映画感想 - MAMA(2013)
★★★★★
【あらすじ】
「えっ6年前に行方不明になった兄の娘二人が山奥で保護された!?オオカミ少女みたいに文明から断絶されてるけど、何とかこの子たちを守らなければ・・・!でも引き取ってから家に怪奇現象起きてね?」
みたいな感じでヤンヤンする話
【感想】
アルゼンチンの映画監督の短編を、パシフィック・リムでお馴染みのギレルモ・デル・トロが惚れ込んで製作総指揮に入ってる幽霊系ホラー。山奥で6年間も生き延びていた姉妹には、「ママ」と呼ばれる悪霊が取り憑いているんだけど、そのママの造形やイキフン(雰囲気の業界用語)がとにかく素晴らしい〜仕上がりになってました。
ほら。いいですね。「真っ暗な部屋をカメラのフラッシュで探っていく」っていう屋敷女でもやってたメソッドです。ここでいう「ママ」は姉妹の本当のママではないんだけど、幽霊として現世を彷徨うことになった経緯とか無理のない設定で入り込めていけるし、上手く作りこまれてるな〜〜と思いました。とにかく見てほしいのはママの明確なビジュアルが出てくるまでの「家の中に何かがいる感」でかなり盛り上げてくれるのでぜひ見てみてくださあ〜い。
↑ここ、この後のママから逃げるシーンはやや長回しで撮影されておって臨場感たっぷりで素晴らしかったです。で、登場人物は「姉妹」と「ママ」、それと姉妹を保護する従兄弟の「弟カップル」なんだけど、肝心の弟はママにやられて即病院送りになったり、終盤でもあっさりやられてめちゃくちゃ雑魚。対して、売れないバンドでベースを担当しているパンクな彼女が、特に血がつながってない姉妹たちに対してだんだん母性が芽生えてきて、最終的に本当の母親みたいに「絶対にこの二人を悪霊から守る!」という姿勢になっていくという「母は強し」な空気が映画全体を包み込んでおったのがよかったです。
ちなみに件のパンクな彼女、「ゼロ・ダーク・サーティ」とかにも出てた金髪ブロンドが素敵なジェシカ・チャスティンさん。全然わからんかったな。
【良い予告】
【元になったショートフィルム】
↑このシーン、映画版の方にもバッチリ入ってるね