映画感想 - 68キル(2017)
68キル
★★★★☆
【あらすじ】
青年チップはイケてるドS女ライザと付き合っているのだが、頼まれたらNOとは言えない気弱な男。ライザは体を売って生活をしているものの、いつか二人でこんな暮らしは抜け出したいと願っていた。そんな折、ライザがいつも相手をしているデブの富豪が、高級車を買うために貯金している68000ドルが金庫にしまわれていることを知る。これは夜中に忍び込んで盗むしかない!と、チップを巻き込んで豪邸に潜入。
夜中に潜入すると、デブは昼間のライザとのプレイを録画しており、それをオカズにシコっていた。ライザはいきなりそのデブの喉元を掻っ切って殺してしまう!え!?ぬ、ぬ、盗みだけだろ!?とビビりまくるチップに対してライザは「いつものことや」と平然としている。そしてデブ妻もさくっと殺して金庫も開けてお金を頂戴しだが、偶然居合わせた娼婦のヴァイオレットに目撃されてしまう。「こいつはイケてる体をしているから兄に売ろう。5000ドルぐらいやな」と車のトランクに詰め込んだが、チップはもう辛抱たまら〜ん!とライザをどついて気絶させ、そのスキに金を奪って逃走。果たしてここからどうなる…?
【感想】
「未体験ゾーンの映画たち2018」にて。いや〜未体験でオススメ枠として紹介されていただけに、狂った勢いが楽しいやつでした。平気で人を殺して、金を奪ってテンション高まってカーセックスを要求したり、車でどこまでも追いかけたりするサイコパス女ライザを筆頭に、ヤバすぎる女がめちゃめちゃ出てきて、そいつらに気弱青年チップがブンブン振り回されるのが痛快。殴られ蹴られ身ぐるみ剥がされ車も盗まれとにかくボコボコになるものの、今まで自分の意志で何も決めてこなかったチップがこのドタバタ珍道中の果てにたくましく成長していくのが良い。
ライザは意外と序盤だけで、中盤は娼婦ヴァイオレットとの逃走劇、終盤にかけてさらにヤバい女モニカとその友達集団と目まぐるしくチップの相手になる女が変わっていく構成も斬新。そして満を持して登場するライザと、その兄で女をひたすら解体しまくる超変態豚野郎のおかげでもうとんでもない方向へ…。バイオレンス描写もなかなか気持ちよく、腕が吹っ飛んだりナタで頭をぶった斬ったり、女をバラバラにしたりとやりたい放題。無茶苦茶すぎるけどその世界観が癖になる、そういう痛快なやつでした。おすすめです。
【予告】