映画感想 - 麻薬王(2018)
★★★☆☆
【あらすじ】
1970年代。密輸業者のイ・ドゥサムは麻薬密売に目をつけ、原料を日本から輸入し、釜山の新鮮な水と空気とともに麻薬を製造、そして日本へ輸出して荒稼ぎする計画を立てる。さまざまな人々を味方につけて昼は愛国者として献身し、夜は麻薬を売りさばく二重生活だったが、熱血敏腕検事キム・イングが黙っていなかった。果たして麻薬王の運命は…?な話
【感想】
韓国のネトフリオリジナル映画。最近韓国産よく見てるな。1970年の釜山と日本を舞台に、実在の麻薬王の栄枯盛衰を描いたクライムサスペンス。テーマとしてはブレイキングバッドが少し頭をよぎるものの、主役を演じたソン・ガンホの怪演が素晴らしいのと、音楽の使い方やテンポも相まってかなりコミカルに描いてるのもあってかなり差別化が図られてます。口八丁手八丁で政治家や警察も金で味方につけまくってのし上がっていく分かりやすい悪に対して、ガンバレ正義の検事!!と応援したくなる構図も分かりやすく、大変見やすい完成度でしたね
日本では第二次大戦中に恐怖心を無くすためにヒロポンが打たれまくって、戦争が終わっても中毒者が続出したことで国内で禁止されてたのに、イ・ドゥサムがそこに目をつけて日本のヤクザと手を組んで国内に流通させまくったというヤバイ歴史と、ヤクザの抗争がめちゃめちゃ盛んな当時の日本の社会情勢にも切り込んでて、攻めとるなぁ〜と戦慄しました。さらに70年代の日本の再現も特に違和感の無いクオリティ。本当に70年代に撮影されたかのような雰囲気も楽しめます。でも、麻薬はダメゼッタイ!
【予告】