にっきにっき

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映画感想 - グリーン・ルーム(2015)

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グリーン・ルーム

★★★★★ 

 

【あらすじ】

売れない4人組パンクバンド「エイント・ライツ」は他の車からガソリンを盗みながら、地方のライブに出演するために車を走らせていた。しょぼいバーで演奏したあと、「もうちょっと稼げる場がある」と紹介されたとある山奥の会場はネオナチに傾倒するやばい奴らの巣窟だったが、あえてロックに「ネオナチぶっ殺す!!」みたいな曲を披露し、ブーイングがありつつもそれなりに盛り上げて手応えを感じた。

 

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帰路につこうと思った時に、事件は起こった。メンバーの一人パットが忘れた携帯を取りに楽屋に戻ると、なんと頭にナイフが突き刺って死んでる女がいた。そしてそれを眺める屈強な男たち。さらにパットに「警察呼んで」と泣きつく死んだ女の友達とおぼしき女。えっ、何この状況…???ネオナチ男たちは「何故鍵をしてなかった!」と激怒し、抵抗するパットを含むエイント・ライツ全員を部屋に閉じ込めてしまった。見た者は消す、そんなただならぬ危機的状況に包まれた中で、パットたちは生きてここから帰ることができるのか…?

 

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 【感想】

孤独な男の復讐劇を描いたバイオレンスの傑作「ブルー・リベンジ」のジェレミー・ソルニエ監督の長編二作目。パンクバンドVSネオナチの緊迫の密室バイオレンスなんだけど、おんんんんんんもろすぎわろた!超絶おもしろ!!!!!突然バンドが一気に危機的状況に置かれ、様々な抵抗を試みるも、あれよあれよというまに大ピンチに追い込まれる。もうあかん!全員死んで終わりや!!と思ってしまうぐらいの完全なる絶体絶命にもかかわらず、そこからまたさらに幸運とも言えるほどの逆転につぐ逆転!それがまた気持ちいい!密室劇として最高の出来っっ!!

 

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バイオレンス描写も「ブルー・リベンジ」以上に過激になっており、手がちぎれる寸前まで斬りつけられる、猛犬に首根っこを食いちぎられる、ショットガンで顔面破壊、サーベルで首を斬りつける、などなどめちゃめちゃリアルで痛々しく描写!それがまたマジで逃げられないやばさと誰もが死神に鎌を突きつけられてるような超絶的緊迫感に昇華するんですよ!!それだけに、そこからの終盤のバトルは本当に目の覚めるものでした。

主演は26歳で事故死してしまったアントン・イェルチン。アンニュイな感じのかすれた声と甘いマスクから想像もつかない燃えあがる炎のような迫真の演技が最高でした。何で死んでもうたんや…?惜しすぎるでホンマに…。その他「X-MEN」のプロフェッサーX役パトリック・スチュワートがネオナチのボス、「ブルー・リベンジ」のメイコン・ブレアなど盤石の体制。

 

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また、タイトルにもあるとおり、「緑」がまた印象的に残るのも監督の手腕を感じました。自然の緑、照明による緑、バンドメンバーの髪に染まった緑、身につけたアイテムの緑と、これでもかと緑を全面に押し出してくる。そしてそれが鮮血の赤と人を殺す感情の黒で部屋が染まっていくという流れも対比の演出としてストーリーの盛り上げに一役買っている印象でした。監督〜!!すごいから〜!アントン・イェルチン、まじで最高のバイオレンス傑作の主演で人生の幕を閉じたのでそれだけは幸運だったな…安らかに眠ってください。そして皆さん、今すぐ見に行きましょう!最高なので!!

 

【予告】

 

アントン・イェルチン関連】

 

【ジェレミー・ソルニエ関連】

これも最高なんだけど誰か見てくれ〜!!