にっきにっき

映画の感想ばかり書いているスーパーミラクルブログです。あなたのスターをお待ちしております

映画感想 - ブレア・ウィッチ(2016)

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ブレア・ウィッチ

★★★☆☆

 

【あらすじ】

ヘザーはかつて魔女「ブレアウィッチ」の伝承を調査するために森に入り込み、消息を絶った。20年後、ヘザーの弟ジェームズはyoutubeでヘザーらしき人が映った動画を発見する。姉を救うため、そしてブレアウィッチの謎を解くため、仲間とともに森へ入り込む…。

 

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【感想】

面白さの推移は、下記です。

 

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後半30分、目的地である森の奥にたたずむ家を見つけてからが全て。POV史上まれに見る圧倒的怖さと面白さと強インパクトと、「何で前作のラストカットでマイケルが壁に背を向けて下を向いて突っ立っていたか」の理由が20年の時を超えて分かるという最高の仕上がりになってて圧倒されてしまった。ここだけは本当に見る価値はあると思う。でもそれまでの1時間が「いつものPOV」の枠から脱せてないような感じはしたかな〜。森のなかに何かいる恐怖感はかなりいい感じではあるけど結構この手のジャンルは色々と穴が開くほど見ているので、終始ウトウトしてしまうし、登場人物もギャーギャーうるさいし、バカな行動とるし…。

 

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小型カメラを一人一台耳にセットすることで多くの登場人物の視点を切り替えて展開できたり、両手があくことでよりアグレッシブな動きを表現しつつ「何でこんな状況でカメラ持って写してるの」っていう永遠の違和感を脱したりという利点があったかな。そのあたりの映像技術はかなりめざましく進歩してるな〜と思ったし、ドローン空撮やGPSなどを駆使して「絶対に抜け出ることが出来ない感」をさらに強めたりするのは良かったんだけど、良かったんだけどね…、ラスト30分のために前半がやや単調になっている感が否めない…!

あ、あと突然横から仲間が出てきてビックリ!というあんまりやってほしくないビビらせを短時間に何回も重ねてくるのも気になった。何故音もなく近寄ってくるんだ!みたいな。う〜ん。とは言え個人的に監督・脚本のアダム・ウィンガード&サイモン・バレットのコンビはかなり好きなので、今後も頑張って欲しいな〜と思っております。NETFLIXオリジナルで「デスノート」も楽しみ。

 

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【予告】

 

アダム・ウィンガード&サイモン・バレット関連】

映画感想 - ゲヘナ 〜死の生ける場所〜(2016)

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ゲヘナ 〜死の生ける場所〜

★★★★★

 

【あらすじ】

サイパンのリゾート地に降り立ったポリーナは、ちょっといい感じの男テイラーとカメラマンのデイブ、不動産同業者のアラン、そして現地コーディネーターのぺぺとともに新たなリゾート開発を行うために現場を視察していた。

かつてこの地は神聖な土地の伝承があったが、戦時中に侵され日本軍の駐屯地になっていたといういわれがあった。そんないわくつきの開発予定地の奥に、旧日本軍が暮らした塹壕があることに気付いた5人はここも調べておかなければと入り込む。しかし次々を怪奇現象が巻き起こり、異形の者が蠢き、数々の呪いが降り掛かる!恐怖のドン底に叩き込まれた一行は生きてここから出ることができるのか?

 

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【感想】

ハリウッドの特殊造形クリエーターの片桐裕司さんが初監督をしたホラー映画で、クラウドファンディングのサイト「キックスターター」で資金を募って数年の構想を経て作り上げた意欲作。

 

こちら、日本初上陸の「東京コミコン」で初日の最後を飾る映画のプレミア試写会というミラクルパワーで見ることが出来ました。まだ全国公開の予定は無いほどできたてホヤホヤで、ここで見た人が初めて本作を見た人々、ということでなかなかハードルは上がって「これでつまらなかったらどうしよう…」と少し心配していましたが、杞憂でした。

 

