映画感想 - ブラックハッカー(2014)
★★★★☆
【あらすじ】
PCマニア「めっちゃファンの女優さんと一緒にディナーができる権利をゲットしたぞ~!・・・え?知らない人から電話かかってきた。え・・・ディナーはドタキャン・・・!?代わりにその女優のPCや携帯端末をハッキングできるツールもらったけどいいのこれ!?言われるがままに女優のドッキドキプライベート映像を覗き見しちゃってるけど、だんだんやばいことに巻き込まれはじめた~~?!!?!なんで~~~~!??!」
みたいな感じで気弱なオタクが何気ないワンクリックで大変な事態に巻き込まれていく話
【感想】
この映画のすごいところは、100分間全て「主人公のニックが持っているノートPCの画面"だけ"で話が展開されていく」っていうミラクル演出。何それ!?それだけで話進めるの無理じゃね?とは思うんだけど、監視カメラ、車載カメラ、スマホのメールやTV電話、GPSなど、ありとあらゆるPC技術を同時に表示させてめちゃくちゃ臨場感あふれる映像を作り出しているので、そりゃもう開始5分でグイグイ引き込んで、そのまま100分「どうなるの!?えっどうなるの!??!?」てなるんです。
最初は最新映画(劇中劇)の予告編から始まるんだけど、女優の顔が写ったタイミングでカシャッとシャッターがおりる演出が何回かあって、「あ、PC経由で予告編見てて、女優の顔をキャプチャ撮ってるんだな」っていうのが分かる・・・みたいな。
ホテルの監視カメラをハックして他の客に見つからないように隠れたりする
その後はひたすらPC画面、マルチウインドウでいくつもの画面を表示させて色んな角度からの視点を見せながらストーリーが進んでいくんだけど、こんなワクワクする演出、今までにありましたか皆さん!ないでしょう!WindowsでもMacでもない独自のOS積んでるっていうところも逆にノイズにならなくてすっと入り込めるところもよかったね。なぜなら中途半端に既成品を使うと「Macには◯◯なんて無いぞ!やり直し!」みたいに重箱の隅をつつくアホが絶対わいて出てくるから・・・。
ニックを操る凄腕ハッカーの目的は何?なんでニックがこんな目に?時々ニックをサポートしてくれるパリのハッカー集団は誰?そいつらが仕切りにニックに呼びかけるんだけど何で「ネヴァダ」っていう名前で呼んでるの!?などなど、謎だらけの展開が続し、終盤は二転三転新たな真実が飛び出て状況がこんがらがっちゃうので、そこんとこだけ気をつけて見てください。
ちなみに監督は2007年に「タイムクライムス」でめちゃ評価されたスペイン人のナチョ・ビガロンド。この「タイムクライムス」もハリウッドリメイクが決定してるほどの大傑作!1時間前に戻れるタイムマシンを発見したおじさんが過去に戻って戻って大変な事になっちゃう話なんだけど、緻密な脚本とストーリーでもう「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「バタフライエフェクト」と並んで「タイムトラベル映画三大巨頭」に認定されてるぐらいのやつ~!!と個人的に思ってるので、そちらもあわせてぜひ。あと、「V/H/S」というホラーオムニバスの最新作「V/H/S Viral」でも1話監督をつとめているで、それも楽しみだな~~~。
【予告】