映画感想 - ビニース(2013)
★★★★☆
【あらすじ】
「わたしはサム。腕もよくて皆からの人望も熱い炭鉱夫のパパがいるんだけど、今日は引退最後の日、わたしもちょっとだけ現場に同行するわ!炭鉱は女のくるところじゃないって言われたけど、まあ大丈夫でしょ!と思ったら案の定バランスが崩れて崩落~~!!閉じ込められて酸素がなくなっちゃうわ~~!助けて~!あれ・・・何かみんな気が狂っていく!!!!!」
みたいな感じで真っ暗な地下の奥底で展開されるホラー。
あ~~!
【感想】
洞窟ホラーものは「ディセント」とかが思い浮かぶけど、こちらは特にそういうモンスターは登場せずに、ひたすら「極限空間で人が徐々におかしくなっていく」という過程を派手ではなくジワジワと侵食していく感じで丁寧に描いてるのが印象的でしたね。生き残った人が狂い始めているのか、それともサム自身が狂ってきたのか、その辺りはサマンサの主観でほぼ描かれるので曖昧ではあるけど、人の顔がドロっと崩れていく画はなかなか怖いものがありました。
気のいいおじさんなのに・・・
前日に長年連れ添った仲間たちと酒を酌み交わして、すごくいい雰囲気なのにこうも簡単に信頼関係が崩れ去ってしまうのか・・・となってしまうのはなかなか怖い。死体や傷口もけっこうえぐかったりするけど、肝心の「誰がどうやって殺したのか」というところが全く描かれず謎のまま終わってしまうのも、暗い地下炭鉱の雰囲気と合っててとてもよかったです。
昔懐かしい雰囲気のビックリ描写も良い