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ジャパンホラーとハリウッドホラーのおいしいところを上手く混ぜ合わせて飽きさせずに怖がらせるホラー演出がお見事!終盤に明かされる塹壕の真相は若干「もしやこうじゃね?」とやや予想できてしまいましたが、だからと言ってそれが興ざめになることは無いんです!ここ重要。で、非常に巧妙に伏線が貼られた素晴らしい展開で畳み掛けてくれて、「クゥ〜!」とスカッと気持ちよい鑑賞後感がありました。スタッフロールで英語で「監督はクリエイティブ面で手塚治虫に非常な影響を受けた」的なことが書いてあったのも、確かに感あり。

 

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旧日本軍の塹壕内の雰囲気やアイテムなどの造形はとても細かく作られていてそれっぽさがあり、ここは監督のノウハウが詰まってるなと思いつつ、お化けのクリエイティブもきもくて良い。何かしら登場人物のトラウマが具現化してくる(本人にしか見えない)ってのがまたいいんですよね。そんな感じで登場人物の愛憎や過去も少しずつ深掘りされて共感も湧いてくる、バランス感覚に優れた良作でした!オススメ!全国公開できるといいですね。

 

【予告】

 

【2018/12/18追記】

「未体験ゾーンの映画たち2019」にてついに上映されることになりました。やったぜ!

 

【2018/7/30追記】

ようやっと公開されるみたいなので、是非どうぞ

 

【東京コミコン行ってきた記事もこっちで書いたよ】

映画感想 - サウスポー(2015)

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サウスポー

★★★★☆

 

【あらすじ】

過激なファイトスタイルで次々と相手を沈めてきたプロボクサー、ビリー・ホープは美しい妻と素直な娘、そして敏腕プロモーターやスタッフ(ギャングみたいな奴ら)に囲まれ何不自由なく過ごしていたが、とあるパーティーで次期対戦相手候補エスコバルの挑発にまんまと乗ってしまい、大乱闘。そしてエスコバルの兄弟が持っていた銃の流れ弾が妻に被弾し、死んでしまう。

 

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そこから人生に暗雲が立ち込め、ストレスが募った挙句に次の試合でレフェリーに頭突きをかまして1年間の謹慎処分。さらにそこから自殺未遂などの自暴自棄に陥った結果、裁判所から娘を施設に預けさせる命令が下った。金も無いので豪邸も売り払い、プロモーターも離れて、気づけば全てを失ってしまった…。そんな中、かつて一度だけ自分を苦しめた対戦相手のトレーナー、ティックのもとを訪れ、唯一の家族である娘のためにもう一度やり直す決心をする…頑張れビリー・ホープ!な話

 

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【感想】

ビリー・ホープを演じたジェイク・ギレンホールがまじでやばすぎるという一言に尽きる最高のやつ。

 

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その前に出演した社会派サスペンス・スリラー「ナイトクローラー」ではサイコパス役でこんな棒みたいな体だったのに

 

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何この体…ヤバすぎ…。8ヶ月にも及ぶ鬼のようなトレーニングで仕上げたそうです。役者として一直線かいっっっっっこの姿勢っっっ!結果、100の幸せ期からマイナス100億兆のドン底期、そしてそこからようやっと30ぐらいまで戻す復活の過程をめちゃくちゃソウルフルに演じきって、こちらも魂を揺さぶられるような深い感動と爽快感を味わうことができましたよね。ストーリー自体はラスト10分のどんでん返しみたいなのは無くてめちゃ王道を突き進んでるけど、その「王道」を極限まで洗練させたような仕上がりで見る価値ありすぎ〜と思いました。

タイトルが「サウスポー」にも関わらず、ビリーは右利きだし左ストレートが必殺技っていうわけでもないのがキモ。それなのにこのタイトルをつけているのがとても良かったな…。最後の試合見てたら分かると思うけど、過去の自分を捨てて新しく生まれ変わろうという強い意志が込められていたのではないでしょうか。違ってたら教えてください。

 

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↑ここまで来るのに、どれほどの苦難の道があったか!最後は清々しい気持ちになれるのでオススメです。しかし、自分の短気な性格が災いして奥さんを死なせるってどれだけ後悔してもし足りないよね。自分に置き換えたとしたら間違いなく自害してるわ。そこまでキレないでくれ。

 

【予告】

 

【格闘技関連】

究極的面白さ

 

【ジェイク関連】

至高的面白さ

映画感想 - この世界の片隅に(2016)

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この世界の片隅に

★★★★★

 

