映画感想 - 淪落の人(2018)
淪落の人
★★★★★
【あらすじ】
下半身付随になったおじさんの元に住み込みで働くことになったフィリピン人家政婦のエヴリン。おじさんは過去に何度も家政婦を替えている厄介者で、お世話も大変で気難しい。さらにエヴリンは広東語も分からず、コミュニケーションも難しい。しかし献身的な介護により、お互いが徐々に心を開いていく。二人はかつて夢を持っていたが、諦めなければならない過去があった…な話
【感想】
私は映画を見て数回しか泣いたことがない冷血サイボーグ(トイストーリー3とウォーリアー等)なんですが、目から水が出てきました。これが…「涙」なの…(そして思考回路がショート)?って感じで、めちゃめちゃ泣けるドラマでした。知名度無いのがもったいないくらい。かくいう私もタイムラインで絶賛されてて見たクチですが…
おじさんは先天性ではなく不慮の事故で下半身付随になり、離婚もして人生に何の希望もなく、叶うはずのない夢をぼんやり思いながらただ死を待つだけという自ら淪落(=りんらく・落ちぶれる)と思い込む人間。そこに住み込みでやって来たエヴリンとの交流を経て、彼女が諦めた夢をまだ心の中で追い求めてることを知り、少しでも自分にできることを模索する心の変容が泣ける…。
現実の厳しさや不公平さに押しつぶされて夢を諦めたって、もう一度希望を胸に抱いてチャレンジした方が人生は明るくなる。そんな温かく優しいメッセージに冷血サイボーグの目にも涙…。エヴリンの夢がまた物語に一層涙腺を刺激させてくれる上手い作りになってます。二人に幸あれ…!!アンソニー・ウォン、自分は人肉を喰らうやばいオッサンという役柄でしか知らなかったので、そういう意味でも新鮮でした。劇場にて是非…敬具
【予告】
【やばいおっさんの時のアンソニー・ウォン】