)」みたいに見えてしまいそうだなーとちょっと思いました。そこに目をつぶればとにかく最高です。
【前作】
V/H/S シンドローム