【あらすじ】

呉にお嫁に行き、新しい家族と新しい環境に囲まれて戦禍の被る日本をたくましく生きるすずさんの話

 

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【感想】

あまりにも最高すぎて言葉が見つからね〜〜〜〜〜〜。死ぬほど緻密な時代考証と取材を経て描かれた戦時中の広島での人々の日常の暮らしが色濃く力強く描写されて、なんと強く生きる人々よ…と思いました。

特に前情報を得ず、ネットの「良い」という感想だけを頼りに見たので暗い雰囲気なのかな〜と思いきや、戦時中にも関わらずすこぶる明るく楽しく笑顔が絶えない、見てるこっちもクスッと笑ってしまうような日常の一コマが連なって人々の生活が垣間見えたのが大変素晴らしかったです。空襲の描写もマジでめちゃくちゃ怖いのに、何回も警報が鳴り響くあまり「警報もう飽きた〜」って言っちゃうこの日常感、誰が描けます!??そして、途中でマイナス100億ポイントぐらいの最悪な境遇になって「(俺を)殺してくれ〜〜〜〜〜」っていう気持ちになるんだけど、それでもその後すぐまた日常に戻ってみんなでほのぼのするシーンが入り込むんですよ!!この何でもないほんわかする展開のなんとありがたいことよ!!!!!!これほどの人間の強さありまっか!!??圧倒的人間賛歌!!!!!人間賛歌は勇気の賛歌!!!!!!人間の素晴らしさは勇気の素晴らしさ!!!!!そんな最高のメッセージが込められてる映画です。明日にでも見に行ってください。

 

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そしてのんさんの境遇がすずさんの半生と余りにも合いすぎて、代役が考えられないほどのハマリ役でしたよね…。そんなのんさんが声優で出演している兼ね合いの†闇問題で、こんだけ最高にも関わらずTV媒体は事前に一切取り上げない上に、広島国際映画祭で「ヒロシマ平和映画賞」を受賞したこともほとんど知られてないのって、マジでヤバくないですか?すずさん同様、TVの報道無しの逆境を跳ね返せるようにこの最高さが世界中に広まるといいですね…。敬具

 

【11/22 追記】

もともとはクラウドファンディングサイト「Makuake」で資金を募って公開までこぎつけたらしいんですが、現在第二弾のクラウドファンディング計画が始まったそうです。

 

【予告】

映画感想 - ビューティフル・ダイ(2010)

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ビューティフル・ダイ

★★★☆☆

 

【あらすじ】

元恋人のギャリックが猟奇殺人鬼であることに気づき警察に通報して関係を終わらせたサラは、その出来事がトラウマとなってアルコール依存症となり断酒会に参加していた。そこで知り合ったケヴィンといい感じになるが、同じころ刑務所送りになったギャリックが脱走し、全米で指名手配となる。猟奇的に人々を殺しながらサラのもとへ向かうギャリック。「自分を刑務所に送った恨みをはらしに殺しに来る」と震えるサラ。果たしてその結末やいかに。

 

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【感想】

「サプライズ」「ザ・ゲスト」が評判良く、12月のブレア・ウィッチ・プロジェクトの正統続編「ブレアウィッチ」で監督&脚本を務めるアダム・ウィンガード&サイモン・バレットコンビのちょっと前のやつ。この二人の映画って、どこかで見たことある設定やシチュエーションにもかかわらず何故か異常に面白いという特徴があって、この「ビューティフル・ダイ」もそんな感じなのかな〜と思ったら、なかなか人を選ぶような仕上がりであった。

 

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過去と現在を互いに交錯させた構成と、終始素人が撮影したかのようなピンぼけ+ブレまくりな一見安っぽい映像と、終盤に真相が判明するまでの盛り上がらなさでグワっと映画にのめり込ませる作りではないものの、見づらい映像もサラの不安感の表れだったり、何かしらの意図は振り返って汲み取れるような感じで詩的な印象があったな。

殺人鬼のギャリックはとにかくぶっ殺しまくる行動が神格化されて信者がいたりファンサイトも出来たりするレベルのいわゆるカリスマ。その見た目や立ち振舞いからまさにそんなイメージを与えてくれるんだけど、人を殺すと必ずその後泣きながらめちゃめちゃ後悔するシーンが挿入されて、見ていくごとに「殺しをやめたいのに殺さずにはいられない悲しい男」という風に変わっていくのもとても良い。いいキャラしている。

 

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そんな悲しい十字架を背負いながら脱獄してまでサラに会おうとする男ギャリックと、一度は愛したもののギャリックの存在に怯えるサラ、そしてサラをかくまうケヴィン。一体どうなるの〜〜〜〜!結末はその目で刮目してください。ラストは結構好きですが、そこまでたどり着く前に興味を失う人がたくさんいそう…。

 

【予告】

映画感想 - ウォーリアー(2011)

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ウォーリアー

★★★★★

 

【あらすじ】

海兵隊のトミーが14年ぶりに父親パティのもとに姿を現した。彼は優勝賞金500万ドルがかかった総合格闘技の一大トーナメント大会「スパルタ」での優勝にむけて父にトレーナー依頼するために戻ってきたのだ。

かつてパティはアルコール依存症で家族に暴力を振るっており、トミーは母とともに家を出たものの、すぐに母が病死してしまったことでパティを死ぬほど憎んでいた。あの頃を深く後悔しているパティの姿を見たトミーは、トレーニングを通じて少しずつ心をひらいていく。そしてトミーに大金が必要な理由は、海兵隊時代のつらぽよな過去が関係していた…。

 

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一方、トミーの兄のブレンダンはトミーと母が家を出たあともしばらくはパティのそばにいたが、やがて離れていき当時の恋人と結婚し娘二人にも恵まれて幸せに暮らしていた。しかし娘の難病を治療するために大金が必要であったため、物理教師の仕事のかたわら元UFC選手としての経験を活かし、地下ファイトで夜な夜な小遣いを稼いでいた。しかしその地下活動が学校にバレて無期限の停職をくらってしまったブレンダンは、守るべき家族のために「スパルタ」での優勝を一縷の望みとする。

 

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トミーとブレンダンはどちらも絶対に負けられない。決勝戦で皮肉にも対峙する二人は、何を思う…。

 

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【感想】

twitterで教えてもらったやつで、NETFLIXにあったので見た。最っっっっっっっっっっっっっ高すぎ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!スポーツ&ヒューマンドラマというジャンルの大傑作決定版〜〜〜〜〜!!!!!!! 

トミーとブレンダンのそれぞれの「絶対に負けられない理由」をじっくり積み重ねつつ、父親の関係、兄弟の絆、それぞれの家族の関係を描いて、人生全てをかけた格闘技トーナメントの決勝で対峙する皮肉な兄弟対決…それまでの試合もかなり熱いんだけど、決勝でその爆熱が超新星大爆発する〜〜〜〜〜!逆に考えてここまで丁寧に描いてきたから、この結末が激アツにならない理由が無さ過ぎる〜〜〜〜!!!!!!トミーとブレンダンは試合前日に少しだけ話す時間があったが全く相容れず修復ほぼ不可能。そして全くの無名ながらほぼ一撃で沈めていく弟トミーと、家族のために辛くも勝利を重ねていく兄ブレンダンの対照的な勝ち上がり方も決勝の最高さを演出していき、そして最後に拳を交わすことで分かり合えるようになるというこの流れ…余りにも素晴らしすぎる…泣いたわ…言葉では言い表せない最高がここにある…。 ほとんど展開言っちゃったけど、これを知った上でも完全に最高と思えるから安心して見て欲しい…。

 

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格闘技トーナメントの決勝で兄弟が当たるって、よくよく考えたらグラップラー刃牙だな…実写版刃牙…しかし試合のシーンもリアリティに溢れすぎててマジで映画であることを忘れてしまうレベル。すごい。どうやって撮影したんだ。そしてトム・ハーディジョエル・エドガートン、この二人の演技すごすぎる…ヤバすぎ…なんでこれ1年前に1週間しか上映しなかったん…?今日帰ったらすぐ見てください。見終わると語彙力が著しく低下してしまいますが、マジで最高なので…。

 

【予告】

映画感想 - スリザー(2006)

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スリザー

★★★★★

 

【あらすじ】

シカ猟解禁の前夜祭で盛り上がる田舎町の森の奥に、謎の宇宙生命体が飛来。街の有力者グラントが偶然そこに通りかかったが運の尽き、そのナメクジのような生命体が体内に入り込んで寄生してしまう。その後グラントの様子がおかしくなり、行方不明事件が相次ぐ。不審に思った妻のスターラは、幼馴染の警察署長ビルの力を借りて捜査に乗り出すが、グラントはすでに変わり果てた姿になっていた…!

 

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【感想】

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のジェームズ・ガン監督の、監督デビュー作。めちゃおもろい!!ナメクジ生命体の宿主となってしまったグラントを起点に、どんどん町を侵食していく過程がテンポが良く、寄生後のビジュアルもめちゃくちゃ気持ち悪い上にシッカリとカメラにおさめてくれるのがとてもうれしい。

 

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あばばばば(中盤でもうこうなる)

 

「エイリアンに体を乗っ取られる」「町中寄生された人間であふれる」「エンドクレジット後でまだエイリアンは潜んでいることが分かる…」的なありがちなホラー設定をこれでもかと乗っけつつ、散らからずシッカリまとまってエンタメの見本みたいになっていて、これが評価されてそのうち「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の監督も任されるまでになるって感慨深いですね…。

 

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中盤、一気に産まれたナメクジ生命体(産まれ方も死ぬほど気持ち悪くて超必見)が女の子のお風呂の中に入っていくというめちゃめちゃお約束のシーンも!さらにこのエイリアンは一つの記憶を共有していて、この女の子が寄生される直前にそれまで数々の星を侵略してきたんだという記憶が植え付けられるシーンが入るんですよね。ギリギリで寄生を回避するんだけど、そうすることでこの子経由でビル達にも見てる観客にもエイリアンの背景が自然に説明されるのもとても良かったな。

ゴア描写もふんだんに散りばめつつ、むっちゃ面白い仕上がりになっていたので、是非ともご覧ください。例によってNETFLIXにあります。

 

【予告】

映画感想 - ムカデ人間3(2015)

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ムカデ人間3

★★★☆☆

 

【あらすじ】

凶悪犯を収容するジョージ・ブッシュ刑務所では、所長のビル・ボスが悪逆非道の限りを尽くしてメチャメチャな運営がなされていた。その結果、職員の離職率も跳ね上がる、出所した囚人の4割が3週間以内に再犯を起こして舞い戻ってくる、ボスの虐待による医療費も全米一と、完全にやばい状況であった。事態を重く見た州知事が解雇をちらつかせて何とかこの状況を改善させるように命令する。そこで「ムカデ人間」シリーズのファンであった会計士のドワイトは、囚人500人全員をムカデ人間にすることで全ての問題が解決できると提案するのであった…。

 

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【感想】

評判悪かったので敬遠してたんだけど、NETFLIXに入ったこともあってサッと見てみた。2がグロとスプラッターと異常性を笑い一切無しで極限まで不快に詰め込んだあの衝撃度が凄まじかったのが一転、今回はちょっとコメディに寄ってるところはあったかな。「500人つなげる」っていう時点で出オチだし…。

 

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「1」のヨーゼフ・ハイター博士を演じたディーター・ラーザー、「2」のマーティンを演じたローレンス・R・ハーヴェイがそれぞれ違う役で共演している時点でギャグに寄ってるのは明らかだけど、このボスが常識では考えられないめちゃめちゃな事をするのも逆にブラックジョークを加速させていたな。秘書を性奴隷にする、囚人への拷問として顔におしぼりをかぶせてそこに熱湯をぶちまける、「大人しくなるかも?」という軽い気持ちで囚人を麻酔無しで去勢して素手でキンタマをつかんで手についた血を顔に塗りたくった挙句にそのキンタマを料理してランチに食べる、アフリカから取り寄せた干したクリトリスをレーズンみたいに食べ「割礼文化最高〜!」と叫んだり、マジでめちゃくちゃすぎ!

 

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ただ残念ながらそのボスの独裁っぷりが1時間以上続いて肝心のムカデ人間完成から後は特に発展が無かったのはちょっと物足りなかったかな。500人つながってるからどうやっても無理だよね。まあでも「一作目→序章」「二作目→グロに振り切る」「三作目→コメディに振り切る」という風に一つのテーマでかなり方向性を変えてやりたい放題に作ってくるトム・シックス監督はかなり手腕があるような気がしてきた。気のせい?

 

【予告】

映画感想 - ザ・ギフト(2016)

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ザ・ギフト

★★★★☆

 

【あらすじ】

サイモン&ロビン夫妻が街で買い物していると、偶然高校時代の同級生ゴードに声をかけられる。再会を祝して夕食に誘ったがサイモンはやけにゴードを煙たがっており、微妙な気まずさがあった。しかしその日以来、ゴードはたびたび夫妻の家に姿を見せたり、不在の時は入り口に贈り物を置くようになったりして、何かキモいんですけど…と次第に不安をつのらせていく…

 

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【感想】

ゴード役のジョエル・エドガートンが元々俳優一本だったけど本作で製作・監督・脚本・主演を兼任した人間コワイ系のサイコスリラー。幽霊系のホラー映画なら任せろのジェイソン・ブラムも製作に関わっているだけに、人を不快にさせる描写は秀逸。パッと見ゴードが単なるサイコパスでキモいと思わせつつ、ロビンが徐々に真相を暴いていくとその構図がひっくり返っていくという過程を飽きさせず+分かりやすく描いてくれるので見やすかったかな。

 

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中盤、チープに音でビビらせてくるシーンが連続で出てきたんだけど、これは全体のストーリーとかテンションを考慮すると無くてもよかった気がするな…。人間の怖さが主軸にあるんだから、自信を持ってその路線で上品に進んでくれよ!と思った。その辺で「大丈夫かよ」と思ったものの、終盤は観客全員に「早く殺されてくれ」と念じられるサイモンが殺されるよりもつらぽよな生き地獄に突き落とされたのでプラマイゼロでした。気持ちいいバッドエンド。

 

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ちなみに、今作で最もかわいいシーンは満場一致で「犬がアゴをテーブルに乗せてギフトを見つめるここ↑」に決定したそうです。

 

【予告】

映画感想 - サウンド・オブ・ノイズ(2010)

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サウンド・オブ・ノイズ

★★★★☆

 

【あらすじ】

尖った音楽芸術集団6人が、街なかにある日用品を使ってゲリラライブを行う計画を立てた。病院、銀行、オペラハウスなど、様々な場所でその場にあるもので音楽を表現して最高の芸術に昇華していこうとするが、許可を取って行わない違法行為なので、音楽一家に生まれた刑事アマデウスが捜査に乗り出す。しかしアマデウスは大の音楽嫌いだった…!

 

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【感想】

「ゲリラライブ音楽集団」が「音楽嫌いの刑事」の目をかいくぐって街のいたるところでライブを敢行する北欧のコメディ。普通の楽器ではなくて現地にある様々な楽器ではないものを使って音楽を奏でるストンプ的な演奏が面白どころよ〜。

 

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1曲目は病院で。変装して院内に入り込み、医療機器や患者を使って奏でる。これは動画を見てもらうことで「そういうことね」というのが分かるかもしれない。クール。

 

 

 

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2曲目は銀行で。お札をシュレッダーにかける音を基本としてハンコやPCのキーボードを使って。

 

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3曲目はオペラハウスで、4曲目は発電所で…。これがどのような演奏になるかは実際に見てみてください。アイデアと芸術のために全てを投げ出す姿勢が良いです。

このゲリラ集団に対抗するのは、音楽一家に生まれながら音楽が大嫌いになったアマデウス。絶対に阻止したいが、どうしても先をこされてしまう上に、音楽が嫌い過ぎて耳から出血するレベルになってしまっているのがかわいそうだったな。病院行ってくれ…。しかも余りにも音楽嫌いが突き抜けすぎて、ゲリラ集団が楽器として使用したものは自分の耳に届かなくなってしまうという病気にもなってしまうんだけど、それはいまいち共感出来なかったな。打楽器として使われたトレイの音や患者の声だけが全く聞こえなくなるて、そんなことあるか!?ていうのがあったけど、この音楽嫌い刑事と、芸術を突き詰める集団とのいたちごっこは斬新な設定で楽しかったです。演奏シーンが一番面白いところなので、それらもあわせて是非。

 

【この予告、めちゃめちゃ面白そうに構成されてる】